世界の保育
アジアの保育
アジアの保育事情
海外で就職する為には就労ビザ取得が必要な為、国によってさまざまな厳しい条件があります。
しかし、みなさんが取得を目指している保育士資格は、「専門職」であり、日本人の乳幼児を保育することは「現地人ではできない日本人が必要な仕事」として認められるので、就労ビザを取得する条件を満たす可能性があり、海外に移住して大好きな子どもたちに囲まれながら仕事ができる大チャンスを得るための夢の切符です。
こちらでは東アジアの大国中国と東南アジアのタイを取りあげ、日本の保育園との違いをご紹介しています。
保育士資格を取得した暁には選択肢を広げてアジアへ活躍の場を求めるのはいかがでしょうか?
中国の保育事情
経済大国として発展する中で、国内での貧富の差が拡大し、保育や幼児教育にも影響が出ている中国。根強い一人っ子政策の影もまだ残っています。
一人っ子が多いため、富裕層の子どもは両親、祖父母の期待や投資が一身に注ぎ込まれ、幼少期からかなりの英才教育を受けるケースが多く、富裕層以外は経済的な事情で共働きをせざるをえない家庭が増えている現状です。母親が子育てと仕事の板挟みにあっているという点が日本との共通点でしょう。
■日本との違い・課題点
日本でも公営の保育園が民間に移行しているケースが多いですが、中国でも安価に子どもを預けられた国営託児所がここ数十年で機能を失うほど。
中国の民間保育園の1年間の保育料は、大学1年間の授業料より高いと言われており、保育料が高くつく点が課題となっています。
■日本との違い・充実点
「遊びを中心とした幼児教育」は近年日本でも増えてきていますが、中国では80年代末以降から方向転換を行っています。
「モンテッソーリ教育」や「リトミック」、感覚統合訓練などの工夫を凝らした多彩な保育を行う園も多く、この点は日本より充実している点と言えるでしょう。
タイの保育事情
優しく平等なイメージとは裏腹に身分社会と言われる仏教国タイ。文化的に女性が働くことや子どもが生活の中にいることはごく自然なので、男女問わず気軽に職場に子どもを連れてきて、子守しながらの仕事も許される風潮があります。
人件費が安いことからメイドさんを気軽に雇うこともできるので、タイ在住の日本人がたくさん子どもを生んでいる要素の一つになっています。
■日本との違い・課題点
沖縄の「なんくるないさ」ではないですが、タイではなんでも「マイペンライ(大丈夫)」と言ってすませる気軽なところがあります。時にその緩さが日本ではありえないような低いサービスや不誠実な対応につながることも。もちろん高いサービスを提供しているナーサリー(保育園)もありますが、やはりサービスにみあった保育料が必要になります。
■日本との違い・充実点
保育園(ナーサリー)によってその保育方針は大きく変わります。英語重視のインターナショナルプレスクール系であったり、仏教国なので、お行事重視であったり、のびのび保育であったり。日本でもそれぞれの保育園の特色がありますが、タイは日本人、欧米系、タイ人と日本人のハーフ、タイ人富裕層など通っている園児によっても雰囲気が違うなどその違いは顕著で、保護者の意向に合わせて充実しています。