令和7年前期保育士試験 保育原理の解答と解説です。
誤っている箇所が一部あるかもしれませんが、参考にしてください。
当校の解答速報は下記になります。
4/22(火)夜公開 全科目解答速報はこちらから
https://www.sunrise-school.jp/answer/answer_registration/info.html
◆保育原理◆
【保育原理解答】
【解答と解説】
問1:3,4
1不適切。
2不適切。
3適切。総則第2養護に関する基本的事項 (1)養護の理念より「保育における用語とは、子どもの生命保持及び情緒の安定を図るために保育士等が行う援助や関わりであり、」とあり
4適切。総則第3章保育計画及び評価 (2)指導計画の作成 イより「指導計画作成にあたっては、第2章及びその他の関連する章に示された事項のほか、子ども一人一人の発達過程や状況を十分に踏まえるとともに、」とあり
5不適切。総則第2養護に関する基本的事項 (2)養護に関わるねらい及び内容 イ(イ)④より「一人一人の子どもの生活リズム、発達過程、保育時間などに応じて、活動内容のバランスや調和を図りながら、適切な食事や休息が取れるようにする」とあり、選択肢「全ての子どもに同一の援助や関わりを行うことが望ましい」は×
問2:3
A不適切。「子ども基本法」における「こども」とは、「心身の発達の過程にある者」と定義されています。18歳以上であっても、心身の発達がまだ途上である若者は「こども」として支援の対象となります。
B適切。日本国憲法及び児童の権利に関する条約の精神に基づき、すべてのこどもが将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指す。
C適切。総則第三条 三 全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会及び多様な社会的活動に参画する機会が確保されること。
D適切。第7条では、国民がこども施策について関心と理解を深め、国や地方公共団体が実施する施策に協力するよう努めることを定めています。
問3:2,3,5
1不適切。子ども子育て関連3法では、幼稚園ではなく「幼保連携型認定こども園について、認可・指導監督を一本化し、学校及び児童福祉施設としての法的に位置づけます。」
2適切。地域型保育給付は、都市部における待機児童解消とともに、子どもの数が減少傾向にある地域における保育機能の確保に対応します。
3適切。市町村は地域のニーズに基づき計画を策定、給付・事業を実施します。国・都道府県は実施主体の市町村を重層的に支えます。
4不適切。子ども・ 子育て支援新制度において国全体で必要となる保育士数を明らかにした上で、数値目標と 期限を明示し、人材育成や再就職支援等を強力に進めるための「保育士確保プラン」を策 定しました。 「保育士確保プラン」では、保育士試験の年2回実施の推進や処遇改善など保育士確保 に向けた新たな施策を講じる
5適切。教育・保育施設を利用する子どもの家庭だけでなく、在宅の子育て家庭を含むすべての家庭及び子どもを対象とする事業として、市町村が地域の実情に応じて実施していきます。
問4:1
第4章「子育て支援」2「保育所を利用している保護者に対する子育て支援」
2 保育所を利用している保護者に対する子育て支援
(1) 保護者との相互理解
イ 保育のA(活動)に対する保護者の積極的な参加は、保護者のB(子育て)を自ら実践する力の向上に寄与することから、これを促すこと。
(2) 保護者の状況に配慮した個別の支援
ア 保護者の就労と子育ての両立等を支援するため、保護者の多様化した保育の需要に応じ、C(病児保育)事業など多様な事業を実施する場合には、保護者の状況に配慮するとともに、子どものD(福祉)が尊重されるよう努め、子どもの生活の連続性を考慮すること。
問5:5
【解説】
5:この選択肢が不適切です。
• 自己評価と第三者評価は別のものです。
• 自己評価は、保育所自身が行う評価であり、「保育の質の向上」や「保育士の専門性向上」などを目的としています。
• 一方、第三者評価は、外部の第三者機関が客観的に保育所を評価する仕組みで、これは**「社会福祉法」**に基づいています。
この選択肢では「自己評価」が「第三者評価として位置づけられた」とあるため、自己評価と第三者評価を混同している点で誤りです。
問6:1
1適切。3保育の計画及び評価(3)指導計画の展開 エ保育士等は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化などに即して保育の過程を記録するとともに、これらを踏まえ、指導計画に基づく保育の内容の見直しを行い、改善を図ること
問7:4,5
1不適切。「様々な遊びの中で、子どもが興味や関心、能力に応じて全身を使って活動することにより、体を動かす楽しさを味わい、自分の体を大切にしようとする気持ちが育つようにすること」
2不適切。「自然の中で伸び伸びと体を動かして遊ぶことにより、体の諸機能の発達が促されることに留意し、子どもの興味や関心が戸外にも向くようにすること。その際、子どもの動線に配慮した園庭や遊具の配置などを工夫すること」
3不適切。「⑦ 友達のよさに気付き、一緒に活動する楽しさを味わう。」があるが、一人で遊ぶことに発達上の意味はないとはない。
4適切。⑦ 身の回りを清潔にし、衣服の着脱、食事、排泄せつなどの生活に必要な活動を自分でする。
5適切。⑧ 保育所における生活の仕方を知り、自分たちで生活の場を整えながら見通しをもって行動する。
問8:3
3:◎ × ◎ ◎
【選択肢ごとの解説】
A:◎(適切)
「5つの領域の1つとして、身近な環境との関わりに関する領域『環境』がある。」
→ 正しいです。
保育所保育指針「第2章 保育の内容」において、「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の5領域が示されており、「環境」はその1つです。
B:✕(不適切)
「子どもの安全を第一に、どのような危険も全くない環境にする。」
→ 一見よさそうに思えますが不適切です。
保育所保育指針では「安全確保」は重要ですが、「どのような危険も全くない環境」は現実的でも発達的にも望ましくありません。
子どもが適度な挑戦を通して学ぶ環境(リスクを適切に見守る)が大切であり、「危険をゼロにする」とは記されていません。
C:◎(適切)
「保育の環境には、保育士等や子どもなどの人的環境、施設や遊具などの物的環境、更には自然や社会の事象などがある。」
→ 正しいです。
保育指針「総則」にあるとおり、保育における環境は「人的・物的・自然・社会的事象」などを含み、広い概念で捉えられています。
D:◎(適切)
「子どもの生活のリズムを大切にし、健康、安全で情緒の安定した生活ができる環境や、自己を十分に発揮できる環境を整える。」
→ 正しいです。
保育指針の「総則」でも、「情緒の安定」「自己発揮」「生活リズムの尊重」といった記述が明確に示されています。
【補足】
選択肢Bのように「危険が全くない環境」といった極端な表現は、選択問題でよく出る引っかけなので要注意です!
問9:3
子どもの最善の利益を考慮し、A(人権)に配慮した保育を行うためには、職員一人一人のB(倫理観)、人間性並びに保育所職員としての職務及び責任の理解と自覚が基盤となる。
各職員は、C(自己評価)に基づく課題等を踏まえ、保育所内外のD(研修)等を通じて、保育士・看護師・調理員・栄養士等、それぞれの職務内容に応じた専門性を高めるため、必要な知識及びE(技術)の修得、維持及び向上に努めなければならない。
問10:4
Aはウ家なき幼稚園
Bはオ東京女子師範学校
Cはア新潟清修学校
問11:4
Aヘッドスタート計画はウ
Bレッジョ・エミリア・アプローチはイ
Cテ・ファリキはエ
問12:1
A適切
B適切
C適切
D不適切「体調不良、食物アレルギー、障害のある子どもなど、一人一人の子どもの心身の状態等に応じ、嘱託医、かかりつけ医等の指示や協力の下に適切に対応すること。栄養士が配置されている場合は、専門性を生かした対応を図ること。」保健所は×
E不適切「3歳未満児については、一人一人の子どもの生育歴、心身の発達、活動の実態等に即して、個別的な計画を作成すること。」個別的な計画までは求められないは×
問13:2
「1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容」に照らして、正しい組み合わせは:
→ 正答:1 ◎ ✕ ◎ ◎
各選択肢の解説:
A)◎(正しい)
「食事、排泄、清潔、衣類の着脱など、生活に必要な基本的な習慣については、一人一人の状態に応じ、落ち着いた雰囲気の中で行い、子どもが自分でしようとする気持ちを尊重すること。」
→ 保育所保育指針「1歳以上3歳未満児」では、生活習慣の習得において子ども一人一人の発達に応じた支援、そして子どもの主体性の尊重が求められています。正しい内容です。
B)✕(誤り)
「子どもが自己を発揮し、保育士や他の子どもに認められる体験をし、自分の良さや特徴に気付き、自信をもって行動できるようにすること。」
→ これは3歳以上児向けのねらいに近い内容です。1歳以上3歳未満児にはまだこのような自己認識や自己肯定感の形成を強調しすぎている表現は適切ではありません。
C)◎(正しい)
「片言から二語文、ごっこ遊びでのやり取りができる程度へと、大きく言語の習得が進む時期であることから、それぞれの子どもの発達の状況に応じて、遊びや関わりの工夫など、保育の内容を適切に展開することが必要である。」
→ 指針にも「子どもの言語や遊びの発達に応じた対応」が明記されており、発達段階に応じた保育の重要性が強調されています。
D)◎(正しい)
「子どもの表現は、遊びや生活の様々な場面で表出されているものであることから、それらを積極的に受け止め、様々な表現の仕方や感性を育む経験となるようにすること。」
→ 表現領域に関する基本的な考え方です。特にこの時期の子どもは非言語的な表現が多く、それを大人が受け止めることは非常に大切です。
問14:4
事例を踏まえた振り返りに関して、正しい組み合わせは:
→ 正答:4 ✕ ◎ ✕ ✕ ◎各選択肢の解説:
A)✕(不適切)
「Sちゃんには、クレヨンをしっかり握れるよう、もっと指導する必要があった。」
→ この月齢(9か月)では、クレヨンを握って線を描くのは難しいのが当然であり、発達に応じた経験を見守ることが大切。強く指導する必要はありません。
B)◎(適切)
「Mちゃんは、年上の子どもたちと、一緒に座って満足したようだ。」
→ Mちゃんが他児の様子を見て自ら椅子を指さし、座ったことは主体的な行動であり、発達的にも意義があります。
C)✕(不適切)
「SちゃんやMちゃんには、年上の子どもとの交流は良かったが、年上の子どもの活動の展開の妨げになってしまった。」
→ 保育では、異年齢交流を通して互いに学び合うことを重視しています。年下の子が「妨げになる」といった見方は不適切です。
D)✕(不適切)
「低年齢においては、年齢の違う子どもとの関わりは子どもの怪我につながる可能性があるため、関わらせないほうが良かった。」
→ 異年齢の関わりは保育所保育指針でも推奨されています。安全に配慮した上で関わりの機会をもつことが大切です。
E)◎(適切)
「年齢の違う子ども同士の交流では、生活や遊びの中で、周囲の子どもへの興味や関心をもち、関わる機会をもてるよう、配慮することが必要になる。」
→ 保育指針にも「異年齢の関わりの中での学び」が記されています。まさにその考え方に基づいた振り返りです。
問15:2
A適切
B不適切
C適切
D不適切 保育所等での医療的ケア児の支援に関するガイドラインにて
問16:5
A不適切「障害のある子どもの保育については、一人一人の子どもの発達過程 や障害の状態を把握し、適切な環境の下で、障害のある子どもが他の 子どもとの生活を通して共に成長できるよう、指導計画の中に位置付 けること。」
B不適切「保育の展開に当たっては、その子どもの発達の状況や日々の状態に よっては、指導計画にとらわれず、柔軟に保育したり、職員の連携体 制の中で個別の関わりが十分行えるようにすること。」
C適切
D適切
問17:5
5:✕ ✕ ✕ ◎
各選択肢の解説:
A)✕(不適切)
「保育参観や保育への参加の機会をなくし、保護者の負担を軽減する。」
→ 保護者の負担軽減は配慮すべき点ですが、「参加の機会をなくす」は相互理解や連携の促進という保育指針の考え方に反します。
保育所保育指針では、保護者との連携・協働を重視しており、参観や参加はその一環です。
B)✕(不適切)
「虐待を防止するため積極的に家庭に介入し、状況等に応じて保護者の親権を制限するための働きかけを行うこと。」
→ 虐待対応は重要ですが、保育所の役割は親権の制限などを行うことではありません。それは児童相談所等の専門機関の役割です。保育所は必要に応じて通告・連携を図りますが、「親権制限の働きかけ」は不適切です。
C)✕(不適切)
「保護者の最善の利益を考慮し、保護者の福祉を重視することが第一である。」
→ 「子どもの最善の利益」が原則です。保護者も大切にしますが、最も重視されるのは子ども。この選択肢は優先順位が逆になっており、保育の基本理念に反します。
D)◎(適切)
「保護者の就労や生活の形態は多様であるため、保護者が保育所の活動に参加できるよう、活動の日程や時間に幅を持たせるなどの工夫が求められる。」
→ 多様な家庭状況に配慮し、柔軟な対応をすることは保育所保育指針にも明記されており、まさに適切な記述です。
問18:2
A適切
B不適切「保護者がその監護する18歳未満の児童に対して行う暴行、性的虐待、ネグレクト(保護の怠慢)、心理的虐待などの行為を指します. 具体的には、身体に外傷を与える暴行、性的虐待、著しい減食や長時間の放置、児童に対する暴言や拒絶的な対応などが含まれます」
C不適切 子ども子育て基本法
D適切
E適切
問19:1,3,4
1適切
2不適切 一人一人の違いよりもが×
3適切
4適切
5不適切 過程生活との連続性や〜の部分×
問20:3
3誤り 表の通り 園児数の半分以上が×
4/22(火)夜公開 全科目解答速報はこちらから
https://www.sunrise-school.jp/answer/answer_registration/info.html