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保育士試験
過去問題
平成28年度(前期)

保育の心理学 平成28年度(前期)

問1

次の文は、子どもとの関わりにおける環境としての保育士についての記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

保育士が子どもたちの「心のよりどころとなる」には、アタッチメント(愛着)の発達過程で示されるように、子どもの発するサインに対して、保育士がタイミングよく子どもの要求にそった( A )をすることによって、子どもとの間に( B )が結ばれる。

特に、気持ちが不安定になりやすい時期や場面においては、心のよりどころとしての保育士の存在が重要となる。

乳児期後半の子どもは、保育士を安全基地として( C )を展開するようになっていく。その後、子どもの( D )的な発達にともない内在化された保育士のイメージに支えられて、その場に保育士がいなくても、情緒的な安定をはかることができるようになる。

【語群】
  • ア 規律的関わり
  • イ 応答的関わり
  • ウ 情緒的な絆
  • エ 補完的な絆
  • オ 探索行動
  • カ 人間関係
  • キ 認知
  • ク 運動

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2
3
4
5
正解は3
解答3 (※平成30年に保育所保育指針が改訂されており、改定前の問題となります。※)



保育所保育指針第1章総則、第2章子どもの発達参照としていました。

保育士が子どもたちの「心のよりどころとなる」には、アタッチメント(愛着)の発達過程で示されるように、子どもの発するサインに対して、保育士がタイミングよく子どもの要求にそった( A )をすることによって、子どもとの間に( B )が結ばれる。

特に、気持ちが不安定になりやすい時期や場面においては、心のよりどころとしての保育士の存在が重要となる。

乳児期後半の子どもは、保育士を安全基地として( C )を展開するようになっていく。その後、子どもの( D )的な発達にともない内在化された保育士のイメージに支えられて、その場に保育士がいなくても、情緒的な安定をはかることができるようになる。

A:イ応答的関り

B:ウ情緒的な絆

C:オ探索行動

D:キ認知
問2

次の文は、人の生涯発達に関する記述である。適切な記述を◯、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 人の生涯発達は、遺伝的要因と環境的要因との相互作用によって促される。
  2. B 人の生涯発達における文化の影響は、乳児期において最も大きい。
  3. C  人の生涯発達とは、上昇的変化の過程を意味する。
  4. D 人の生涯発達は、個人的に重要な意味をもつ出来事の影響を受ける。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 ×
3 × ×
4 × × ×
5 × × ×
正解は3
A 〇適切です。

B ✕不適切です。 
文化の影響は、乳児期以降の児童期、青年期、成人期になるにつれ、大きくなっていきます。

C ✕不適切です。 
人の生涯発達には、上昇的変化と下降的変化があります。

D 〇適切です。
問3

次の文の(   )にあてはまる用語として、最も適切なものを一つ選びなさい。

生後数日の赤ちゃんが、 他の赤ちゃんの泣き声を聞くことで泣き出すことがしばしばみられる。このように生後間もない赤ちゃんは、 自他の区別があいまいなまま、他者の感情に巻き込まれる経験をする。こうした赤ちゃんの行動は(   )と呼ばれる。

 

1 模倣
2 同型性
3 感情移入
4 共感性
5 情動伝染
正解は5
生後数日の赤ちゃんが、 他の赤ちゃんの泣き声を聞くことで泣き出すことがしばしばみられる。このように生後間もない赤ちゃんは、 自他の区別があいまいなまま、他者の感情に巻き込まれる経験をする。こうした赤ちゃんの行動は( 情動伝染 )と呼ばれる。

模倣:その場には存在していないモデルを再現することを言います。(おままごとなどのごっこ遊びを指します。)
同型性:心の状態が1対1で対応し、同じであることを言います。
感情移入:自分の感情を他の人や自然などに投射することで、それらと自分との融合を感じる意識作用のことを言います。
共感性:思いやりを意味しており例えば、人を助けようとするときにその行動のきっかけとなる感情を言います。
問4

次の文は、ピアジェ(Piaget, J.)の理論に関する記述である。適切な記述を◯、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 物は隠れていても存在し続けているという物の永続性の理解は、ピアジェ(Piaget, J.)が提唱した月齢よりも早い時期であることがその後の研究によって示されている。
  2. B 誕生から3歳頃までの子どもは、触る、叩く、なめる等の感覚運動を通して世界を理解している。
  3. C 前操作期の子どもは、イメージや言葉を用いて世界を捉えることができるようになるが、それは自己中心的で、知覚的特徴に影響されやすい。
  4. D 外界の対象に働きかける際に、その対象を自分に合うように変化させて、自分の内部に取り入れることを調節という。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 × ×
3 × ×
4 ×
5 × × ×
正解は3
A 〇適切です。

B ✕不適切です。 
ピアジェの発達段階論において、感覚運動期は0~2歳頃です。

C 〇適切です。

D ✕不適切です。 
調節とは、持っていたシェマの情報を変えてしまう情報が入ることです。
問5

次の分は、子どもの感情の発達に関する記述である。( A )~( E )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

感情の発達については、運動・認知・自己の発達と関連しながら分化していくという考え方がある。この考え方の代表的な提唱者( A )によると、誕生時には、( B )、苦痛、興味の原初的感情をもって生まれ、生後3か月頃までに、( C )、悲しみ、嫌悪の感情がみられるようになり、6か月頃までに、驚き、怒り、( D )の感情が分化していく。これらは( E )と呼はれ、見知らぬ人への反応などに反映されていく。

他方、感情の発達については、基本的な感情は誕生時に備わっており、主として感情を抑制する側面が発達するという考え方がある。

【語群】
  • ア 一次的感情
  • イ 充足(contentment)
  • ウ 二次的感情
  • エ ルイス(Lewis, M.)
  • オ 誇り(pride)
  • カ 感動(affect)
  • キ 喜び(joy)
  • ク サメロフ(Sameroff, A.J.)
  • ケ 恐れ(fear)
  • コ 恥(shame)

 

(組み合わせ)
A B C D E
1
2
3
4
5
正解は3
A: エ ルイス(Lewis, M.)

B: イ 充足(contentment)

C: キ  喜び(joy)

D: ケ  恐れ(fear)

E: ア 一次的感情


ルイスは乳幼児期の感情の発達についての研究を行いました。
問6

次の説明を読んで、以下の【設問】に答えなさい。

新生児は、生存を維持するための生得的な仕組みを備えている。

【設問】

生存を維持するための生得的な仕組みとして、あてはまるものを◯、あてはまらないものを×とした場合の、正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【語群】
  • A バビンスキー反射
  • B 信号行動
  • C 社会的微笑
  • D 顔の形態的特徴

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 ×
3 ×
4 × ×
5 × × × ×

 

正解は3
A 〇適切です。 バビンスキー反射とは生後3~4カ月ごろまで見られる原始反射の一種であり、生得的なものです。

B 〇適切です。 信号行動とは、声を出すなどしてお母さんを赤ちゃんの方へと引き寄せる効果があり、生得的なものです。

C ✕不適切です。 社会的微笑は人の顔を見てはっきりと笑顔を見せることであり、生得的なものではありません。

D 〇適切です。 赤ちゃんの顔は、丸くて大きな目が下側にあるなどの赤ちゃん固有の形態的特徴(ベビースキーマ)は生得的なものです。
問7

次の文は、「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」の2「発達過程」の一部である。それぞれにあてはまる発達過程の区分の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 基本的な運動機能が伸び、それに伴い、食事、排泄、衣類の着脱などもほぼ自立できるようになる。
  2. B 歩く、押す、つまむ、めくるなど様々な運動機能の発達や新しい行動の獲得により、環境に働きかける意欲を一層高める。
  3. C 歩く、走る、跳ぶなどの基本的な運動機能や、指先の機能が発達する。

 

(組み合わせ)
A B C
1 おおむね1歳3ヶ月
から2歳未満
おおむね3歳 おおむね2歳
2 おおむね1歳3ヶ月
から2歳未満
おおむね2歳 おおむね3歳
3 おおむね2歳 おおむね3歳 おおむね1歳3ヶ月
から2歳未満
4 おおむね3歳 おおむね1歳3ヶ月
から2歳未満
おおむね2歳
5 おおむね3歳 おおむね2歳 おおむね1歳3ヶ月
から2歳未満
正解は4
解答4(※平成30年に保育所保育指針が改訂されており、改定前の問題となります。※)



A 保育所保育指針第2章子どもの発達、2発達過程、(5)おおむね3歳

B 保育所保育指針第2章子どもの発達、2発達過程、(2)おおむね1歳3か月から2歳未満

C 保育所保育指針第2章子どもの発達、2発達過程、(4)おおむね2歳
問8

次の文は、子どもの仲間との関わりについての記述である。下線部(a)~(d)に関連の深い語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

2~3歳頃では、(a)近くで同じような遊びをしていても、互いのやりとりはみられないことが多い。活発にやりとりをして遊ぶようになると、(b)自分がやりたいことと仲間のやりたいこととのぶつかり合いを経験することになる。その後、4~5歳になると、(c)相手の立場に立って、自分とは異なる相手の気持ちや考えを徐々に理解できるようになっていく。

したがって、保育士は子ども相互の気持ちや思いをつなぎ、子どもが(d)自分自身の気持ちをコントロールする力を身につけるように配慮する必要がある。

【語群】
  • ア 連合遊び
  • イ 対人葛藤
  • ウ 共感
  • エ 自己調整力
  • オ 平行遊び
  • カ 対人拮抗
  • キ 役割取得
  • ク 対人調整力

 

(組み合わせ)
a b c d
1
2
3
4
5
正解は4
a :オ 並行遊び

b :イ 対人葛藤

c :キ 役割習得

d :エ 自己調整力
問9

次の( A )~( D )の語句が正しいものを◯、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

子どもにとっての経験には、事物に触ったり、手に取ったり、見たりなど、視覚、聴覚、(A 遠感覚)、触覚、味覚といった五感を使って働きかける経験があり、それは(B 直接)経験と呼ばれる。一方、絵本やメディア、人の話・行動を介した経験もあり、それは(C バーチャル)経験と呼ばれる。

レイチェル・カーソン(Carson, R.L.)は、自然との(B 直接)的な関わりのなかで、子どもが不思議に思ったり、感動したりすることを(D センス・オブ・ワンダー)と呼び、もっと知りたいという思いが促されるとした。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 × ×
3 × ×
4 × × ×
5 × × ×
正解は3
子どもにとっての経験には、事物に触ったり、手に取ったり、見たりなど、視覚、聴覚、(A 遠感覚)、触覚、味覚といった五感を使って働きかける経験があり、それは(B 直接)経験と呼ばれる。一方、絵本やメディア、人の話・行動を介した経験もあり、それは(C バーチャル)経験と呼ばれる。

レイチェル・カーソン(Carson, R.L.)は、自然との(B 直接)的な関わりのなかで、子どもが不思議に思ったり、感動したりすることを(D センス・オブ・ワンダー)と呼び、もっと知りたいという思いが促されるとした。

A ✕不適切です。
嗅覚が入ります。

B 〇適切です。

C ✕不適切です。
間接経験が入ります。

D 〇適切です。 
問10

次の文は、 子どもの文字の獲得に関する記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を 【語群】 から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

幼児期は話す、聞くという( A )による言語活動が中心であるが、 幼児期後期では、( B )に興味を示すようになり、七夕の願い事や手紙を書くなどの( C )のなかで、仲間とのコミュニケーションを楽しむようにもなる。

そして保幼小連携のもと、小学校教育では( D )を身につけることが期待される。( D )とは、単に文字を読んだり書いたりするだけでなく、社会生活をおくるうえで必要な文章を読んだり理解したりすること、文章で表現することなどを含む。

【語群】
  • ア 書き言葉
  • イ リテラシー
  • ウ 話し言葉
  • エ 文字
  • オ 学習活動
  • カ 発音
  • キ ソーシャルスキル
  • ク 遊び

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2
3
4
5
正解は3
幼児期は話す、聞くという( A )による言語活動が中心であるが、 幼児期後期では、( B )に興味を示すようになり、七夕の願い事や手紙を書くなどの( C )のなかで、仲間とのコミュニケーションを楽しむようにもなる。

そして保幼小連携のもと、小学校教育では( D )を身につけることが期待される。( D )とは、単に文字を読んだり書いたりするだけでなく、社会生活をおくるうえで必要な文章を読んだり理解したりすること、文章で表現することなどを含む。


A :ウ 話し言葉 

B :エ 文字

C :ク 遊び
 
D :イ リテラシー 


ソーシャルスキルとは、社会の中で他人と交わり、共に生活していくために必要な能力のことです。
問11

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

Kちゃんはスプーンで食べ物をすくうことができず、かんしゃくを起こしてしまう。

これに対し保育士は、Kちゃん自身が「スプーンで食べた」という喜びや達成感を味わい、さらに、自分でスプーンを使って食べようとする意欲を育てたいと考えた。そこで、あらかじめ食べ物をスプーンの上にのせ、そのあとはKちゃんが自分でやるようにした。

また、保育士は、すくいやすい器にするなどの工夫も行った。

こうした保育士の配慮に支えられて、Kちゃんはスプーンを使う経験を積み重ね、上手に食べ物を食べられるようになっていった。

【設問】

保育士が行ったこの対応の根拠となる発達心理学の用語として、最も適切なものを一つ選びなさい。

 

1 発達段階
2 発達の連続性
3 発達課題
4 発達の最近接領域
5 発達過程
正解は4
発達の最近接領域とは、ヴィゴツキーの構築した心理学理論です。子どもの発達について、まだ成熟していなくて、成熟中の段階にある過程を意味します。
問12

次の文は、保育士のあり方と子どもの発達に関する記述である。適切な記述を◯、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 保育士は、保育の計画を作成し環境を構成するだけでなく、子どもとのやりとりを通して環境を再構成していく存在といえる。
  2. B 子どもが安心してまわりの世界に目を向け、人や物との出会いの経験を広げていくような、子どもへの関わりが保育士には求められる。
  3. C 子どもを取り巻く人的環境、物的環境、自然環境や社会環境などをつなぐ役割を保育士は担っている。
  4. D 保育士は、一人の人間として発達・変化する存在でもあることから、自分自身をも振り返り、自己の内面や子どもとの関係性について客観的に捉えることが重要である。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 ×
3 ×
4 × ×
5 × × × ×
正解は1
A 〇適切です。 

B 〇適切です。 

C 〇適切です。 

D 〇適切です。 

保育士のあり方、子どもの発達について、保育所保育指針に目を通しておきましょう。
問13

次の文は、学童期における自己の捉えの主な特徴についての記述である。適切な記述を◯、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 幼児期と同様に、低学年(小学校1・2年生)では、自分の身体的特徴や持ち物について友だちと話すことが中心である。
  2. B 中学年(小学校3・4年生)になるにつれ、自分の身体能力や運動能力、性格面から捉えることが増えていく。
  3. C 中・高学年(小学校3年生以上)では、「他の子よりも絵が上手である」のように、他者との比較によって自己を評価することが多くなる。
  4. D 青年期に比べると、他の人からの評価に敏感であり、自尊感情が低い。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×
正解は3
A ✕不適切です。 
自分の身体的特徴や持ち物について話すことが中心となるのは幼児期です。

B 〇適切です。 

C 〇適切です。 

D ✕不適切です。 
自尊感情が低下するのは青年期です。
問14

次の文は、アイデンティティについての記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

アイデンティティの実証研究は、マーシア(Marcia, J.E.)によって大きく進展した。彼はエリクソン(Erikson, E.H.)の概念である( A )と積極的関与を用いて、4つのアイデンティティの状態を定義し、( B )と呼んだ。この発達を検討した縦断的研究によれば、青年期前期から後期にかけて( C )状態になることが多くなる一方で、成人期になってから再び( D )状態へと戻ることもある。

【語群】
  • ア 葛藤
  • イ 危機
  • ウ ジェンダー・アイデンティティ
  • エ アイデンティティ・ステイタス
  • オ 早期完了
  • カ 達成
  • キ モラトリアム
  • ク  拡散

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2
3
4
5

 

正解は5
アイデンティティの実証研究は、マーシア(Marcia, J.E.)によって大きく進展した。彼はエリクソン(Erikson, E.H.)の概念である( A )と積極的関与を用いて、4つのアイデンティティの状態を定義し、( B )と呼んだ。この発達を検討した縦断的研究によれば、青年期前期から後期にかけて( C )状態になることが多くなる一方で、成人期になってから再び( D )状態へと戻ることもある。

マーシアは青年に面接を行い、職業などについて悩んだ経験があるか(危機的状況)、その問題に積極的に関わろうとしたか(関与)から、4つのアイデンティティ・ステイタスを分類した。

A :イ 危機

B :エ アイデンティティ・ステイタス

C :カ 達成

D :ク 拡散
問15

次の文のうち、「保育所保育指針」第6章「保護者に対する支援」の1「保育所における保護者に対する支援の基本」の一部として適切な記述を◯、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 保育に関する知識や技術などの保育士の専門性や、子どもの個人差が常に存在する環境など、保育所の特性を生かすこと。
  2. B 一人一人の保護者の状況を踏まえ、子どもと保護者の安定した関係に配慮して、保護者の子ども理解力の向上に資するよう、適切に支援すること。
  3. C 子育て等に関する相談や助言に当たっては、保護者の気持ちを受け止め、相互の信頼関係を基本に、保護者一人一人の自尊心を尊重すること。
  4. D 子どもの利益に反しない限りにおいて、保護者や子どものプライバシーの保護、知り得た事柄の秘密保持に留意すること。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 × ×
3 × ×
4 × × ×
5 × × × ×
正解は4
解答4 (※平成30年に保育所保育指針が改訂されており、改定前の問題となります。※)


A ✕不適切です。 
保育所保育指針第6章保育者に対する支援、1保育所における保護者に対する支援の基本、(3)参照。

B ✕不適切です。 
保育所保育指針第6章保育者に対する支援、1保育所における保護者に対する支援の基本、(4)参照。

C ✕不適切です。 
保育所保育指針第6章保育者に対する支援、1保育所における保護者に対する支援の基本、(5)参照。

D 〇適切です。 
保育所保育指針第6章保育者に対する支援、1保育所における保護者に対する支援の基本、(6)参照。
問16

次の文は、乳幼児が日常示す行動である。A~Dの行動の基盤となる発達心理学の用語として、あてはまる語句を【語群】 から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 見慣れた人と見知らぬ人とを区別することができるようになり、見知らぬ人が関わろうとすると、顔をそむけたり、泣き叫んだりする。
  2. B 保育者がほほえみかけたり、ロを大きく開けたりしてみせると、乳児も同じような表情をする。
  3. C 保育者が向かい合ってボールをゆっくり転がして近づけると、ボールを押し返すような動作を繰り返し楽しむ。
  4. D 保育者が子どもに絵本を読んであげている時に、絵本に描かれたりんごの絵を見て子どもが食べるふりをする。
【語群】
  • ア 社会的不安
  • イ 8ヶ月不安
  • ウ 共鳴動作
  • エ 共同注意
  • オ ターンテイキング
  • カ メンタルローテーション
  • キ 社会的模倣
  • ク 表象機能

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2
3
4
5

 

正解は4
A :イ 8か月不安 
6~8か月頃に見られる人見知り反応です。

B :ウ 共鳴動作 
新生児が大人の動きに合わせて同調的、共鳴的にそれを反復することを言います。新生児模倣とも言います。

C :オ ターンテイキング 
情報のやりとりの順番のことを言います。

D :ク 表象機能  
目の前にない物や事象をイメージすることを言います。
問17

次の文は、出産前後の精神保健に関する記述である。適切な記述を◯、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 妊娠後期であれば、母親がアルコールを大量に摂取しても、胎児の発達に影響はない。
  2. B 妊娠時の強く、持続的な心理的ストレスは、胎児の発達に影響を与える可能性がある。
  3. C 出産直後から約1週間以内に見られる気分の変調(マタニティ・ブルーズ)は、日本では約100人に1人の頻度であると報告されている。
  4. D 産後うつ病は、乳児にとって心理・社会的発達の危険因子の一つである。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 × ×
3 × × ×
4 ×
5 × ×
正解は5
A ✕不適切です。 
妊娠後期でも、胎児はアルコールの影響を受けてしまう恐れがあります。

B 〇適切です。

C ✕不適切です。 
マタニティ・ブルーズは、出産後の女性の約30~50%が経験しています。

D 〇適切です。
問18

次の文は、アタッチメント(愛着)の形成についての記述である。適切な記述を◯、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 乳幼児は、親との分離、見知らぬ人、見知らぬ場所、けがなどを体験したときなどに、特定の養育的他者(愛着対象)に近づいて安心感を得ようとする。この行動傾向を愛着と呼ぶ。
  2. B 愛着は、乳幼児期に形成されるが、成人期に愛着は働かないため、成人は愛着行動を示さない。
  3. C 生後2、3か月において、特定の愛着対象が明確である。
  4. D 乳幼児との安定した愛着関係を形成するためには、でき得る限り身体的に接触していることが望ましい。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 ×
3 × × ×
4 × ×
5 × × ×
正解は3
A 〇適切です。

B ✕不適切です。 
成人でも愛着行動を示します。成人の愛着行動には、乳児期と異なり状況や愛着対象の考えなどを考慮しながら愛着対象との間で協調的相互交渉を行います。

C ✕不適切です。 
特定の愛着対象が明確になるのは生後3~6か月です。

D ✕不適切です。 
愛着形成にはスキンシップと共に、甘えたい気持ちを受け止めてもらえたという安心感を得ることで安定した愛着関係を形成します。
問19

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

5歳の男児。保育所では、多動、不注意に加え、友達に暴力を振るう。男児の母親に家庭での様子を聴くと、母親も家庭で男児への対応に手を焼いており、とても困った様子で、自分がいかに苦労しているかということを保育士にとうとうと語った。母親はまだ専門機関には相談していないという。

【設問】

この【事例】における男児の母親に対する保育士の対応として適切なものを◯、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 

  1. A 話に耳を傾け、共感し、日々の苦労をねぎらった。
  2. B 一緒に本児の良いところを共有し、良いところは積極的に褒めるように促した。
  3. C 保健センターや児童精神科に相談することができることを伝えた。
  4. D 保育所でも困っており、家庭で十分に指導するように伝えた。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 ×
3 × ×
4 × × ×
5 × × ×
正解は1
A 〇適切です。 
B 〇適切です。 
C 〇適切です。
D ✕不適切です。 
角が立つ言い方は不適切です。A、Bのように、まずは話を聞き、気持ちを受け止めることが大切です。
問20

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

N君(4歳、男児)は、3歳の時にけいれん発作を起こし、小児科を受診して、てんかんと診断された。現在は、抗てんかん薬を朝夕2回服用している。服用開始直後から、日中に眠気が強く、お昼寝の時間以外にも眠ってしまう状態が続いている。このことについて母親は、「主治医には相談していないが、昼間に長時間寝てしまうため、夜寝ないので困っています。保育所では、なるべく起こしておいてください」と要望している。てんかん発作は薬の服用後は起きていない。

【設問】

N君への保育所の対応として適切なものを◯、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 

  1. A N君の睡眠の状態について、母親と確認し合う。
  2. B 薬が強いと判断し、朝の薬を中止するよう母親に提案する。
  3. C 保育所の判断で、担当保育士が直接主治医に連絡して相談する。
  4. D 母親の要望に沿い、日中起こしておくようにする。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 ×
3 × × ×
4 × × ×
5 × ×
正解は3
A 〇適切です。 

B ✕不適切です。 
薬について判断するのは保育者ではなく医師です。

C ✕不適切です。 
保育所の判断で行わず、必ず保護者を通します。

D ✕不適切です。
母親の要望を優先するのではなく、夜に寝ることができないのであれば、昼寝の時間を短くするなど、母親と睡眠について相談、確認し合うことが大切と言えるため不適切です。
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