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保育士試験
過去問題
令和3年度(後期)

保育原理 令和3年度(後期)

問1

次の文のうち、「保育所保育指針」第1章「総則」の(5)「保育所の社会的責任」に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 子どもの人権に十分配慮するとともに、子ども一人一人の人格を尊重して保育を行うこと。
  2. B 保護者や地域社会に保育所が行う保育の内容を適切に説明するよう努めること。
  3. C 入所する子ども等の個人情報を適切に取り扱うとともに、保護者の苦情などに対し、その解決を図るよう努めること。
  4. D 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿について、地域の小学校と合同の研修を行うよう努めること。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 × ×
3 × ×
4 ×
5 × × ×
正解は1
参照:「保育所保育指針」
   第1章「総則」(5)「保育所の社会的責任」

A‥〇 記述通りです。
B‥〇 記述通りです。
C‥〇 記述通りです。
D‥✕ そのような記述はないため誤りです。

よって解答は「1」となります。


保育所保育指針より抜粋

第1章 総則
1 保育所保育に関する基本原則
(5) 保育所の社会的責任

ア 保育所は、子どもの人権に十分配慮するとともに、子ども一人一人の人格を尊重して保育を行わなければならない。

イ 保育所は、地域社会との交流や連携を図り、保護者や地域社会に、当該保育所が行う保育の内容を適切に説明するよう努めなければならない。

ウ 保育所は、入所する子ども等の個人情報を適切に取り扱うとともに、保護者の苦情などに対し、その解決を図るよう努めなければならない。
問2

次の文のうち、「保育所保育指針」第1章「総則」の2「養護に関する基本的事項」に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 保育における養護とは、子どもの生命の保持及び情緒の安定を図るために保育士等が行う指導のことである。
  2. B 保育所における保育は、養護及び教育を一体的に行うことをその特性とするものである。
  3. C 生命の保持のねらいには、「一人一人の子どもが、安定感を持って過ごせるようにする」という記述がある。
  4. D 生命の保持のねらいには、「一人一人の子どもが、快適に生活できるようにする」という記述がある。
  5. E 情緒の安定のねらいには、「一人一人の子どもが、周囲から主体として受け止められ、主体として育ち、自分を肯定する気持ちが育まれていくようにする」という記述がある。

 

(組み合わせ)
A B C D E
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × × ×
正解は4
参照:「保育所保育指針」第1章「総則」⑵「養護に関する基本的事項」
   
A‥✕ 「援助やかかわり」であり、「指導」ではありません。

B‥〇 記述通りです。

C‥✕ 「情緒の安定」であり、「生命の保持」ではありません。

D‥〇 記述通りです。

E‥〇 記述通りです。

よって解答は「4」となります。


保育所保育指針より抜粋

第1章 総則
2 養護に関する基本的事項

(1) 養護の理念
保育における養護とは、子どもの生命の保持及び情緒の安定を図るために保育士等が行う援助や関わりであり、保育所における保育は、養護及び教育を一体的に行うことをその特性とするものである。保育所における保育全体を通じて、養護に関するねらい及び内容を踏まえた保育が展開されなければならない。

(2) 養護に関わるねらい及び内容
ア 生命の保持
(ア) ねらい
① 一人一人の子どもが、快適に生活できるようにする。
② 一人一人の子どもが、健康で安全に過ごせるようにする。
③ 一人一人の子どもの生理的欲求が、十分に満たされるようにする。
④ 一人一人の子どもの健康増進が、積極的に図られるようにする。

イ 情緒の安定
(ア) ねらい
① 一人一人の子どもが、安定感をもって過ごせるようにする。
② 一人一人の子どもが、自分の気持ちを安心して表すことができるようにする。
③ 一人一人の子どもが、周囲から主体として受け止められ、主体として育ち、自分を肯定する気持ちが育まれていくようにする。
④ 一人一人の子どもがくつろいで共に過ごし、心身の疲れが癒されるようにする。
問3

次の文のうち、「保育所保育指針」第1章「総則」の4「幼児教育を行う施設として共有すべき事項」に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 育みたい資質・能力として、「知識及び技能の基礎」「思考力、判断力、表現力等の基礎」「学びに向かう力、人間性等」が示されている。
  2. B 育みたい資質・能力は、保育のねらい及び内容に基づいた個別の活動によって育むものである。
  3. C 「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」は、保育活動全体を通して資質・能力が育まれている子どもの小学校就学時の具体的な姿である。
  4. D 「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」は、特に卒園を迎える年度の後半に見られるようになることから、5歳児クラスの保育の到達目標として掲げ、指導する内容である。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×
正解は2
参照:「保育所保育指針」第1章「総則」(4)「幼児教育を行う施設として共有すべき事項」
   
A‥〇 記述通りです。

B‥✕ 「保育活動全体」であり、「個別の活動」ではありません。 

C‥〇 記述通りです。

D‥✕ 「指導を行う際に考慮するもの」であり、「到達目標として掲げ、指導する内容」ではありません。

よって解答は「2」となります。


保育所保育指針より抜粋

第1章 総則
4 幼児教育を行う施設として共有すべき事項

(1) 育みたい資質・能力
ア 保育所においては、生涯にわたる生きる力の基礎を培うため、1の(2)に示す保育の目標を踏まえ、次に掲げる資質・能力を一体的に育むよう努めるものとする。

(ア) 豊かな体験を通じて、感じたり、気付いたり、分かったり、できるようになったりする「知識及び技能の基礎」

(イ) 気付いたことや、できるようになったことなどを使い、考えたり、試したり、工夫したり、表現したりする「思考力、判断力、表現力等の基礎」

(ウ) 心情、意欲、態度が育つ中で、よりよい生活を営もうとする「学びに向かう力、人間性等」

イ アに示す資質・能力は、第2章に示すねらい及び内容に基づく保育活動全体によって育むものである。

(2) 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿
次に示す「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」は、第2章に示すねらい及び内容に基づく保育活動全体を通して資質・能力が育まれている子どもの小学校就学時の具体的な姿であり、保育士等が指導を行う際に考慮するものである。
問4

次の文のうち、保育所における全体的な計画に関する記述として、「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の計画及び評価」に照らした場合の不適切な記述を一つ選びなさい。

 

1 地域の生活条件、環境、文化などの特性や近隣の関係機関及び人材等の実態を踏まえ、これらを生かして、全体的な計画を作成することが求められる。
2 全体的な計画は、保育所全体として一貫性をもって子どもの発達過程を見通しながら、保育を体系的に構成して展開していくために必要である。
3 全体的な計画は、一人一人の子どもの保育時間や在籍期間の長短に合わせた個別の計画を集約して作成することに意義がある。
4 全体的な計画によって、保育所の保育の全体像が職員間で共有されることが大切であり、その全体像に基づいて保育が展開されていくことで、保育の質の向上を組織的に図っていくことができる。
5 全体的な計画によって、保育の全体的な過程や構造を明確にすることは、保育の質の向上を図り、社会的責任を果たしていく上で大切なことである。
正解は3
参照:「保育所保育指針」
   第1章「総則」(3)「保育の計画及び評価」
  
1‥〇 記述通りです。
2‥〇 記述通りです。
3‥✕ 全体的な計画は「個別の計画を集約して作成するもの」ではなく、保育所保育指針にもそのような記述はないため誤りです。
4‥〇 記述通りです。
5‥〇 記述通りです。

よって解答は「3」となります。


保育所保育指針より抜粋

第1章 総則
3 保育の計画及び評価
(1) 全体的な計画の作成

ア 保育所は、1の(2)に示した保育の目標を達成するために、各保育所の保育の方針や目標に基づき、子どもの発達過程を踏まえて、保育の内容が組織的・計画的に構成され、保育所の生活の全体を通して、総合的に展開されるよう、全体的な計画を作成しなければならない。

イ 全体的な計画は、子どもや家庭の状況、地域の実態、保育時間などを考慮し、子どもの育ちに関する長期的見通しをもって適切に作成されなければならない。

ウ 全体的な計画は、保育所保育の全体像を包括的に示すものとし、これに基づく指導計画、保健計画、食育計画等を通じて、各保育所が創意工夫して保育できるよう、作成されなければならない。


(2) 指導計画の作成

ア 保育所は、全体的な計画に基づき、具体的な保育が適切に展開されるよう、子どもの生活や発達を見通した長期的な指導計画と、それに関連しながら、より具体的な子どもの日々の生活に即した短期的な指導計画を作成しなければならない。

イ 指導計画の作成に当たっては、第2章及びその他の関連する章に示された事項のほか、子ども一人一人の発達過程や状況を十分に踏まえるとともに、次の事項に留意しなければならない。

(ア) 3歳未満児については、一人一人の子どもの生育歴、心身の発達、活動の実態等に即して、個別的な計画を作成すること。

(イ) 3歳以上児については、個の成長と、子ども相互の関係や協同的な活動が促されるよう配慮すること。

(ウ) 異年齢で構成される組やグループでの保育においては、一人一人の子どもの生活や経験、発達過程などを把握し、適切な援助や環境構成ができるよう配慮すること。

ウ 指導計画においては、保育所の生活における子どもの発達過程を見通し、生活の連続性、季節の変化などを考慮し、子どもの実態に即した具体的なねらい及び内容を設定すること。また、具体的なねらいが達成されるよう、子どもの生活する姿や発想を大切にして適切な環境を構成し、子どもが主体的に活動できるようにすること。

エ 一日の生活のリズムや在園時間が異なる子どもが共に過ごすことを踏まえ、活動と休息、緊張感と解放感等の調和を図るよう配慮すること。

オ 午睡は生活のリズムを構成する重要な要素であり、安心して眠ることのできる安全な睡眠環境を確保するとともに、在園時間が異なることや、睡眠時間は子どもの発達の状況や個人によって差があることから、一律とならないよう配慮すること。

カ 長時間にわたる保育については、子どもの発達過程、生活のリズム及び心身の状態に十分配慮して、保育の内容や方法、職員の協力体制、家庭との連携などを指導計画に位置付けること。

キ 障害のある子どもの保育については、一人一人の子どもの発達過程や障害の状態を把握し、適切な環境の下で、障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう、指導計画の中に位置付けること。また、子どもの状況に応じた保育を実施する観点から、家庭や関係機関と連携した支援のための計画を個別に作成するなど適切な対応を図ること。


(3) 指導計画の展開

指導計画に基づく保育の実施に当たっては、次の事項に留意しなければならない。

ア 施設長、保育士など、全職員による適切な役割分担と協力体制を整えること。

イ 子どもが行う具体的な活動は、生活の中で様々に変化することに留意して、子どもが望ましい方向に向かって自ら活動を展開できるよう必要な援助を行うこと。

ウ 子どもの主体的な活動を促すためには、保育士等が多様な関わりをもつことが重要であることを踏まえ、子どもの情緒の安定や発達に必要な豊かな体験が得られるよう援助すること。

エ 保育士等は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化などに即して保育の過程を記録するとともに、これらを踏まえ、指導計画に基づく保育の内容の見直しを行い、改善を図ること。

(4) 保育内容等の評価

ア 保育士等の自己評価

(ア) 保育士等は、保育の計画や保育の記録を通して、自らの保育実践を振り返り、自己評価することを通して、その専門性の向上や保育実践の改善に努めなければならない。

(イ) 保育士等による自己評価に当たっては、子どもの活動内容やその結果だけでなく、子どもの心の育ちや意欲、取り組む過程などにも十分配慮するよう留意すること。

(ウ) 保育士等は、自己評価における自らの保育実践の振り返りや職員相互の話し合い等を通じて、専門性の向上及び保育の質の向上のための課題を明確にするとともに、保育所全体の保育の内容に関する認識を深めること。

イ 保育所の自己評価

(ア) 保育所は、保育の質の向上を図るため、保育の計画の展開や保育士等の自己評価を踏まえ、当該保育所の保育の内容等について、自ら評価を行い、その結果を公表するよう努めなければならない。

(イ) 保育所が自己評価を行うに当たっては、地域の実情や保育所の実態に即して、適切に評価の観点や項目等を設定し、全職員による共通理解をもって取り組むよう留意すること。

(ウ) 設備運営基準第36条の趣旨を踏まえ、保育の内容等の評価に関し、保護者及び地域住民等の意見を聴くことが望ましいこと。

(5) 評価を踏まえた計画の改善

ア 保育所は、評価の結果を踏まえ、当該保育所の保育の内容等の改善を図ること。

イ 保育の計画に基づく保育、保育の内容の評価及びこれに基づく改善という一連の取組により、保育の質の向上が図られるよう、全職員が共通理解をもって取り組むことに留意すること。
問5

次の文のうち、指導計画の展開に関する記述として、「保育所保育指針」第1章「総則」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 指導計画を作成した際に予想した子どもの姿とは異なる姿が見られた時は、必ずしも計画通りの展開に戻すことを優先するのではなく豊かな体験を得られるよう援助することが重要である。
  2. B 担当保育士だけでなく、全職員による適切な役割分担と協力体制を整え、必要に応じて指導計画に職員相互の連携についての事項を盛り込むことが求められる。
  3. C 指導計画に基づく保育の実践やそこでの一人一人の子どもに対する援助が適切であったかどうかを振り返り、浮かび上がってきた改善すべき点を次の指導計画に反映させていくことが求められる。
  4. D 子ども自身による活動の展開を促すため、保育士等は環境や生活の流れを調整することを優先し、子どもには直接関わらないことが重要である。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×
正解は1
参照:「保育所保育指針」第1章「総則」
   第1章「総則」(3)「保育の計画及び評価」

A‥〇 記述通りです。
B‥〇 記述通りです。
C‥〇 記述通りです。
D‥✕ 「必要な援助を行う」であり、「子どもには直接関わらない」ではないため誤りです。

よって解答は「1」となります。


保育所保育指針より抜粋

第1章 総則
3 保育の計画及び評価

(1) 全体的な計画の作成
ア 保育所は、1の(2)に示した保育の目標を達成するために、各保育所の保育の方針や目標に基づき、子どもの発達過程を踏まえて、保育の内容が組織的・計画的に構成され、保育所の生活の全体を通して、総合的に展開されるよう、全体的な計画を作成しなければならない。

イ 全体的な計画は、子どもや家庭の状況、地域の実態、保育時間などを考慮し、子どもの育ちに関する長期的見通しをもって適切に作成されなければならない。

ウ 全体的な計画は、保育所保育の全体像を包括的に示すものとし、これに基づく指導計画、保健計画、食育計画等を通じて、各保育所が創意工夫して保育できるよう、作成されなければならない。

(2) 指導計画の作成
ア 保育所は、全体的な計画に基づき、具体的な保育が適切に展開されるよう、子どもの生活や発達を見通した長期的な指導計画と、それに関連しながら、より具体的な子どもの日々の生活に即した短期的な指導計画を作成しなければならない。

イ 指導計画の作成に当たっては、第2章及びその他の関連する章に示された事項のほか、子ども一人一人の発達過程や状況を十分に踏まえるとともに、次の事項に留意しなければならない。
(ア) 3歳未満児については、一人一人の子どもの生育歴、心身の発達、活動の実態等に即して、個別的な計画を作成すること。

(イ) 3歳以上児については、個の成長と、子ども相互の関係や協同的な活動が促されるよう配慮すること。

(ウ) 異年齢で構成される組やグループでの保育においては、一人一人の子どもの生活や経験、発達過程などを把握し、適切な援助や環境構成ができるよう配慮すること。

ウ 指導計画においては、保育所の生活における子どもの発達過程を見通し、生活の連続性、季節の変化などを考慮し、子どもの実態に即した具体的なねらい及び内容を設定すること。また、具体的なねらいが達成されるよう、子どもの生活する姿や発想を大切にして適切な環境を構成し、子どもが主体的に活動できるようにすること。
エ 一日の生活のリズムや在園時間が異なる子どもが共に過ごすことを踏まえ、活動と休息、緊張感と解放感等の調和を図るよう配慮すること。
オ 午睡は生活のリズムを構成する重要な要素であり、安心して眠ることのできる安全な睡眠環境を確保するとともに、在園時間が異なることや、睡眠時間は子どもの発達の状況や個人によって差があることから、一律とならないよう配慮すること。
カ 長時間にわたる保育については、子どもの発達過程、生活のリズム及び心身の状態に十分配慮して、保育の内容や方法、職員の協力体制、家庭との連携などを指導計画に位置付けること。
キ 障害のある子どもの保育については、一人一人の子どもの発達過程や障害の状態を把握し、適切な環境の下で、障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう、指導計画の中に位置付けること。また、子どもの状況に応じた保育を実施する観点から、家庭や関係機関と連携した支援のための計画を個別に作成するなど適切な対応を図ること。

(3) 指導計画の展開
指導計画に基づく保育の実施に当たっては、次の事項に留意しなければならない。
ア 施設長、保育士など、全職員による適切な役割分担と協力体制を整えること。
イ 子どもが行う具体的な活動は、生活の中で様々に変化することに留意して、子どもが望ましい方向に向かって自ら活動を展開できるよう必要な援助を行うこと。
ウ 子どもの主体的な活動を促すためには、保育士等が多様な関わりをもつことが重要であることを踏まえ、子どもの情緒の安定や発達に必要な豊かな体験が得られるよう援助すること。
エ 保育士等は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化などに即して保育の過程を記録するとともに、これらを踏まえ、指導計画に基づく保育の内容の見直しを行い、改善を図ること。

(4) 保育内容等の評価
ア 保育士等の自己評価
(ア) 保育士等は、保育の計画や保育の記録を通して、自らの保育実践を振り返り、自己評価することを通して、その専門性の向上や保育実践の改善に努めなければならない。
(イ) 保育士等による自己評価に当たっては、子どもの活動内容やその結果だけでなく、子どもの心の育ちや意欲、取り組む過程などにも十分配慮するよう留意すること。
(ウ) 保育士等は、自己評価における自らの保育実践の振り返りや職員相互の話し合い等を通じて、専門性の向上及び保育の質の向上のための課題を明確にするとともに、保育所全体の保育の内容に関する認識を深めること。

イ 保育所の自己評価
(ア) 保育所は、保育の質の向上を図るため、保育の計画の展開や保育士等の自己評価を踏まえ、当該保育所の保育の内容等について、自ら評価を行い、その結果を公表するよう努めなければならない。
(イ) 保育所が自己評価を行うに当たっては、地域の実情や保育所の実態に即して、適切に評価の観点や項目等を設定し、全職員による共通理解をもって取り組むよう留意すること。
(ウ) 設備運営基準第36条の趣旨を踏まえ、保育の内容等の評価に関し、保護者及び地域住民等の意見を聴くことが望ましいこと。

(5) 評価を踏まえた計画の改善
ア 保育所は、評価の結果を踏まえ、当該保育所の保育の内容等の改善を図ること。
イ 保育の計画に基づく保育、保育の内容の評価及びこれに基づく改善という一連の取組により、保育の質の向上が図られるよう、全職員が共通理解をもって取り組むことに留意すること。
問6

次の【Ⅰ群】の記述と、【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
  1. A 高等女学校在学中に二葉幼稚園を知り卒業後保姆となり「二葉の大黒柱」と呼ばれた。二葉保育園と改称された同園の分園を設立し、保育にとどまらず社会事業に尽力した。特に「母の家」はわが国初の母子寮として知られる。
  2. B さまざまな事情で教育を受けられない貧しい子どもたちに私塾を開いた。また生徒が子守りから解放されて勉強できるように、生徒の幼い弟妹を校内で預り世話をした。

 

【Ⅱ群】
  • ア 赤沢鍾美
  • イ 野口幽香
  • ウ 徳永恕

 

(組み合わせ)
A B
1
2
3
4
5

 

正解は5
A ウ 徳永恕は、わが国はつの母子寮「母の家」を創設した人物です。
B ア 赤沢鍾美(あつとみ)は、私塾「新潟静修学校」の付設託児所を1890年に創設しました。

よって解答は「5」となります。
問7

次の文のうち、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の3「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」の一部として、不適切な記述を一つ選びなさい。

 

1 子どもが保育士等や他の子どもとの温かい触れ合いの中で自己の存在感や充実感を味わうことなどを基盤として、しなやかな心と体の発達を促すこと。
2 安全に関する指導に当たっては、情緒の安定を図り、遊びを通して安全についての構えを身に付け、危険な場所や事物などが分かり、安全についての理解を深めるようにすること。
3 集団の生活の中で、子どもが自己を発揮し、保育士等や他の子どもに認められる体験をし、自分のよさや特徴に気付き、自信をもって行動できるようにすること。
4 子どもが自分の思いを言葉で伝えるとともに、保育士等や他の子どもなどの話を興味をもって注意して聞くことを通して次第に話を理解するようになっていき、言葉による伝え合いができるようにすること。
5 身近な環境と十分に関わり、そこから得た感動を他の子どもや保育士等と共有するなかで、素材の扱いや表現の仕方については、個々の力量の差が出ないようにすること。

 

正解は5
参照:「保育所保育指針」第2章「保育の内容」(3)「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」
  
1‥〇 記述通りです。

2‥〇 記述通りです。

3‥〇 記述通りです。

4‥〇 記述通りです。

5‥✕ 「他の子どもの表現に触れられるように配慮したりし、表現する過程を大切にして自己表現を楽しめるように工夫する」であり、「個々の力量の差が出ないようにする」ではないため誤りです。

よって解答は「5」となります。


保育所保育指針より抜粋

第2章 保育の内容
3 3歳以上児の保育に関するねらい及び内容
(2) ねらい及び内容

ア 健康
(ウ) 内容の取扱い
① 心と体の健康は、相互に密接な関連があるものであることを踏まえ、子どもが保育士等や他の子どもとの温かい触れ合いの中で自己の存在感や充実感を味わうことなどを基盤として、しなやかな心と体の発達を促すこと。特に、十分に体を動かす気持ちよさを体験し、自ら体を動かそうとする意欲が育つようにすること。

⑥ 安全に関する指導に当たっては、情緒の安定を図り、遊びを通して安全についての構えを身に付け、危険な場所や事物などが分かり、安全についての理解を深めるようにすること。また、交通安全の習慣を身に付けるようにするとともに、避難訓練などを通して、災害などの緊急時に適切な行動がとれるようにすること。

イ 人間関係
(ウ) 内容の取扱い
② 一人一人を生かした集団を形成しながら人と関わる力を育てていくようにすること。その際、集団の生活の中で、子どもが自己を発揮し、保育士等や他の子どもに認められる体験をし、自分のよさや特徴に気付き、自信をもって行動できるようにすること。

エ 言葉
(ウ) 内容の取扱い
② 子どもが自分の思いを言葉で伝えるとともに、保育士等や他の子どもなどの話を興味をもって注意して聞くことを通して次第に話を理解するようになっていき、言葉による伝え合いができるようにすること。

オ 表現
(ウ) 内容の取扱い
③ 生活経験や発達に応じ、自ら様々な表現を楽しみ、表現する意欲を十分に発揮させることができるように、遊具や用具などを整えたり、様々な素材や表現の仕方に親しんだり、他の子どもの表現に触れられるよう配慮したりし、表現する過程を大切にして自己表現を楽しめるように工夫すること。
問8

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

S保育所の園庭開放日のことである。あまり見かけない親子が園庭の砂場で遊んでいた。見ると親子は他の親子との交流はしておらず、また親子での会話もほとんどなく子どもはただ黙々とシャベルで砂をバケツに入れている。

遠くからしばらくその様子を見ていた保育士が、親子に近づき「こんにちは。今日は良いお天気になりましたね。お住まいはお近くですか?お子さんは何歳?」と母親ににこやかに話かけた。

すると母親は「息子は1歳半です。私は散歩が趣味でよく隣町やさらに遠くまで歩いています。子どもの歩行訓練のためにも散歩はとても良いと聞いているので、午前中はずっと二人で自宅から遠方まで散歩をしていて、今日はたまたまこの前を通りかかっただけです」とあまり表情を変えることなく答えた。

話を聞きながら子どもの遊びに関わっていた保育士は、子どもにも話しかけたが応答はなく、やはり表情は硬い印象を受けた。

 

【設問】

保育士のその後の対応として、「保育所保育指針」第4章「子育て支援」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 

  1. A 母親に保育所のパンフレットを渡し、相談があったら保育所に電話をするように伝える。
  2. B 家庭で育児されている子どものため、その場では丁寧に対応するが、生活状況や家庭環境などは個人情報なので触れないようにし、今後の来園については特に言及しないでおく。
  3. C 次回の園庭開放日も来園するように誘い、親子との関係を築き、家庭における子育ての状況を把握することを心がける。
  4. D その後の関わりのなかで母親の困りごとなど相談の希望がある場合に備えて、親子の住む地域を管轄する保健センターや子育て支援センターを紹介できるように調べておく。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 ×
3 ×
4 ×
5 × × ×

 

正解は3
参照:「保育所保育指針」第4章「子育て支援」

A‥〇 適切な対応です。

B‥✕ 親子の会話がないこと・母親の表情が硬い印象を受けたこと・子どもの応答がないことなど、保育士に気になっている状況がみられます。保育所は地域子育て支援も担っており、親子に寄り添った支援・かかわりが要求されるため、このかかわり方は適切な対応とはいえません。

C‥〇 適切な対応です。

D‥〇 適切な対応です。

よって解答は「3」となります。


保育所保育指針より抜粋

第4章 子育て支援

保育所における保護者に対する子育て支援は、全ての子どもの健やかな育ちを実現することができるよう、第1章及び第2章等の関連する事項を踏まえ、子どもの育ちを家庭と連携して支援していくとともに、保護者及び地域が有する子育てを自ら実践する力の向上に資するよう、次の事項に留意するものとする。


1 保育所における子育て支援に関する基本的事項

(1) 保育所の特性を生かした子育て支援
ア 保護者に対する子育て支援を行う際には、各地域や家庭の実態等を踏まえるとともに、保護者の気持ちを受け止め、相互の信頼関係を基本に、保護者の自己決定を尊重すること。
イ 保育及び子育てに関する知識や技術など、保育士等の専門性や、子どもが常に存在する環境など、保育所の特性を生かし、保護者が子どもの成長に気付き子育ての喜びを感じられるように努めること。

(2) 子育て支援に関して留意すべき事項
ア 保護者に対する子育て支援における地域の関係機関等との連携及び協働を図り、保育所全体の体制構築に努めること。
イ 子どもの利益に反しない限りにおいて、保護者や子どものプライバシーを保護し、知り得た事柄の秘密を保持すること。

2 保育所を利用している保護者に対する子育て支援

(1) 保護者との相互理解
ア 日常の保育に関連した様々な機会を活用し子どもの日々の様子の伝達や収集、保育所保育の意図の説明などを通じて、保護者との相互理解を図るよう努めること。
イ 保育の活動に対する保護者の積極的な参加は、保護者の子育てを自ら実践する力の向上に寄与することから、これを促すこと。

(2) 保護者の状況に配慮した個別の支援
ア 保護者の就労と子育ての両立等を支援するため、保護者の多様化した保育の需要に応じ、病児保育事業など多様な事業を実施する場合には、保護者の状況に配慮するとともに、子どもの福祉が尊重されるよう努め、子どもの生活の連続性を考慮すること。
イ 子どもに障害や発達上の課題が見られる場合には、市町村や関係機関と連携及び協力を図りつつ、保護者に対する個別の支援を行うよう努めること。
ウ 外国籍家庭など、特別な配慮を必要とする家庭の場合には、状況等に応じて個別の支援を行うよう努めること。

(3) 不適切な養育等が疑われる家庭への支援
ア 保護者に育児不安等が見られる場合には、保護者の希望に応じて個別の支援を行うよう努めること。
イ 保護者に不適切な養育等が疑われる場合には、市町村や関係機関と連携し、要保護児童対策地域協議会で検討するなど適切な対応を図ること。また、虐待が疑われる場合には、速やかに市町村又は児童相談所に通告し、適切な対応を図ること。


3 地域の保護者等に対する子育て支援

(1) 地域に開かれた子育て支援
ア 保育所は、児童福祉法第48条の4の規定に基づき、その行う保育に支障がない限りにおいて、地域の実情や当該保育所の体制等を踏まえ、地域の保護者等に対して、保育所保育の専門性を生かした子育て支援を積極的に行うよう努めること。
イ 地域の子どもに対する一時預かり事業などの活動を行う際には、一人一人の子どもの心身の状態などを考慮するとともに、日常の保育との関連に配慮するなど、柔軟に活動を展開できるようにすること。

(2) 地域の関係機関等との連携
ア 市町村の支援を得て、地域の関係機関等との積極的な連携及び協働を図るとともに、子育て支援に関する地域の人材と積極的に連携を図るよう努めること。
イ 地域の要保護児童への対応など、地域の子どもを巡る諸課題に対し、要保護児童対策地域協議会など関係機関等と連携及び協力して取り組むよう努めること。
問9

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

T保育所の5歳児クラスのJ君は、言葉があまり話せず、走ることも苦手でオムツも取れていない。
靴を脱ぐことも給食を食べることも、とても時間がかかる。周りの子どもたちは、J君が自分でできることは見守ったり声をかけたり、励ましたりする様子が日頃から見られている。
そんな中、運動会では5歳児クラスが2つのグループに分かれて紅白リレーを行うことになった。
早速、練習が始まったが、J君が入るグループはいつも大きな差がついて負けてしまう。クラスの保育士は、どんなルールでリレーを行うとよいかをクラスの子どもに聞いてみた。クラスの子どもから、「J君の前と後ろを足の速い子にする」、「J君は走る距離をみんなの半分にする」といった意見が出た。J君もうれしそうに話を聞き、みんなで練習をがんばろうとの話になった。

 

【設問】

保育士の振り返りとして、「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の計画及び評価」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 

  1. A 子どもたちから、J君が入ると負けてしまう、J君はリレーに参加しないほうがいいといった意見が出るかと思ったが、クラス全員でリレーを楽しめる方法につながる意見が出て良かった。
  2. B J君がみんなと同じようにリレーをできないのは不平等になるので、参加させないほうがいいのではないか。
  3. C J君のリレーへの参加については、引き続き様子を見て、必要な対応を考えていこう。
  4. D リレーへの参加について、J君の保護者の気持ちはどうなのか、クラスの子どもの意見も伝えながら聞いてみよう。
  5. E J君のリレーへの参加について、他の職員に相談すると負担をかけてしまう。クラスの保育士だけで対応することにしよう。

 

(組み合わせ)
A B C D E
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × × ×
正解は2
参照:「保育所保育指針」第1章「総則」(3)「保育の計画及び評価」

A‥〇 適切な振り返りです。

B‥✕ 発達や特性には個人差があり、一人一人に応じた対応を心掛けることが大切であるため、適切な振り返りとはいえません。

C‥〇 適切な振り返りです。

D‥〇 適切な振り返りです。

E‥✕ 職員間での協力は大切です。
他の職員に相談し話し合うことで、新たな気付きや視点がうまれることもあり、保育の質の向上にもつながるため、この振り返りは適切とはいえません。
     
よって解答は「2」となります。


保育所保育指針より抜粋

第1章 総則
3 保育の計画及び評価

(1) 全体的な計画の作成
ア 保育所は、1の(2)に示した保育の目標を達成するために、各保育所の保育の方針や目標に基づき、子どもの発達過程を踏まえて、保育の内容が組織的・計画的に構成され、保育所の生活の全体を通して、総合的に展開されるよう、全体的な計画を作成しなければならない。

イ 全体的な計画は、子どもや家庭の状況、地域の実態、保育時間などを考慮し、子どもの育ちに関する長期的見通しをもって適切に作成されなければならない。

ウ 全体的な計画は、保育所保育の全体像を包括的に示すものとし、これに基づく指導計画、保健計画、食育計画等を通じて、各保育所が創意工夫して保育できるよう、作成されなければならない。

(2) 指導計画の作成
ア 保育所は、全体的な計画に基づき、具体的な保育が適切に展開されるよう、子どもの生活や発達を見通した長期的な指導計画と、それに関連しながら、より具体的な子どもの日々の生活に即した短期的な指導計画を作成しなければならない。

イ 指導計画の作成に当たっては、第2章及びその他の関連する章に示された事項のほか、子ども一人一人の発達過程や状況を十分に踏まえるとともに、次の事項に留意しなければならない。
(ア) 3歳未満児については、一人一人の子どもの生育歴、心身の発達、活動の実態等に即して、個別的な計画を作成すること。

(イ) 3歳以上児については、個の成長と、子ども相互の関係や協同的な活動が促されるよう配慮すること。

(ウ) 異年齢で構成される組やグループでの保育においては、一人一人の子どもの生活や経験、発達過程などを把握し、適切な援助や環境構成ができるよう配慮すること。

ウ 指導計画においては、保育所の生活における子どもの発達過程を見通し、生活の連続性、季節の変化などを考慮し、子どもの実態に即した具体的なねらい及び内容を設定すること。また、具体的なねらいが達成されるよう、子どもの生活する姿や発想を大切にして適切な環境を構成し、子どもが主体的に活動できるようにすること。
エ 一日の生活のリズムや在園時間が異なる子どもが共に過ごすことを踏まえ、活動と休息、緊張感と解放感等の調和を図るよう配慮すること。
オ 午睡は生活のリズムを構成する重要な要素であり、安心して眠ることのできる安全な睡眠環境を確保するとともに、在園時間が異なることや、睡眠時間は子どもの発達の状況や個人によって差があることから、一律とならないよう配慮すること。
カ 長時間にわたる保育については、子どもの発達過程、生活のリズム及び心身の状態に十分配慮して、保育の内容や方法、職員の協力体制、家庭との連携などを指導計画に位置付けること。
キ 障害のある子どもの保育については、一人一人の子どもの発達過程や障害の状態を把握し、適切な環境の下で、障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう、指導計画の中に位置付けること。また、子どもの状況に応じた保育を実施する観点から、家庭や関係機関と連携した支援のための計画を個別に作成するなど適切な対応を図ること。

(3) 指導計画の展開
指導計画に基づく保育の実施に当たっては、次の事項に留意しなければならない。
ア 施設長、保育士など、全職員による適切な役割分担と協力体制を整えること。
イ 子どもが行う具体的な活動は、生活の中で様々に変化することに留意して、子どもが望ましい方向に向かって自ら活動を展開できるよう必要な援助を行うこと。
ウ 子どもの主体的な活動を促すためには、保育士等が多様な関わりをもつことが重要であることを踏まえ、子どもの情緒の安定や発達に必要な豊かな体験が得られるよう援助すること。
エ 保育士等は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化などに即して保育の過程を記録するとともに、これらを踏まえ、指導計画に基づく保育の内容の見直しを行い、改善を図ること。

(4) 保育内容等の評価
ア 保育士等の自己評価
(ア) 保育士等は、保育の計画や保育の記録を通して、自らの保育実践を振り返り、自己評価することを通して、その専門性の向上や保育実践の改善に努めなければならない。
(イ) 保育士等による自己評価に当たっては、子どもの活動内容やその結果だけでなく、子どもの心の育ちや意欲、取り組む過程などにも十分配慮するよう留意すること。
(ウ) 保育士等は、自己評価における自らの保育実践の振り返りや職員相互の話し合い等を通じて、専門性の向上及び保育の質の向上のための課題を明確にするとともに、保育所全体の保育の内容に関する認識を深めること。

イ 保育所の自己評価
(ア) 保育所は、保育の質の向上を図るため、保育の計画の展開や保育士等の自己評価を踏まえ、当該保育所の保育の内容等について、自ら評価を行い、その結果を公表するよう努めなければならない。
(イ) 保育所が自己評価を行うに当たっては、地域の実情や保育所の実態に即して、適切に評価の観点や項目等を設定し、全職員による共通理解をもって取り組むよう留意すること。
(ウ) 設備運営基準第36条の趣旨を踏まえ、保育の内容等の評価に関し、保護者及び地域住民等の意見を聴くことが望ましいこと。

(5) 評価を踏まえた計画の改善
ア 保育所は、評価の結果を踏まえ、当該保育所の保育の内容等の改善を図ること。
イ 保育の計画に基づく保育、保育の内容の評価及びこれに基づく改善という一連の取組により、保育の質の向上が図られるよう、全職員が共通理解をもって取り組むことに留意すること。
問10

次の(a)~(d)の下線部分のうち、「保育所保育指針」第5章「職員の資質向上」の一部として、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

職員が日々の保育実践を通じて、必要な知識及び技術の修得、維持及び向上を図るとともに、(a)保育の課題等への共通理解や(b)計画性を高め、保育所全体としての保育の(c)効率化を図っていくためには、日常的に職員同士が(d)主体的に学び合う姿勢と環境が重要であり、職場内での研修の充実が図られなければならない。

 

(組み合わせ)
a b c d
1 ×
2 × ×
3 × ×
4 × × ×
5 × ×
正解は3
参照:「保育所保育指針」第5章「職員の資質向上」

a‥〇 記述通りです。

b‥✕ 「協働性」であり、「計画性」ではないため誤りです。

c‥✕ 「質の向上」であり、「効率化」ではないため誤りです。

d‥〇 記述通りです。

よって解答は「3」となります。


保育所保育指針より抜粋

第5章 職員の資質向上
3 職員の研修等

(1) 職場における研修
職員が日々の保育実践を通じて、必要な知識及び技術の修得、維持及び向上を図るとともに、保育の課題等への共通理解や協働性を高め、保育所全体としての保育の質の向上を図っていくためには、日常的に職員同士が主体的に学び合う姿勢と環境が重要であり、職場内での研修の充実が図られなければならない。
問11

次の文のうち、保育士に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 保育士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。ただし、保育士でなくなった後においてはその限りではない。
  2. B 都道府県知事は、保育士の登録をしたときは、申請者に保育士登録証を交付する。
  3. C 保育士でない者は、保育士又はこれに紛らわしい名称を使用してはならない。
  4. D 保育士は、保育士の信用を傷つけるような行為をしてはならない。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 ×
3 × ×
4 ×
5 × × ×
正解は4
A‥✕ 保育士でなくなった後も守秘義務は継続するため誤りです。

B‥〇 記述通りです。

C‥〇 記述通りです。

D‥〇 記述通りです。

よって解答は「4」となります。
問12

次の文のうち、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63 号)に照らして、保育所に関連する基準として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 保育所には保育士、嘱託医及び調理員を置かなければならない。ただし、調理業務の全部を委託する施設にあっては、調理員を置かないことができる。
  2. B 看護師は、保育士をもってこれに代えることができる。
  3. C 寝室、観察室、診察室、病室、ほふく室、相談室、調理室、浴室、便所を置くこととする。
  4. D 保育士の数は、乳児おおむね3人につき1人以上とする。
  5. E 保育士の数は、満3歳以上満4歳に満たない幼児おおむね 20 人につき1人以上とする。

 

(組み合わせ)
A B C D E
1 ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×
正解は3
A‥〇 記述通りです。
B‥✕ 保育所に看護師の配置義務はない為、誤りです。 
C‥✕ 2歳未満児を入所させる保育所は、「乳児室もしくはほふく室・医務室・調理室・便所」を設置、3歳以上児を入所させる保育所は、「保育室もしくは遊戯室・屋外遊戯場・調理室・便所」を設置することとされているため誤りです。
寝室・観察室・診察室・病室・相談室・浴室の設置義務はありません。

D‥〇 記述通りです。
E‥〇 記述通りです。

よって解答は「3」となります。
問13

次の文は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の3「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」の一部である。「人間関係」の「内容」として、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A いろいろな遊びの中で十分に体を動かす。

B 親しみをもって日常の挨拶をする。

C 健康な生活のリズムを身に付ける。

D 自分で考え、自分で行動する。

E 自分でできることは自分でする。

 

(組み合わせ)
A B C D E
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × × ×
5 × × × ×
正解は4
参照:「保育所保育指針」第2章「保育の内容」3「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」

A‥✕ 「健康」の内容であり、「人間関係」の内容ではないため誤りです。

B‥✕ 「言葉」の内容であり、「人間関係」の内容ではないため誤りです。

C‥✕ 「健康」の内容であり、「人間関係」の内容ではないため誤りです。

D‥〇 記述通りです。

E‥〇 記述通りです。

よって解答は「4」となります。


保育所保育指針より抜粋

第2章 保育の内容
3 3歳以上児の保育に関するねらい及び内容

イ 人間関係
他の人々と親しみ、支え合って生活するために、自立心を育て、人と関わる力を養う。

(ア) ねらい
① 保育所の生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう。
② 身近な人と親しみ、関わりを深め、工夫したり、協力したりして一緒に活動する楽しさを味わい、愛情や信頼感をもつ。
③ 社会生活における望ましい習慣や態度を身に付ける。

(イ) 内容
① 保育士等や友達と共に過ごすことの喜びを味わう。
② 自分で考え、自分で行動する。
③ 自分でできることは自分でする。
④ いろいろな遊びを楽しみながら物事をやり遂げようとする気持ちをもつ。
⑤ 友達と積極的に関わりながら喜びや悲しみを共感し合う。
⑥ 自分の思ったことを相手に伝え、相手の思っていることに気付く。
⑦ 友達のよさに気付き、一緒に活動する楽しさを味わう。
⑧ 友達と楽しく活動する中で、共通の目的を見いだし、工夫したり、協力したりなどする。
⑨ よいことや悪いことがあることに気付き、考えながら行動する。
⑩ 友達との関わりを深め、思いやりをもつ。
⑪ 友達と楽しく生活する中できまりの大切さに気付き、守ろうとする。
⑫ 共同の遊具や用具を大切にし、皆で使う。
⑬ 高齢者をはじめ地域の人々などの自分の生活に関係の深いいろいろな人に親しみをもつ。
問14

次の(a)~(d)の下線部分のうち、「保育所保育指針」第1章「総則」の1「保育所保育に関する基本原則」(2)「保育の目標」の一部として、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

保育所は、入所する子どもの保護者に対し、その(a)意向を受け止め、子どもと(b)保育士等の安定した関係に配慮し、保育所の特性や保育士等の(c)専門性を生かして、その(d)指導に当たらなければならない。

 

(組み合わせ)
a b c d
1 ×
2 ×
3 × ×
4 ×
5 × × ×
正解は3
参照:「保育所保育指針」第1章「総則」1「保育所保育に関する基本原則」(2)「保育の目標」のイ
   
a‥〇 記述通りです。

b‥✕ 「保護者」であり、「保育士等」ではないため誤りです。

c‥〇 記述通りです。

d‥✕ 「援助」であり、「指導」ではないため誤りです。

よって解答は「3」となります。


保育所保育指針より抜粋

第1章 総則
1 保育所保育に関する基本原則
(2) 保育の目標
イ 保育所は、入所する子どもの保護者に対し、その意向を受け止め、子どもと保護者の安定した関係に配慮し、保育所の特性や保育士等の専門性を生かして、その援助に当たらなければならない。
問15

次の文のうち、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の1「乳児保育に関わるねらい及び内容」の「保育の実施に関わる配慮事項」に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 子どもの発達や成長の援助をねらいとした集団での活動の時間については、意識的に保育の計画等において位置付けて、実施することが重要であること。
  2. B 一人一人の子どもの生育歴の違いに留意しつつ、欲求を適切に満たし、特定の保育士が応答的に関わるように努めること。
  3. C 保護者との信頼関係を築きながら保育を進めるとともに、保護者からの相談に応じ、保護者への支援に努めていくこと。
  4. D 担当の保育士が替わる場合には、子どものそれまでの生育歴や発達過程に留意し、職員間で協力して対応すること。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 × ×
2 × ×
3 × × ×
4 ×
5 × ×
正解は4
参照:「保育所保育指針」第2章「保育の内容」1「乳児保育に関わるねらい及び内容」(3)「保育の実施に関わる配慮事項」

A‥✕ そのような記述はないため誤りです。

B‥〇 記述通りです。

C‥〇 記述通りです。

D‥〇 記述通りです。

よって解答は「4」となります。


保育所保育指針より抜粋

第2章 保育の内容
1 乳児保育に関わるねらい及び内容
(3) 保育の実施に関わる配慮事項

ア 乳児は疾病への抵抗力が弱く、心身の機能の未熟さに伴う疾病の発生が多いことから、一人一人の発育及び発達状態や健康状態についての適切な判断に基づく保健的な対応を行うこと。

イ 一人一人の子どもの生育歴の違いに留意しつつ、欲求を適切に満たし、特定の保育士が応答的に関わるように努めること。

ウ 乳児保育に関わる職員間の連携や嘱託医との連携を図り、第3章に示す事項を踏まえ、適切に対応すること。栄養士及び看護師等が配置されている場合は、その専門性を生かした対応を図ること。

エ 保護者との信頼関係を築きながら保育を進めるとともに、保護者からの相談に応じ、保護者への支援に努めていくこと。

オ 担当の保育士が替わる場合には、子どものそれまでの生育歴や発達過程に留意し、職員間で協力して対応すること。
問16

次の文のうち、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の2「1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容」に関する記述として、不適切な記述を一つ選びなさい。

 

1 この時期の発達の特徴を踏まえ、保育の「ねらい」及び「内容」については5つの領域ごとに示されている。
2 一人一人の発育に応じて、体を動かす機会を十分に確保し、自ら体を動かそうとする意欲が育つようにする。
3 ゆったりとした雰囲気の中で食べる喜びや楽しさを味わい、進んで食べようとする気持ちが育つようにする。
4 思い通りにいかない場合等の子どもの不安定な感情の表出については、保育士等が受容的に受け止めるとともに、そうした気持ちから立ち直る経験へとつなげていけるように援助する。
5 数量や文字などに関しては、日常生活の中で子ども自身の必要感に基づく体験を大切にし、数量や文字などに関する興味や関心、感覚が養われるようにする。
正解は5
参照:「保育所保育指針」第2章「保育の内容」2「1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容」
  
1‥〇 記述通りです。

2‥〇 記述通りです。

3‥〇 記述通りです。

4‥〇 記述通りです。

5‥✕ 「3歳以上児」の内容の取扱いであり、「1歳以上3歳未満児」ではないため誤りです。

よって解答は「5」となります。


保育所保育指針より抜粋

第2章 保育の内容
1 乳児保育に関わるねらい及び内容
2 1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容
(2) ねらい及び内容

ア 健康
(ウ) 内容の取扱い
① 心と体の健康は、相互に密接な関連があるものであることを踏まえ、子どもの気持ちに配慮した温かい触れ合いの中で、心と体の発達を促すこと。特に、一人一人の発育に応じて、体を動かす機会を十分に確保し、自ら体を動かそうとする意欲が育つようにすること。
② 健康な心と体を育てるためには望ましい食習慣の形成が重要であることを踏まえ、ゆったりとした雰囲気の中で食べる喜びや楽しさを味わい、進んで食べようとする気持ちが育つようにすること。なお、食物アレルギーのある子どもへの対応については、嘱託医等の指示や協力の下に適切に対応すること。

イ 人間関係
(ウ) 内容の取扱い
② 思い通りにいかない場合等の子どもの不安定な感情の表出については、保育士等が受容的に受け止めるとともに、そうした気持ちから立ち直る経験や感情をコントロールすることへの気付き等につなげていけるように援助すること。
問17

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

Fさんは、2歳のPちゃんを保育所に預けて働いている。子育ても2人目なので戸惑う様子もなく、明るく子育てと仕事にはり切っていたが、最近表情が暗かったり、登園の時にあわただしく駆け込んできたりする様子が見られる。忘れ物が多かったり、こちらからの話しかけにも反応しなかったりする。Pちゃんも不安定になり落ち着かない様子である。

担当保育士が声をかけてみると、「朝から、力ずくで起こして、着替えさせて食べさせて、嫌がる子どもを無理やり車に押し込んで、保育所に預けています。預け終わるとほっとする自分がいて、こんな母親でいいのかなと、自己嫌悪です。仕事を辞めればいいのかな。でも生活が成り立たないし。いったいどうすればいいのか」と思っていたことを吐き出した。

さらに「以前は、笑ったり泣いたりするかわいい赤ちゃんだったのに。ふと気付いたら、起きるのも食べるのもトイレに行くのも靴を履くのもなんでもイヤがって。Pちゃんは上の子の時とはまるで違っているんです。何か問題があるんでしょうか」と言う。

 

【設問】

担当保育士の保護者への対応として、「保育所保育指針」第4章「子育て支援」の1「保育所における子育て支援に関する基本的事項」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 

  1. A 「子育ては本当に大変ですね」と保護者に温かく共感する。さらに「でも、ここでFさんがあきらめず、Pちゃんのわがままを受け入れずに頑張ることが大切です」と励ます。
  2. B 保護者の話を傾聴し、仕事と2人の子育ての両立を頑張っている保護者の今の努力を認める。
  3. C 保育所でも自己主張を成長のあらわれと捉え、Pちゃんを受け止めていることを伝える。
  4. D 家族に気持ちや状況を話すなどして、あまり自分を責めなくてもよいと伝える。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 ×
3 ×
4 × ×
5 × ×
正解は3
参照:「保育所保育指針」第4章「子育て支援」(1)「保育所における子育て支援に関する基本的事項」

A‥✕ Pちゃんの行動は2歳児によくみられる強い自己主張であり、成長のあらわれである「自我の芽生え」で、「わがまま」ではないため誤りです。発達過程には個人差があり、発達に応じた対応を行うことも大切です。

B‥〇 適切な対応です。

C‥〇 適切な対応です。

D‥〇 適切な対応です。

よって解答は「3」となります。


保育所保育指針より抜粋

第4章 子育て支援
1 保育所における子育て支援に関する基本的事項

(1) 保育所の特性を生かした子育て支援

ア 保護者に対する子育て支援を行う際には、各地域や家庭の実態等を踏まえるとともに、保護者の気持ちを受け止め、相互の信頼関係を基本に、保護者の自己決定を尊重すること。
イ 保育及び子育てに関する知識や技術など、保育士等の専門性や、子どもが常に存在する環境など、保育所の特性を生かし、保護者が子どもの成長に気付き子育ての喜びを感じられるように努めること。


(2) 子育て支援に関して留意すべき事項

ア 保護者に対する子育て支援における地域の関係機関等との連携及び協働を図り、保育所全体の体制構築に努めること。
イ 子どもの利益に反しない限りにおいて、保護者や子どものプライバシーを保護し、知り得た事柄の秘密を保持すること。
問18

次の(a)~(d)の下線部分のうち、「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の計画及び評価」(2)「指導計画の作成」の一部として、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

障害のある子どもの保育については、一人一人の子どもの(a)発達段階や障害の状態を把握し、適切な環境の下で、障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう、指導計画の中に位置付けること。また、子どもの状況に応じた保育を実施する観点から、(b)家庭や関係機関と連携した(c)療育のための計画を(d)個別に作成するなど適切な対応を図ること。

 

(組み合わせ)
a b c d
1 × ×
2 × ×
3 ×
4 × ×
5 × ×
正解は4
参照:保育所保育指針」第1章「総則」(3)「保育の計画及び評価」

a‥✕ 「発達過程」であり、「発達段階」ではないため誤りです。

b‥〇 記述通りです。

c‥✕ 「支援」であり、「療育」ではないため誤りです。

d‥〇 記述通りです。

よって解答は「4」となります。


保育所保育指針より抜粋

第1章 総則
3 保育の計画及び評価
(2) 指導計画の作成
キ 障害のある子どもの保育については、一人一人の子どもの発達過程や障害の状態を把握し、適切な環境の下で、障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう、指導計画の中に位置付けること。また、子どもの状況に応じた保育を実施する観点から、家庭や関係機関と連携した支援のための計画を個別に作成するなど適切な対応を図ること。
問19

次の【Ⅰ群】の記述と、【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
  1. A ドイツの思想家で、その著書『人間の教育』(1826 年)には、「かれらと共に生きよう。かれらをわれわれと共に生きさせよう。」の言葉が出てくる。
  2. B フランスの思想家で、『エミール』(1762 年)を著し、その中で、人間の本性を善とみて、「自然」を重視した教育論を主張した。
  3. C モラヴィア出身の思想家で、子どものラテン語教育のための挿し絵付きの本『世界図絵』(1658年)を著した。

 

【Ⅱ群】

ア コメニウス(Comenius, J.A.)

イ フレーベル(Fröbel, F.W.)

ウ デューイ(Dewey, J.)

エ ルソー(Rousseau, J.-J.)

 

(組み合わせ)
A B C
1
2
3
4
5
正解は4
A‥イ「フレーベル」 1826年に『人間の教育』を著しました。
人間の教育は子どもの発達に対して「受動的・追随的」であるべきとしました。

B‥エ「ルソー」   1762年に『エミール』を著しました。
子どもと大人は別物の存在であることなどを説いています。

C‥ア「コメニウス」 1658年に『世界図絵』を著しました。
子ども向けの教科書(百科事典に近いもの)であり、世界初の子ども向け絵本です。

よって解答は「4」となります。

ウ「デューイ」は、1912年に『モンテッソーリ・メゾッド』を著しました。
モンテッソーリ・メゾットとは「モンテッソーリ教具・教師・クラス」の3つが揃い、モンテッソーリ教具の全体系を忠実に実践する教育方法のことです。
問20

次の表は、年齢区分別の保育所等利用児童の人数と割合(保育所等利用率)を示したものであ る。この表を説明した記述として誤ったものを一つ選びなさい。ただし、ここでいう「保育所等」は、従来の保育所に加え、平成 27 年4月に施行した子ども・子育て支援新制度において新たに位置づけられた幼保連携型認定こども園等の特定教育・保育施設と特定地域型保育事業(うち2号・3号認定)を含むものとする。

 

1 平成 31 年4月の全年齢児計の保育所等利用率は、前年と比べて高くなっている。
2 平成 31 年4月の保育所等利用率は、年齢区分別にみると、0歳児、1・2歳児、3歳以上児のすべてにおいて前年と比べて高くなっている。
3 平成 31 年4月の保育所等利用率において、前年と比べて比率が最も高くなったのは1・2歳児である。
4 平成 31 年4月の3歳未満児の保育所等利用率は、同年の3歳以上児の保育所等利用率と比べて低い。
5 平成 31 年4月の全年齢児計の保育所等の利用児童数は、前年と比べて多くなっている。

 

正解は3
1‥〇 記述通りです。

2‥〇 記述通りです。

3‥✕ 前年と比べて比率が最も高くなったのは3歳以上児であり、1・2歳児ではないため誤りです。

4‥〇 記述通りです。

5‥〇 記述通りです。

よって解答は「3」となります。
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