保育士試験
過去問題
令和2年度(後期)
子どもの保健 令和2年度(後期)
問1
次のうち、「母子保健法」で定められていないものを一つ選びなさい。
1 | 新生児訪問指導 |
2 | 予防接種 |
3 | 健康診査 |
4 | 保健指導 |
5 | 母子健康手帳の交付 |
正解は2
問2
次のうち、保育所が子どもの健康の保持・増進のために整備すべき養育環境として、不適切なものを一つ選びなさい。
次のうち、保育所が子どもの健康の保持・増進のために整備すべき養育環境として、不適切なものを一つ選びなさい。
1 | 子どもが身体を十分に動かし、のびのびと行動できるようにする。 |
2 | 災害時に安全に避難できるようにする。 |
3 | 危険な場所がなく、安全に過ごせるようにする。 |
4 | 決まりを守り生活習慣が身に付けられるよう学べる。 |
5 | 危険を回避するため戸外遊びを控え、室内で遊べるようにする。 |
正解は5
5が不適切です。
戸外遊びを控えるのではなく、戸外に出て自然に触れ、体の諸機能の発達が促されることにも留意します。その際、子どもの動線に配慮した園庭や遊具の配置などを工夫することが大切です。
戸外遊びを控えるのではなく、戸外に出て自然に触れ、体の諸機能の発達が促されることにも留意します。その際、子どもの動線に配慮した園庭や遊具の配置などを工夫することが大切です。
問3
次の文は、子どもの健康と環境に関する記述である。( A )~( D )にあてはまる適切な語句の組み合わせを一つ選びなさい。
次の文は、子どもの健康と環境に関する記述である。( A )~( D )にあてはまる適切な語句の組み合わせを一つ選びなさい。
子どもを取り巻く家庭、社会、自然といった環境は、子どもの生活に( A )に関わって、子どもの健康や発達に影響を与えている。 保育所では、仲間と一緒にできる、お手本がある、励まし合えるといった、( B )であることによるメリットを生かした積極的な教育が可能である。 通常の条件下では危険ではないが、何らかの条件の変化で危険となって現れる危険を( C )という。 調理室やトイレ、手洗い場は( D )の観点で、特に清潔の維持を意識した工夫、清掃、管理が必要になる。
(組み合わせ)
A | B | C | D | |
1 | 相互的 | 集団 | 潜在危険 | 感染予防 |
2 | 一方向的 | 個人 | 潜在危険 | 事故予防 |
3 | 相互的 | 集団 | 顕在危険 | 感染予防 |
4 | 一方向的 | 個人 | 顕在危険 | 事故予防 |
5 | 相互的 | 個人 | 潜在危険 | 感染予防 |
正解は1
A 子どもは周りから様々な影響を受けるが、子ども本人が周囲へ働きかけていることもあるため「相互的」が入ります。
B 保育所は家庭とは違った共同生活の中で学び、思いやりを育てる場であることから「集団」が入ります。
C 顕在危険とは目に見えている危険のことを指しますが、目に見えない危険についての記述であることから「潜在危険」が入ります。
D 感染経路対策としての衛生的な面についての記述であることから「感染予防」が入ります。
B 保育所は家庭とは違った共同生活の中で学び、思いやりを育てる場であることから「集団」が入ります。
C 顕在危険とは目に見えている危険のことを指しますが、目に見えない危険についての記述であることから「潜在危険」が入ります。
D 感染経路対策としての衛生的な面についての記述であることから「感染予防」が入ります。
問4
次のA~Dのうち、子どもということばに関する説明を示したものとして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
次のA~Dのうち、子どもということばに関する説明を示したものとして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 「母子保健法」による新生児とは、出生後 30 日を経過しない乳児をいう。
- B 「母子保健法」による乳児とは、1歳に満たない者をいう。
- C 「母子保健法」による幼児とは、満1歳から小学校就学前までをいう。
- D 「児童福祉法」による児童とは、満 18 歳に満たない者をいう。
(組み合わせ)
A | B | C | D | |
1 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
2 | ◯ | ◯ | × | × |
3 | ◯ | × | × | ◯ |
4 | × | ◯ | ◯ | ◯ |
5 | × | × | ◯ | × |
正解は4
A のみ不適切です。
「母子保健法」では新生児は出生後28日を経過しない乳児と定めています。
「母子保健法」では新生児は出生後28日を経過しない乳児と定めています。
問5
保育所の重大事故における対応として、子どもが意識を失って倒れていた場合、次のうちから適切なものを一つ選びなさい。
保育所の重大事故における対応として、子どもが意識を失って倒れていた場合、次のうちから適切なものを一つ選びなさい。
1 | 心臓マッサージを大人の場合の倍の速さで行った。 |
2 | 胸部に吐物が付着していたが、蘇生を急ぐべきと考え、AED の電極をそのまま貼った。 |
3 | 意識を失って倒れている子どもに駆け寄りながら、大声で人を呼んだ。 |
4 | 近くに人がいなかったので、AED をとりに、その場を離れた。 |
5 | 保護者への連絡は状況が落ち着くまで控えた。 |
正解は3
1 不適切です。 心臓マッサージは子どもも大人も同じで1分間に100〜120回のテンポで行います。
2 不適切です。 AEDの電極パッドは皮膚に密着して貼らなければならないので、乾いた布でしっかりと拭き取ってから貼るようにします。
3 適切です。
4 不適切です。 子どもが意識を失っている場合はその場から離れず、心肺蘇生法で処置することが必要です。
5 不適切です。 保護者には可能な限り速やかに連絡することが望ましいと考えられます。
2 不適切です。 AEDの電極パッドは皮膚に密着して貼らなければならないので、乾いた布でしっかりと拭き取ってから貼るようにします。
3 適切です。
4 不適切です。 子どもが意識を失っている場合はその場から離れず、心肺蘇生法で処置することが必要です。
5 不適切です。 保護者には可能な限り速やかに連絡することが望ましいと考えられます。
問6
次のうち、保育所や地域における子どもへの虐待防止や虐待対応について、適切でないものを一つ選びなさい。
次のうち、保育所や地域における子どもへの虐待防止や虐待対応について、適切でないものを一つ選びなさい。
1 | 虐待を通告した人の個人情報は法律によって守られる。 |
2 | 保護者との関係を壊さないことを優先し、通告は控える。 |
3 | 子どもへの虐待による死亡は、1歳未満が約半数を占める。 |
4 | 社会的に孤立し援助者が少ない場合、虐待は起こりやすい。 |
5 | 妊婦健診や乳幼児健診を受診していない場合、子どもを虐待していることが多い。 |
正解は2
2が不適切です。
児童福祉法第25条の規定に基づき、児童虐待を受けたと思われる児童を発見した場合、全ての国民に通告する義務が定められています。
児童福祉法第25条の規定に基づき、児童虐待を受けたと思われる児童を発見した場合、全ての国民に通告する義務が定められています。
問7
新生児に普通に見られる反射運動で、ある時期になると消えていくものを原始反射というが、次に示す反射と、その発現から消失時期の組み合わせで不適切なものを一つ選びなさい。
(組み合わせ)
〈原始反射〉 | 〈発現~消失時期〉 | ||
1 | 大きな音でびっくりしたときや落ちると感じたときに起こる。腕は伸び、さらに抱きしめるような動きがある(モロー反射) | ――― | 出生時 ~ 4か月ごろ |
2 | 頬や口のまわりを指で触れるとそちらに顔を向けて探し、口を開けたりする反射(探索反射) | ――― | 出生時 ~ 4か月ごろ |
3 | 口唇に触れると乳を吸う動作をする(吸啜反射) | ――― | 出生時 ~ 12 か月ごろ |
4 | 背臥位のときに頭部を右もしくは左の方向(一つの方向)に向けると、顔の向いた側の手足は伸びて、反対側の手足は曲がっている姿勢(フェンシングの姿勢)をとる(緊張性頸反射) | ――― | 出生時 ~ 5か月ごろ |
5 | 足の裏をペンなどで刺激すると、足の指は背屈し扇状にひろがる(バビンスキー反射) | ――― | 出生時 ~ 24 か月ごろ |
正解は3
3が不適切です。
吸啜反射は脳の発達がしっかりしてくる生後3〜4ヶ月程度で消えてしまいます。個人差はありますが、生後6ヶ月程度でほとんどの子どもはなくなると言われています。
吸啜反射は脳の発達がしっかりしてくる生後3〜4ヶ月程度で消えてしまいます。個人差はありますが、生後6ヶ月程度でほとんどの子どもはなくなると言われています。
問8
次のA~Eのうち、子どもにみられる症状あるいは疾患について述べたものとして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
次のA~Eのうち、子どもにみられる症状あるいは疾患について述べたものとして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 発熱を判定する場合、その子どもの通常の体温(平熱)を把握している必要がある。
- B 腹痛とは、腹部の痛みであるが、年少幼児では痛みの局在がはっきりとしないこともある。全身状態の観察が重要である。
- C けいれんとは、意識消失とともに全身または体の一部の筋肉が、意志とは関係なく発作的に収縮することをいう。
- D 水痘は特徴的な発しんが重い場合は全身的に出現するが、頭皮にはみられないのが特徴である。
- E 麻しんは高熱を発して、顔面や頸部から出現した発しんが、下降的に広がり消退する時に色素沈着を残す。
(組み合わせ)
A | B | C | D | E | |
1 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
2 | ◯ | ◯ | × | × | ◯ |
3 | ◯ | × | × | ◯ | ◯ |
4 | × | ◯ | ◯ | ◯ | × |
5 | × | × | ◯ | × | × |
正解は2
A 適切です。
B 適切です。
C 不適切です。 けいれんとは、手足や体に力を入れたり、ガクガク震わせる症状のことをいいます。意識がある場合も意識がない場合もあります。
D 不適切です。 水痘の発疹は顔面、頭部から出始めます。
E 適切です。
B 適切です。
C 不適切です。 けいれんとは、手足や体に力を入れたり、ガクガク震わせる症状のことをいいます。意識がある場合も意識がない場合もあります。
D 不適切です。 水痘の発疹は顔面、頭部から出始めます。
E 適切です。
問9
次の文は、子どもの病気を早期発見するための、いつもと違う子どものサインに気づくためのポイント(「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)」参照)についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
次の文は、子どもの病気を早期発見するための、いつもと違う子どものサインに気づくためのポイント(「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)」参照)についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 親から離れず機嫌が悪い(ぐずる)
- B 睡眠中に泣いて目が覚める
- C 元気がなく顔色が悪い
- D きっかけがないのに吐いた
- E 便がゆるい
(組み合わせ)
A | B | C | D | E | |
1 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
2 | ◯ | ◯ | × | ◯ | ◯ |
3 | ◯ | × | ◯ | × | × |
4 | × | ◯ | × | × | ◯ |
5 | × | × | ◯ | ◯ | × |
正解は1
A〜Eは全て適切です。
問10
次のA~Dは、保育所で子どもに薬を与える場合に関して、「保育所保育指針解説」(平成 30年3月 厚生労働省)第3章「健康及び安全」(3)「疾病等への対応」に示されている記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 医師の診断・指示によるものに限る。
- B 保護者による与薬依頼書が必要である。
- C 与薬依頼書には、薬の名前・種類、使用方法の記載が必須であるが、医師名は必要に応じて記載する。
- D 与薬の誤りがないように、決められた一人の保育士が行う。
(組み合わせ)
A | B | C | D | |
1 | ◯ | ◯ | × | × |
2 | ◯ | × | × | ◯ |
3 | × | ◯ | ◯ | × |
4 | × | ◯ | × | ◯ |
5 | × | × | ◯ | ◯ |
正解は1
A 適切です。
B 適切です。
C 不適切です。
『保育所において子どもに薬(座薬等を含む。)を与える場合は、医師の診断及び指示による薬に限定する。その際は、保護者に医師名、薬の種類、服用方法等を具体的に記載した与薬依頼票を持参させることが必須である。』と保育所保育指針に記載されています。保育所では複数の子どもの薬を預かります。それぞれ誤りがないよう、通院した病院の医師名まで記入された予約依頼書が必要になります。
D 不適切です。
『与薬に当たっては、複数の保育士等で、対象児を確認し、重複与薬や与薬量の確認、与薬忘れ等の誤りがないようにする必要がある。与薬後には、子どもの観察を十分に行う。』と指針に記載されています。一人の保育士が与薬を行うのではなく、複数の保育士が子どもの健康状態を把握し専門的な知識を持って安全に与薬を行うことが大切です。
保育所保育指針より抜粋
第3章 健康及び安全
(3) 疾病等への対応
ア 保育中に体調不良や傷害が発生した場合には、その子どもの状態等に応じて、保護者に連絡するとともに、適宜、嘱託医や子どものかかりつけ医等と相談し、適切な処置を行うこと。看護師等が配置されている場合には、その専門性を生かした対応を図ること。
イ 感染症やその他の疾病の発生予防に努め、その発生や疑いがある場合には、必要に応じて嘱託医、市町村、保健所等に連絡し、その指示に従うとともに、保護者や全職員に連絡し、予防等について協力を求めること。また、感染症に関する保育所の対応方法等について、あらかじめ関係機関の協力を得ておくこと。看護師等が配置されている場合には、その専門性を生かした対応を図ること。
ウ アレルギー疾患を有する子どもの保育については、保護者と連携し、医師の診断及び指示に基づき、適切な対応を行うこと。また、食物アレルギーに関して、関係機関と連携して、当該保育所の体制構築など、安全な環境の整備を行うこと。看護師や栄養士等が配置されている場合には、その専門性を生かした対応を図ること。
エ 子どもの疾病等の事態に備え、医務室等の環境を整え、救急用の薬品、材料等を適切な管理の下に常備し、全職員が対応できるようにしておくこと。
B 適切です。
C 不適切です。
『保育所において子どもに薬(座薬等を含む。)を与える場合は、医師の診断及び指示による薬に限定する。その際は、保護者に医師名、薬の種類、服用方法等を具体的に記載した与薬依頼票を持参させることが必須である。』と保育所保育指針に記載されています。保育所では複数の子どもの薬を預かります。それぞれ誤りがないよう、通院した病院の医師名まで記入された予約依頼書が必要になります。
D 不適切です。
『与薬に当たっては、複数の保育士等で、対象児を確認し、重複与薬や与薬量の確認、与薬忘れ等の誤りがないようにする必要がある。与薬後には、子どもの観察を十分に行う。』と指針に記載されています。一人の保育士が与薬を行うのではなく、複数の保育士が子どもの健康状態を把握し専門的な知識を持って安全に与薬を行うことが大切です。
保育所保育指針より抜粋
第3章 健康及び安全
(3) 疾病等への対応
ア 保育中に体調不良や傷害が発生した場合には、その子どもの状態等に応じて、保護者に連絡するとともに、適宜、嘱託医や子どものかかりつけ医等と相談し、適切な処置を行うこと。看護師等が配置されている場合には、その専門性を生かした対応を図ること。
イ 感染症やその他の疾病の発生予防に努め、その発生や疑いがある場合には、必要に応じて嘱託医、市町村、保健所等に連絡し、その指示に従うとともに、保護者や全職員に連絡し、予防等について協力を求めること。また、感染症に関する保育所の対応方法等について、あらかじめ関係機関の協力を得ておくこと。看護師等が配置されている場合には、その専門性を生かした対応を図ること。
ウ アレルギー疾患を有する子どもの保育については、保護者と連携し、医師の診断及び指示に基づき、適切な対応を行うこと。また、食物アレルギーに関して、関係機関と連携して、当該保育所の体制構築など、安全な環境の整備を行うこと。看護師や栄養士等が配置されている場合には、その専門性を生かした対応を図ること。
エ 子どもの疾病等の事態に備え、医務室等の環境を整え、救急用の薬品、材料等を適切な管理の下に常備し、全職員が対応できるようにしておくこと。
問11
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
Yさんは9歳の女児である。周産期、乳幼児健診で異常を指摘されたことはない。幼児期より内向的で保育所では友人は少なく登園渋りがあった。小学校に入学後、登校時に腹痛を来すようになり不登校となった。次第に母が外出しようとすると「お母さんが事故に遭って死んでしまったらどうしよう」と泣き出し留守番ができなくなった。
【設問】
次のうち、Yさんの主な精神医学的問題を、一つ選びなさい。
1 | パニック障害 |
2 | 分離不安障害 |
3 | 強迫性障害 |
4 | 自閉スペクトラム症 |
5 | 選択性緘黙 |
正解は2
1 パニック障害は突然訪れる恐怖や強い不安によって、動悸やめまい、呼吸困難などが現れる病気です。
2 分離不安障害とは、母親など特定の養育者と離れることに対して極端に恐怖や不安を抱え、日常生活に支障をきたす可能性のある精神疾患です。
3 強迫性障害は自分の意思に反して、不合理な考えやイメージが頭に繰り返し浮かんできて、それを振り払おうと同じ行動を繰り返してしまう病気です。
4 自閉スペクトラム症は先天的な発達障害の1つで、特徴として社会性と対人関係の障害、コミュニケーションや言葉の発達の遅れ、行動や興味の偏りがあります。
5 学校や会社など特定の状況下で話すことができないという疾患です。
2 分離不安障害とは、母親など特定の養育者と離れることに対して極端に恐怖や不安を抱え、日常生活に支障をきたす可能性のある精神疾患です。
3 強迫性障害は自分の意思に反して、不合理な考えやイメージが頭に繰り返し浮かんできて、それを振り払おうと同じ行動を繰り返してしまう病気です。
4 自閉スペクトラム症は先天的な発達障害の1つで、特徴として社会性と対人関係の障害、コミュニケーションや言葉の発達の遅れ、行動や興味の偏りがあります。
5 学校や会社など特定の状況下で話すことができないという疾患です。
問12
次の文は、注意欠如・多動症についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
次の文は、注意欠如・多動症についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A DSM-5 の診断基準によれば、不注意、多動性及び衝動性の症状が、2つ以上の状況(例:家庭、学校)で存在する必要がある。
- B 近年の疫学調査によると、有病率は学童期で約 20%である。
- C 病因として遺伝的関与が強い。
- D 自閉スペクトラム症を併存することがある。
- E 出生体重が 1,500 g 未満で生まれることは、注意欠如・多動症のリスク因子である。
(組み合わせ)
A | B | C | D | E | |
1 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × |
2 | ◯ | ◯ | × | ◯ | ◯ |
3 | ◯ | × | ◯ | ◯ | ◯ |
4 | × | ◯ | × | × | ◯ |
5 | × | × | × | × | × |
正解は3
A 適切です。
B 不適切です。 「e-ヘルスネット」(厚生労働省)によれば、注意欠如・多動症の有病率は、学齢期の小児の3〜7%程度と言われています。
C 適切です。
D 適切です。
E 適切です。
B 不適切です。 「e-ヘルスネット」(厚生労働省)によれば、注意欠如・多動症の有病率は、学齢期の小児の3〜7%程度と言われています。
C 適切です。
D 適切です。
E 適切です。
問13
次の文は、発達性協調運動症に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
次の文は、発達性協調運動症に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 脳性麻痺や筋ジストロフィーが原因になる。
- B 協調運動技能の獲得が、その人の生活年齢に応じて期待されるものより明らかに劣っている。
- C 症状は、不器用さや運動技能の遂行における遅さと不正確さによって明らかとなる。
- D 学業や就労後の活動に影響を与えている。
(組み合わせ)
A | B | C | D | |
1 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
2 | ◯ | ◯ | ◯ | × |
3 | × | ◯ | ◯ | ◯ |
4 | × | × | × | ◯ |
5 | × | × | × | × |
正解は3
A 不適切です。 脳性麻痺や筋ジストロフィーなど運動に影響を与える神経疾患が原因ではありません。
B 適切です。
C 適切です。
D 適切です。
B 適切です。
C 適切です。
D 適切です。
問14
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
自閉スペクトラム症と診断されている5歳のSくん。保育所で制作の時間に突然保育室を飛び出してしまった。担当保育士が後を追いかけると、水場のところでびしょ濡れになってひとりで遊んでいた。
【設問】
担当保育士による、Sくんに対する配慮として適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A あまりに楽しそうに遊んでいたので、制作は中止にして、みんなで一緒に遊ぶことにした。
- B 今、何をする時間なのかがわかっていなかった可能性を考え、Sくんがわかるように絵を使って教えるようにした。
- C 水遊び以外にSくんが興味を持てる電車やくるまを制作に取り入れる工夫をした。
- D 今は制作の時間であることを口頭で強く伝えた。
(組み合わせ)
A | B | C | D | |
1 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
2 | ◯ | ◯ | × | × |
3 | ◯ | × | ◯ | ◯ |
4 | × | ◯ | ◯ | × |
5 | × | × | × | × |
正解は4
A 不適切です。クラス全体への働きかけも大切なので、個人の行動のみを優先させる事は不適切です。
B 適切です。
C 適切です。
D 不適切です。視覚優位の特性があるので、口頭よりも絵などを使ってコミュニケーションをとる方が伝わりやすいです。
B 適切です。
C 適切です。
D 不適切です。視覚優位の特性があるので、口頭よりも絵などを使ってコミュニケーションをとる方が伝わりやすいです。
問15
次の文は、日本人の自殺に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
次の文は、日本人の自殺に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 年間の自殺者数は、平成 10 年以降、現在まで3万人台が続いている。
- B 過去に自殺企図をして生き残った人は、その後自殺企図を繰り返さない。
- C 平成 30 年の人口動態統計によれば、15 歳~ 19 歳の死因の第1位は自殺である。
- D 平成 30 年中における自殺の状況(厚生労働省)によれば、未成年者の自殺の原因は、いじめが過半数である。
- E 産後うつ病では、子どもとの心中が起こることはない。
(組み合わせ)
A | B | C | D | E | |
1 | ◯ | ◯ | × | × | ◯ |
2 | ◯ | × | ◯ | ◯ | × |
3 | × | ◯ | × | ◯ | ◯ |
4 | × | × | ◯ | ◯ | × |
5 | × | × | ◯ | × | × |
正解は5
A 不適切です。平成22年以降、減少傾向であり、令和元年は2万169人でした。
B 不適切です。自殺企画して生き残った人は、繰り返すことがあります。
C 適切です。
D 不適切です。未成年の自殺原因は学校問題が一番多く、いじめは過半数とはなっていません。
E 不適切です。産後うつ病による自殺は子どもとの心中もあります。
B 不適切です。自殺企画して生き残った人は、繰り返すことがあります。
C 適切です。
D 不適切です。未成年の自殺原因は学校問題が一番多く、いじめは過半数とはなっていません。
E 不適切です。産後うつ病による自殺は子どもとの心中もあります。
問16
次のうち、保育所において対応が求められる、乳幼児がかかりやすい代表的なアレルギー疾患について、適切な記述を一つ選びなさい。
次のうち、保育所において対応が求められる、乳幼児がかかりやすい代表的なアレルギー疾患について、適切な記述を一つ選びなさい。
1 | 食物アレルギーは、すべてのアレルギー疾患の元になる。 |
2 | 幼児では、アレルギー性鼻炎はほとんどみられない。 |
3 | 乳幼児の気管支喘息は、感染によるものでアレルギーではない。 |
4 | アトピー性皮膚炎は、自ら訴えることの少ない乳幼児においても痒いことが特徴である。 |
5 | アナフィラキシーは、皮膚を含めて3つ以上の臓器に急に出る症状である。 |
正解は4
1 不適切です。 食物アレルギーが、全てのアレルギー疾患の原因とはなりません。
2 不適切です。 アレルギー性鼻炎は幼児でも見られます。
3 不適切です。 気管支喘息はハウスダストなどのアレルゲンを吸い込むことでも発作が引き起こされます。
4 適切です。
5 不適切です。 アナフィラキシーとは皮膚・粘膜症状、呼吸器症状、循環器症状、持続する消化器症状のうち2つ以上を伴うものとされています。(「アナフィラキシーガイドライン」一般社団法人日本アレルギー学会 参照)
2 不適切です。 アレルギー性鼻炎は幼児でも見られます。
3 不適切です。 気管支喘息はハウスダストなどのアレルゲンを吸い込むことでも発作が引き起こされます。
4 適切です。
5 不適切です。 アナフィラキシーとは皮膚・粘膜症状、呼吸器症状、循環器症状、持続する消化器症状のうち2つ以上を伴うものとされています。(「アナフィラキシーガイドライン」一般社団法人日本アレルギー学会 参照)
問17
次のうち、感染症名と「学校保健安全法施行規則」に定められる出席停止期間の組み合わせとして、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
次のうち、感染症名と「学校保健安全法施行規則」に定められる出席停止期間の組み合わせとして、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 麻しん
解熱した後3日を経過するまで - B 流行性耳下腺炎
耳下腺、顎下腺又は舌下腺の腫脹が発現した後3日を経過し、かつ、全身症状が良好になるまで - C 風しん
発しんが消失するまで - D 水痘
すべての発しんが消失するまで - E 咽頭結膜熱
主要症状が消退した後2日を経過するまで
(組み合わせ)
A | B | C | D | E | |
1 | ◯ | ◯ | ◯ | × | × |
2 | ◯ | × | ◯ | × | ◯ |
3 | × | ◯ | ◯ | × | ◯ |
4 | × | × | ◯ | × | ◯ |
5 | × | × | × | ◯ | ◯ |
正解は2
A 適切です。
B 不適切です。 正しくは、腫脹が発現した後「5日」です。
C 適切です。
D 不適切です。 全ての発しんが痂皮化(かさぶたになる)するまでが適切です。
E 適切です。
B 不適切です。 正しくは、腫脹が発現した後「5日」です。
C 適切です。
D 不適切です。 全ての発しんが痂皮化(かさぶたになる)するまでが適切です。
E 適切です。
問18
次の文は、日本で接種することができるワクチンについての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
次の文は、日本で接種することができるワクチンについての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 水痘ワクチンは、定期接種として実施されている。
- B 3種混合ワクチンは、ジフテリア、百日ぜき、破傷風に対するワクチンである。
- C ポリオワクチンは、不活化ワクチンである。
- D BCG は、結核に対するワクチンである。
- E MR ワクチンは、麻しんと風しんに対するワクチンである。
(組み合わせ)
A | B | C | D | E | |
1 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
2 | × | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
3 | × | × | ◯ | ◯ | ◯ |
4 | × | × | × | ◯ | ◯ |
5 | × | × | × | × | × |
正解は1
ワクチンについてA〜Eは全て適切です。
問19
次の文は、「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)」(厚生労働省)の一部である。( A )~( E )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
次の文は、「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)」(厚生労働省)の一部である。( A )~( E )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- ・ 集団での午睡や食事、遊び等では子ども同士が( A )接触することが多いため、( B )や接触感染が生じやすいということに留意が必要である。
- ・ 特に乳児は、床をはい、また、手に触れるものを何でも( C )といった行動上の特徴があるため、接触感染には十分に留意する。
- ・ 乳幼児が自ら正しいマスクの着用、適切な( D )の実施、物品の衛生的な取扱い等の基本的な( E )を十分に行うことは難しいため、大人からの援助や配慮が必要である。
(組み合わせ)
A | B | C | D | E | |
1 | 互いに | 飛沫感染 | 食べる | 手洗い | 予防対策 |
2 | 濃厚に | 経口感染 | 舐める | うがい | 衛生対策 |
3 | 濃厚に | 飛沫感染 | 舐める | 手洗い | 衛生対策 |
4 | 互いに | 経口感染 | 食べる | 手洗い | 予防対策 |
5 | 濃厚に | 経口感染 | 舐める | うがい | 予防対策 |
正解は3
A 「濃厚に」
B 「飛沫感染」
C 「舐める」
D 「手洗い」
E 「衛生対策」
保育所における感染症ガイドライン 2018改訂版 1 感染症に関する基本事項 (2)保育所における感染症対策(保育所における乳幼児の生活と行動の特徴)参照。
B 「飛沫感染」
C 「舐める」
D 「手洗い」
E 「衛生対策」
保育所における感染症ガイドライン 2018改訂版 1 感染症に関する基本事項 (2)保育所における感染症対策(保育所における乳幼児の生活と行動の特徴)参照。
問20
次のA~Eのうち、子どもの日光・紫外線への対応に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
次のA~Eのうち、子どもの日光・紫外線への対応に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A 子どもの時に浴びた紫外線の影響が、数十年後に現れる可能性がある。
- B 乳児はビタミンD不足にならないよう、直射日光が皮膚に当たるようにする。
- C 日焼けで水ぶくれができたら皮膚科を受診する。
- D 子ども用の日焼け止めクリームは、皮膚の敏感な人用のものと同様の成分になっている。
- E 日焼け止めクリームは、一回塗れば半日以上有効である。
(組み合わせ)
A | B | C | D | E | |
1 | ◯ | × | ◯ | ◯ | ◯ |
2 | ◯ | × | ◯ | ◯ | × |
3 | ◯ | × | × | ◯ | ◯ |
4 | × | ◯ | ◯ | ◯ | × |
5 | × | × | ◯ | × | ◯ |
正解は2
A 適切です。
B 不適切です。 夏期は15分〜30分程度、冬期は1時間程度が日光照射時間とされており、直射日光が長時間当たらないよう紫外線対策も必要です。
C 適切です。
D 適切です。
E 不適切です。 日焼け止めクリームは汗や水で流れることもあるので、2〜3時間おきに塗り直すことが肌を守るために重要だと言われています。
B 不適切です。 夏期は15分〜30分程度、冬期は1時間程度が日光照射時間とされており、直射日光が長時間当たらないよう紫外線対策も必要です。
C 適切です。
D 適切です。
E 不適切です。 日焼け止めクリームは汗や水で流れることもあるので、2〜3時間おきに塗り直すことが肌を守るために重要だと言われています。
予防接種は「予防接種法」により定められています。