現役保育士の子育て・保育豆知識

わが子の「好き」や「得意」の見つけ方

子どもの成長を見守る中で、「この子はどんなことが好きなんだろう?」「どんな分野が得意になるのかな?」と気になるパパ・ママは多いのではないでしょうか。好きや得意を早く見つけてあげることは、子どもの自信や将来の学びにつながります。
わが子の好き・得意を見つけるためのヒントをご紹介します。

日常の行動をよく観察する

子どもの好きや得意は、日常の小さな行動の中に隠れています。

・ブロックや積み木を黙々と組み立てている
・絵や工作に時間をかけて集中している
・歌を口ずさんだり、体を動かすのが大好き

こうした姿は、子どもが「心から楽しんでいる時間」でもあります。無理に聞き出すのではなく、自然な行動をじっくり観察することが第一歩です。

興味のきっかけを広げる

まだ「これが好き!」と本人が言えない年齢の子には、さまざまなきっかけを与えてみましょう。

・公園や動物園など、外での体験を増やす
・本や絵本を一緒に楽しむ
・音楽やスポーツに触れる機会をつくる

選択肢が広がることで、「やってみたい!」という気持ちが自然に芽生えます。保護者が一緒に楽しむことで、子どもも安心して挑戦してくれるでしょう。

失敗も経験のひとつとして受け止める

子どもが挑戦して「うまくできなかった」と感じることもあります。しかし、失敗は苦手の証拠ではなく、学びのチャンスです。
パパやママが「次はどうやってみる?」と声をかけることで、新しい発見につながります。成功・失敗に関わらず挑戦を認めてあげることが、得意の芽を育てるきっかけに。

本人の言葉を大切にする

年齢が上がってくると、「やってみたい」「楽しかった」「もう飽きちゃった」など、子ども自身の言葉が出てきます。こうした言葉は興味や適性を知る大切なサインです。
「そんなこと言わないで」と否定せず、「そう感じたんだね」と受け止めることで、子どもは安心して自分の気持ちを伝えられるようになります。

周りと比べず「その子らしさ」を尊重する

つい兄弟や周囲の子と比べてしまうこともありますが、「その子だけのペース」で好きや得意は育ちます。小さな「できた!」を一緒に喜び、認めることが、子どもの自信を大きく育てるカギです。

まとめ

わが子の好きや得意は、特別なものではなく、日常の中にちりばめられています。観察し、体験を広げ、挑戦を見守り、言葉を尊重すること。そして何より「その子らしさ」を大切にすることが、一番の近道です。
好きや得意を見つける過程そのものが、親子にとってかけがえのない時間になるでしょう。