

保育士試験の重要人物
教育原理
教育原理
現代の保育がここまで確立されたのは、先人達の大きな努力があったからです。そんな偉大な先人達をまとめました。
ここでは、「教育原理」に関する重要人物をご紹介します。保育士試験にはよく出題される分野なので、ぜひ参考にして試験対策にお役立てください。
【日本人編】
★赤沢鍾美
新潟市で教師をするかたわら、新潟静修学校を設立。併設された保育所は日本初の託児所とされています。
★森有礼
初代文部大臣に就任した人物。小学校令、中学校令、帝国大学令、師範学校令を公布しました。富国強兵のために教育制度を整えました。
★伊藤仁斎
江戸期の儒学者、京都の自宅に古義堂という塾を開きました。自由で実践的な学風で、沢山の門下生がいたと言われています。
★緒方洪庵
幕末の蘭学者であり教育者。長崎に遊学した後、大阪に適塾を開き蘭学を教え始めました。門下生には福沢諭吉がいます。
★貝原益軒
江戸時代の儒学者。医書の「養生訓」や、日本最初の体系的な児童教育書であり、子女の教育を説いた「和俗童子訓」の著者です。
★城戸幡太郎
教育心理学者。「保育問題研究会」を結成し会長を務めました。大人が子どもを導く必要性を主張しました。
★倉橋惣三
「幼稚園保育法真諦」の著者。東京女子高等師範学校(現・お茶の水女子大学)の教授兼附属幼稚園の主事を務めました。幼児の自発生活を尊重し子供の自由な遊びを生かした誘導保育を提唱しました。
★澤柳政太郎
成城小学校を設立した人物。子どもの自発的な活動や自由な教育を重んじる実践新教育運動を実践しました。
★松野クララ
東京女子師範学校(現・お茶の水女子大学)の附属幼稚園で主席保母を務めた人物。フレーベルの教育思想を保母たちに教え、尽力しました。
★吉田松陰
幕末長州藩士。山口県萩市に松下村塾を開いた人物です。門下生には高杉晋作や伊藤博文らがいます。安政の大獄で刑死しました。
【外国人編】
★エレン・ケイ
スウェーデンの女性思想家で「児童の世紀」の著者。ルソーの思想を受け継ぎ、児童中心主義運動の代表的な思想家で、その保育思想は現代にも通じています。
★オーエン
イギリスの工場経営者。自分の工場で働く母親たちのために「性格形成学院」設立した人物。世界で最初の保育園と言われています。良き性格は良き環境の中で育まれる、と環境教育論を主張しました。
★カント
ドイツの哲学者で「教育論」の著者。人間は教育されなければならない唯一の存在であると説き、ルソーを批判しました。
★キルパトリック
アメリカの教育学者。デューイの弟子であり影響を受けた人物。1918年に提唱されたプロジェクトメソッドは進歩主義の教育方法としてヨーロッパや日本にも紹介されました。
★コメニウス
チェコの教育改革者で、近代教授学の父と言われています。「大教授学」や世界初の絵入り教科書である「世界図絵」の著者。すべての人間にすべての事柄を教える汎教育を提唱し、統一学校の構想を立てました。
★コンドルセ
フランスの思想家であり数学者。「公教育に関する五つの覚書」の著者。これをもとに代議員時代、公教育一般組織に関する法案を報告しました。学校制度のあり方や教育内容にも言及しています。
★ソクラテス
ギリシャの哲学者で「無知の知」という言葉を生んだ人物。人々の知の探求を手助けするあり方を産婆術と表現しました。
★デューイ
アメリカの哲学者で教育思想家。「学校と社会」「民主主義と教育」の著者。シカゴ大学に実験学校(デューイスクール)を開設しました。子供を能動的な活動主体と考え、児童を中心とし、経験の継続的な再構成の大切さを説きました。
★トマス・モア
イギリスルネサンス期の法律家であり思想家。政治・社会を風刺した「ユートピア」の著者です。
★ニイル
イギリスの教育家。「世界で一番自由な学校」として知られるサマーヒルスクールを開設した人物。子どもの立場を徹底的に尊重し、自由と自治の精神を大切にすることを理念としました。
★パーカースト
アメリカの教育家。子どもを学校の枠組みから解放した個別学習方式、ドルトンプランという指導法を提唱しました。この指導法は大正時代の自由教育に大きな影響を与えました。
★ピアジェ
スイスの心理学者。思考の発達過程を研究しました。子どもの発達段階を4つ(感覚運動期、前操作期、具体的操作期、形式的操作期)に分け、この発達段階を経て育つことを提言しました。
★ブルーム
アメリカの教育心理学者。あらかじめ教育目標を定式化し、これに基づいて完全修得学習の理論・カリキュラム理論を提唱しました。3つの評価(判断的評価・形成的評価・総括的評価)も提唱しました。
★フレーベル
ドイツの教育学者。世界初の幼稚園を開設した人物です。神と自然と人間を貫く神的統一の理念に基づく思想で知られています。遊びのための教育玩具「恩物」を開発しました。
★プラトン
古代ギリシャの哲学者。アテネの郊外に学園アカデメイヤを創設しました。アカデミア・アカデミー(学術団体・学会)という言葉の語源になったと言われています。
★ペスタロッチ
スイスの教育者。「隠者の夕暮れ」「幼児教育書簡」「シュタンツ便り」などの著者。貧困の子どもの教育に従事した人物です。労働と教育を一体とする貧民学校をノイホーフに設立しました。
★ヘルバルト
ドイツの哲学者。「教育学講義綱要」や「一般教育学」の著者で、教育を学問として樹立した人物です。学習において4段階教授法(明瞭・連合・系統・方法)を理想とし、教育課程を管理・訓練・教授の3つに分割して提示しました。
★モンテッソーリ
イタリア初の女性医学博士。教育において感覚の訓練が特に重要であると唱え、個性豊かな教具を開発しました。子どもの自発的な活動を尊重する「モンテッソーリ教育」で有名です。
★ルソー
フランスの哲学者。「社会契約論」「エミール」の著者。近代的な児童観に基づいた教育論を確立し、子どもの発見者と呼ばれています。
★ルター
ドイツの宗教改革者。「95ヶ条の論題」が発端となりローマ・カトリック教会から分離しプロテスタントが誕生しました。公教育の普及にも尽力した人物です。
★ロック
イギリスの哲学者、啓蒙思想家。著書「教育に関する考察」では、健全な精神は健全な身体に宿る、と記しています。子どもの精神は生れながら白紙であるという「白紙説」を説き、新教育を重視した家庭教育論を展開しました。