保育所保育指針 令和4年度(後期)
令和4年度(後期)保育実習理論
問1
次の文は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」2「1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容」のオ「表現」の(ウ)「内容の取扱い」の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
・ 身近な自然や身の回りの( A )に関わる中で、( B )や心が動く経験が得られるよう、諸感覚を働かせることを楽しむ遊びや( C )を用意するなど保育の環境を整えること。
(組み合わせ)
A | B | C | |
1 | 玩具 | 創造性 | 素材 |
2 | 事物 | 発見 | 素材 |
3 | 事物 | 創造性 | 素材 |
4 | 玩具 | 発見 | 教材 |
5 | 事物 | 創造性 | 教材 |
正解は2
問2
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
4歳児クラス担当のL保育士は、友達同士の対話が豊かになってきた様子を見て、子どもの手にちょうどよい大きさの封筒を使用すれば、人形を作り、人形劇遊びができるのではないかと考えた。
ある日、朝の挨拶の際に、手作りの封筒人形が保育士役を演じる様子を見せたところ、子ども達は関心を持ち、人形をつくってみたいと言った。
【設問】
次のうち、保育士の今後の対応として、「保育所保育指針」と照らし合わせて適切ではないものを一つ選びなさい。
1 | 様々な色に気付くよう、多色のペンやシールを用意した。 |
2 | 人形を使って演じる際に、生活や遊びの中で触れた出来事の中で、感動したことを伝え合う楽しさを味わう機会にしたいと考え、自分の人形をつくることを提案した。 |
3 | 「かいたりつくったりすること」を楽しめるよう、描く用具や切る用具、貼る材料や用具を設定した。 |
4 | 人形劇を体験させるために、保育士が誕生会での上演と演じるお話を決め、繰り返しセリフの練習を行った。 |
5 | 自分のイメージを動きで表現したり、演じて遊んだりするなどの楽しさが味わえるよう、保育室内に舞台となる環境を設定した。 |
正解は4
1 適切です。
2 適切です。
3 適切です。
4 不適切です。
「保育所保育指針」第2章「保育の内容」3「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」イ「人間関係」(ウ)「内容の取扱い」を参照に保育士が決めるのではなく、子ども達自身が何をするかなどを考えて、保育士が援助しながら子ども達で決めることが大切です。
5 適切です。
2 適切です。
3 適切です。
4 不適切です。
「保育所保育指針」第2章「保育の内容」3「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」イ「人間関係」(ウ)「内容の取扱い」を参照に保育士が決めるのではなく、子ども達自身が何をするかなどを考えて、保育士が援助しながら子ども達で決めることが大切です。
5 適切です。
問3
次の文は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」1「乳児保育に関わるねらい及び内容」の(2)「ねらい及び内容」の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
玩具などは、音質、形、色、大きさなど子どもの発達状態に応じて適切なものを選び、その時々の子どもの興味や関心を踏まえるなど、遊びを通して( A )の発達が促されるものとなるように工夫すること。なお、安全な環境の下で、子どもが( B )を満たして( C )遊べるよう、身の回りのものについては、常に十分な点検を行うこと。
(組み合わせ)
A | B | C | |
1 | 感性 | 学習意欲 | 自由に |
2 | 感性 | 探索意欲 | 系統的に |
3 | 感覚 | 学習意欲 | 自由に |
4 | 感覚 | 探索意欲 | 自由に |
5 | 感覚 | 学習意欲 | 系統的に |
正解は4
A:感覚
B:探索意欲
C: 自由に
保育所保育指針より抜粋
第2章 保育の内容
1 乳児保育に関わるねらい及び内容
(2) ねらい及び内容
ウ 身近なものと関わり感性が育つ
(ウ) 内容の取扱い
① 玩具などは、音質、形、色、大きさなど子どもの発達状態に応じて適切なものを選び、その時々の子どもの興味や関心を踏まえるなど、遊びを通して感覚の発達が促されるものとなるように工夫すること。なお、安全な環境の下で、子どもが探索意欲を満たして自由に遊べるよう、身の回りのものについては、常に十分な点検を行うこと。
② 乳児期においては、表情、発声、体の動きなどで、感情を表現することが多いことから、これらの表現しようとする意欲を積極的に受け止めて、子どもが様々な活動を楽しむことを通して表現が豊かになるようにすること。
B:探索意欲
C: 自由に
保育所保育指針より抜粋
第2章 保育の内容
1 乳児保育に関わるねらい及び内容
(2) ねらい及び内容
ウ 身近なものと関わり感性が育つ
(ウ) 内容の取扱い
① 玩具などは、音質、形、色、大きさなど子どもの発達状態に応じて適切なものを選び、その時々の子どもの興味や関心を踏まえるなど、遊びを通して感覚の発達が促されるものとなるように工夫すること。なお、安全な環境の下で、子どもが探索意欲を満たして自由に遊べるよう、身の回りのものについては、常に十分な点検を行うこと。
② 乳児期においては、表情、発声、体の動きなどで、感情を表現することが多いことから、これらの表現しようとする意欲を積極的に受け止めて、子どもが様々な活動を楽しむことを通して表現が豊かになるようにすること。
問4
次の文のうち、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」3「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」(2)「ねらい及び内容」のエ「言葉」の一部として、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- A いろいろな体験を通じてイメージや言葉を豊かにする。
- B 絵本や紙芝居を楽しみ、簡単な言葉を繰り返したり、模倣をしたりして遊ぶ。
- C 親しみをもって日常の挨拶をする。
- D 生活の中で必要な言葉が分かり、使う。
(組み合わせ)
A | B | C | D | |
1 | 〇 | 〇 | × | 〇 |
2 | 〇 | × | 〇 | 〇 |
3 | 〇 | × | × | × |
4 | × | 〇 | × | × |
5 | × | × | 〇 | 〇 |
正解は2
A 適切です。
B 不適切です。
「保育所保育指針」第2章「保育の内容」3「1歳以上3歳未満児の保育に関するねらい及び内容」(2)「ねらい及び内容」のエ「言葉」の記述です。
C 適切です。
D 適切です。
保育所保育指針より抜粋
第2章 保育の内容
3 3歳以上児の保育に関するねらい及び内容
(2) ねらい及び内容
エ 言葉
(イ) 内容
① 保育士等や友達の言葉や話に興味や関心をもち、親しみをもって聞いたり、話したりする。
② したり、見たり、聞いたり、感じたり、考えたりなどしたことを自分なりに言葉で表現する。
③ したいこと、してほしいことを言葉で表現したり、分からないことを尋ねたりする。
④ 人の話を注意して聞き、相手に分かるように話す。
⑤ 生活の中で必要な言葉が分かり、使う。
⑥ 親しみをもって日常の挨拶をする。
⑦ 生活の中で言葉の楽しさや美しさに気付く。
⑧ いろいろな体験を通じてイメージや言葉を豊かにする。
⑨ 絵本や物語などに親しみ、興味をもって聞き、想像をする楽しさを味わう。
⑩ 日常生活の中で、文字などで伝える楽しさを味わう。
B 不適切です。
「保育所保育指針」第2章「保育の内容」3「1歳以上3歳未満児の保育に関するねらい及び内容」(2)「ねらい及び内容」のエ「言葉」の記述です。
C 適切です。
D 適切です。
保育所保育指針より抜粋
第2章 保育の内容
3 3歳以上児の保育に関するねらい及び内容
(2) ねらい及び内容
エ 言葉
(イ) 内容
① 保育士等や友達の言葉や話に興味や関心をもち、親しみをもって聞いたり、話したりする。
② したり、見たり、聞いたり、感じたり、考えたりなどしたことを自分なりに言葉で表現する。
③ したいこと、してほしいことを言葉で表現したり、分からないことを尋ねたりする。
④ 人の話を注意して聞き、相手に分かるように話す。
⑤ 生活の中で必要な言葉が分かり、使う。
⑥ 親しみをもって日常の挨拶をする。
⑦ 生活の中で言葉の楽しさや美しさに気付く。
⑧ いろいろな体験を通じてイメージや言葉を豊かにする。
⑨ 絵本や物語などに親しみ、興味をもって聞き、想像をする楽しさを味わう。
⑩ 日常生活の中で、文字などで伝える楽しさを味わう。
問5
次の文は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」3「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」の(1)「基本的事項」の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
この時期においては、運動機能の発達により、基本的な動作が一通りできるようになるとともに、基本的な生活習慣もほぼ自立できるようになる。理解する語彙数が急激に増加し、知的興味や関心も高まってくる。仲間と遊び、仲間の中の一人という自覚が生じ、( A )遊びや( B )活動も見られるようになる。これらの発達の特徴を踏まえて、この時期の保育においては、( C )と集団としての活動の充実が図られるようにしなければならない。
(組み合わせ)
A | B | C | |
1 | 集団的な | 一斉 | 個の支援 |
2 | 集団的な | 協同的な | 個の成長 |
3 | ごっこ | 協同的な | 個の支援 |
4 | 集団的な | 一斉 | 個の成長 |
5 | ごっこ | 一斉 | 個の支援 |
正解は2
A:集団的な
B:協同的な
C:個の成長
保育所保育指針より抜粋
第2章 保育の内容
3 3歳以上児の保育に関するねらい及び内容
(1) 基本的事項
ア この時期においては、運動機能の発達により、基本的な動作が一通りできるようになるとともに、基本的な生活習慣もほぼ自立できるようになる。理解する語彙数が急激に増加し、知的興味や関心も高まってくる。仲間と遊び、仲間の中の一人という自覚が生じ、集団的な遊びや協同的な活動も見られるようになる。これらの発達の特徴を踏まえて、この時期の保育においては、個の成長と集団としての活動の充実が図られるようにしなければならない。
イ 本項においては、この時期の発達の特徴を踏まえ、保育の「ねらい」及び「内容」について、心身の健康に関する領域「健康」、人との関わりに関する領域「人間関係」、身近な環境との関わりに関する領域「環境」、言葉の獲得に関する領域「言葉」及び感性と表現に関する領域「表現」としてまとめ、示している。
ウ 本項の各領域において示す保育の内容は、第1章の2に示された養護における「生命の保持」及び「情緒の安定」に関わる保育の内容と、一体となって展開されるものであることに留意が必要である。
B:協同的な
C:個の成長
保育所保育指針より抜粋
第2章 保育の内容
3 3歳以上児の保育に関するねらい及び内容
(1) 基本的事項
ア この時期においては、運動機能の発達により、基本的な動作が一通りできるようになるとともに、基本的な生活習慣もほぼ自立できるようになる。理解する語彙数が急激に増加し、知的興味や関心も高まってくる。仲間と遊び、仲間の中の一人という自覚が生じ、集団的な遊びや協同的な活動も見られるようになる。これらの発達の特徴を踏まえて、この時期の保育においては、個の成長と集団としての活動の充実が図られるようにしなければならない。
イ 本項においては、この時期の発達の特徴を踏まえ、保育の「ねらい」及び「内容」について、心身の健康に関する領域「健康」、人との関わりに関する領域「人間関係」、身近な環境との関わりに関する領域「環境」、言葉の獲得に関する領域「言葉」及び感性と表現に関する領域「表現」としてまとめ、示している。
ウ 本項の各領域において示す保育の内容は、第1章の2に示された養護における「生命の保持」及び「情緒の安定」に関わる保育の内容と、一体となって展開されるものであることに留意が必要である。
B:発見
C:素材
保育所保育指針より抜粋
第2章 保育の内容
2 1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容
(2) ねらい及び内容
オ 表現
(ウ) 内容の取扱い
① 子どもの表現は、遊びや生活の様々な場面で表出されているものであることから、それらを積極的に受け止め、様々な表現の仕方や感性を豊かにする経験となるようにすること。
② 子どもが試行錯誤しながら様々な表現を楽しむことや、自分の力でやり遂げる充実感などに気付くよう、温かく見守るとともに、適切に援助を行うようにすること。
③ 様々な感情の表現等を通じて、子どもが自分の感情や気持ちに気付くようになる時期であることに鑑み、受容的な関わりの中で自信をもって表現をすることや、諦めずに続けた後の達成感等を感じられるような経験が蓄積されるようにすること。
④ 身近な自然や身の回りの事物に関わる中で、発見や心が動く経験が得られるよう、諸感覚を働かせることを楽しむ遊びや素材を用意するなど保育の環境を整えること。