令和7年前期保育士試験 子どもの食と栄養の解答と解説です。
誤っている箇所が一部あるかもしれませんが、参考にしてください。
当校の解答速報は下記になります。
4/22(火)夜公開 全科目解答速報はこちらから
https://www.sunrise-school.jp/answer/answer_registration/info.htm
◆子どもの食と栄養◆
【子どもの食と栄養解答】
【解答と解説】
問1:3
A適切。「和食」は2013年にユネスコ無形文化遺産にも登録された、日本独自の食文化です。一汁三菜のバランスの良い食事の摂取が大切になります。
B適切。2023年の「国民健康・栄養調査」によると、20~30代の女性の「やせ(BMI<18.5)」の割合は20.2%になり、これは過去10年間で最も高い数値であり、若年女性のやせが深刻な問題となっています。また、高齢者の低栄養は、フレイル(虚弱)やサルコペニア(筋肉減少)の原因になるため注意が必要です。
C不適切。穀類(ごはん・パン・麺など)は炭水化物のもとになり、脂質は肉・魚・油類に多いため不適切です。
D適切。日本では年間500万トン以上の食品ロスがあります。「2030年までに、小売・消費段階での世界全体の一人当たりの食品廃棄を半減し、収穫後損失(ポストハーベストロス)を減少させる」というSDGsの目標もあり、食品ロスを減らす動きがあります。
E適切。地産地消や地域の食文化を取り入れた行事食を楽しむことで、地域への愛着や理解を深めることにつながるため、保育現場でも取り入れられています。
問2:1,3,4
1適切。栄養素が足りないと健康に支障をきたす可能性があるため、集団全体で過不足なく摂取できる量を求める指標です。
2不適切。目安量は推定平均必要量と推奨量が推定できない場合の代替指標になります。
3適切。目標量は、栄養素を摂取することで健康を守るための最低限必要な量になります。
4適切。設問の通り、推定平均必要量は半数の人が必要量を満たす摂取量になります。
5不適切。推奨量はほとんどの人(97~98%)が充足している量になります。
問3:1
A適切。ビタミンKは緑黄色野菜や納豆に多く含まれています。欠乏すると血液が固まりにくくなります。
B適切。ビタミンB1は豚肉や豆類に多く含まれます。欠乏症として脚気や食欲減退、神経障害があります。
C適切。ビタミンAはレバー、うなぎ、チーズ、卵に多く含まれます。欠乏症として夜盲症、乳幼児では角膜乾燥症があります。
D不適切。ビタミンCは水溶性ビタミンに当たります。脂溶性ビタミンはビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンEの4種類です。
D適切。ビタミンDは魚介類、卵、きのこ類に多く含まれていて、骨の形成に関係しています。欠乏症として小児ではくる病があります。
問4:2
Aでんぷんーアミラーゼ、Bたんぱく質ーペプシン、C脂質ーリパーゼ。
Aでんぷんは、唾液アミラーゼでマルトース(二糖類)に分解→膵臓アミラーゼでさらに分解→小腸のマルターゼでグルコース(単糖)に分解となる。
Bたんぱく質は、胃のペプシンでポリペプチドに分解→膵臓のトリプシンでさらに分解→小腸のペプチダーゼでアミノ酸に分解となる。
C脂質は、十二指腸で胆汁が脂肪を乳化→膵臓のリパーゼで脂肪酸とモノグリセリドに分解となる。
問5:1
A普通牛乳、B乳児用調製粉乳、C人乳(母乳)となります。
A普通牛乳はたんぱく質とカルシウムが多い特徴があり、乳児には腎臓に負担をかけてしまいます。
B乳児用調製粉乳は鉄とビタミンDが多く添加されて、粉乳の鉄成分の吸収率の悪さを補っています。
C人乳(母乳)はたんぱく質が少なく消化しやすい、乳糖が多い、IgA(免疫グロブリンA)を多く含むなどの特徴があります。
問6:2
A第1部 乳幼児の栄養方法や食事に関する状況(1)授乳期の栄養方法の推移に記載があります。平成27年度のデータとして、生後1か月:母乳栄養の割合は51.3%、混合栄養を含めると96.5%、生後3か月:母乳栄養の割合は54.7%、混合栄養を含めると89.8%になります。
B母乳栄養での困ったことがある割合が約20%前後で混合栄養では40%を超えています。混合栄養を行うと、母乳の供給量やタイミング、粉ミルクとの調整が難しくなることが見受けられます。
C「母乳が足りているかどうかわからない」40.7ポイント、「授乳が負担、大変」が20.0ポイントとなっている。
D。10年前に比べ、出産後1年未満に働いていた者について、母乳栄養の割合が22.6ポイント増加しています。
問7:4
A片栗粉ーじゃがいも、B白玉粉ーもち米、C上新粉ーうるち米。
とうもろこしの粉製品にはコーンスターチがあります。
問8:3
1適切。
2適切。
3不適切。学童期にあたります。
4適切。
5適切。
思春期の内容として、他に「食料の生産・流通から食卓までのプロセスがわかる」があります。
問9:3
Aやせ、B10~13、C主食。
A若い女性では「やせ」の割合が高く、エネルギーや栄養素の摂取不足が心配されています。
B低体重(やせ):BMI18.5未満は12~15kg、ふつう:BMI18.5以上25.0未満は10~13kg、肥満(1度): BMI25.0以上30.0未満は7~10kg、肥満(2度以上): BMI30.0以上は個別対応(上限5㎏までが目安)となります。
C「主食」を中心に、エネルギーをしっかりと、不足しがちなビタミン・ミネラルを、「副菜」でたっぷりと、「主菜」を組み合わせてたんぱく質を十分に、とあります。
問10:2
a適切。
b不適切。「食」を選択する力
c適切。
問11:2
1適切。
2不適切。記載はありません。
3適切。
4適切。
5適切。
食育ピクトグラムの12のテーマには他に、朝ご飯を食べよう、バランスよく食べよう、よくかんで食べよう、手を洗おう、災害にそなえよう、食べ残しをなくそう、食・農の体験をしよう、食育を推進しよう、があります。
問12:4
A食の循環・環境、B調理室、C保護者、D市町村。
問13:4
A芋煮ー山形県、Bけんちん汁ー神奈川県、C瓦そばー山口県、Dからし蓮根ー熊本県。
問14:1
A適切。目標値は350g/日以上、令和元年の野菜摂取量の平均値は275g/日です。
B適切。副菜の主材料はビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な食材になります。
C不適切。「ゆとりがない」と感じている家庭では、野菜の摂取頻度が低い傾向が見られます。「ゆとりあり」と感じている家庭での摂取頻度が高い食材には野菜・魚・大豆製品・果物があります。
D不適切。野菜の摂取量は年齢とともに増加する傾向があり、60歳代と70歳以上の年齢層で最も高いことが示されています。
問15:4
A質の高い、B食を営む力、C食育の目標。
問16:1,2,3
1適切。
2適切。野菜や果物などの食物繊維を多く含む食品は不足しがち。
3適切。設問の通りです。
4不適切。孤食(一人で食べること)や外食の頻度は多い。
5不適切。
問17:4,5
1不適切。冷凍庫の温度は-15℃以下に維持する。
2不適切。中心温度は75℃で1分間以上加熱する。
3不適切。食中毒予防の三原則は、食中毒菌を「付けない、増やさない、やっつける」です。
4適切。設問の通りです。
5適切。設問の通りです。
「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」では、1食品の購入、2家庭での保存、3下準備、4調理、5食事、6残った食品、についてかかれています。
問18:2
1不適切。腸管出血性大腸菌ー生肉(特に牛肉)、生野菜、生卵。
2適切。サルモネラ菌ー生肉(特に鶏肉)、生卵。
3不適切。腸炎ビブリオー生の魚介類(特に貝類や魚の刺身)。
4不適切。カンピロバクターー生肉(特に鶏肉)、未加熱の肉製品。
5不適切。ボツリヌス菌ー未加熱または不適切に保存された缶詰、瓶詰め、真空パックされた食品。
問19:5
A不適切。大豆は特定原材料に準ずるものです。
B不適切。いかは特定原材料に準ずるものです。
C不適切。カシューナッツは特定原材料に準ずるものです。
D適切。小麦は特定原材料です。
2025年4月1日より「くるみ」が特定原材料に追加され、特定原材料は8品目(えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生)になりました。
問20:2,5
1不適切。4等分など十分に細かく切り分ける必要があるが、皮が残り危険とされている。
2適切。4等分すれば提供可能だが給食での使用を避ける食材とされている。
3不適切。硬さと丸い形状のため、誤嚥や窒息のリスクがある食材です。特に小さな子どもにとっては、そのまま食べると喉に詰まりやすいので、注意が必要になります。
4不適切。いかは加熱すると固くなる性質があります。
5適切。5歳以下の子どもが食べると、のどや気管に詰まらせて窒息するリスクが考えられるため、避けたほうがいいとされています。
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