本日も引き続き【子どもの保健】の回答と解説を行います。
問6
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
N君(5歳、男児)は、食物アレルギー(ピーナッツ、そば)があり、去年、アナフィラキシーショックのため、救急搬送された既往がある。内服薬とエピペン○Rが処方されており、保護者から預かっている。おやつ後の自由遊びの時間、保育室でモゾモゾしているN君に保育士が声をかけると、目と口の周りが赤く、腕の内側や太ももにじんま疹が出現し、軽い咳をしていた。N君のおやつは本人用の除去食クラッカーだったが、普通食のおやつはナッツ入りクッキーだったこと、N君の既往歴、現在の症状、N君及び他児からの情報から、食物アレルギーによるアナフィラキシーと判断した。
【設問】
N君への保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A すぐに他の職員を呼び、N君の生活管理指導表を確認し、処方薬を内服させ、エピペン®の準備をした。
B 内服5分後、N君は犬が吠えるような咳をしていたが、会話はできているので、内服薬の効果を待ち観察を続けた。
C 内服後、観察をしている間に、N君が「おしっこに行きたい」と言ったので乳児用おまるをすすめたが、嫌がったためトイレまで一緒に歩いて行った。
D トイレから戻った後、N君がぐったりとした様子だったので、すぐにエピペン®を打ち他の職員に 119 番通報を依頼した。
E 救急車の到着を待つ間、N君の頭を高くして寝かせた。
(組み合わせ)
A B C D E
1 ○ ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ○ ○
3 ○ × × 〇 ×
4 × ○ × × ×
5 × × × ○ ×
回答3
解説
Aその通りです。
B ×です。内服薬の効果が現れるまでには時間がかかるため体調に変化が起きた場合は適切なタイミングでエピペンを注射する必要があります。
C ×です。あまり身体を動かさないほうがよいです。
D その通りです。
E ×です。仰向けで足を高くしなくてはならない。
問7
次の【Ⅰ群】の誤飲・誤食したものと【Ⅱ群】の応急処置を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
A 加熱式タバコ(約1本)
B 除光液
C ナフタリン(防虫剤)
D 強アルカリ漂白剤
【Ⅱ群】
ア 牛乳や水を飲ませ、吐かせない。
イ 何も飲ませず、すぐに吐かせる。
ウ 水を飲ませて吐かせる。牛乳を飲ませてはいけない。
エ 何も飲ませず、吐かせない。
オ 牛乳や水を飲ませ、すぐに吐かせる。
(組み合わせ)
A B C D
1 ア ウ エ オ
2 イ エ ウ ア
3 イ オ ア エ
4 ウ エ イ ア
5 エ ア ウ オ
回答2
解説
A 消化器官内でニコチンが溶け出して吸収されるのを促進してしまう恐れがあるため、数時間は飲食を避けなくてはいけません。
B 絶対に吐かせてはいけません、誤嚥性肺炎を起こす危険があります。
C 防虫剤のような脂溶性の物質は、牛乳等の脂肪分に溶け吸収が促進されてしまうため。
D 誤飲時に、喉や食道に「やけど」を起こしています。そのため、吐かせると再度「やけど」を受け、症状が悪化してしまいます。少しでも口にしたら牛乳を飲ませ、すぐに医療機関で受診をします。
問8
次の文は、保育所職員の衛生管理に関する記述である。適切な記述を〇、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 職員が、麻しん、風しん、水痘にかかったことがない、予防接種歴が2回ない、などの場合は、予防接種を受けることが感染予防につながる。
B 職員が清潔な服装の着用や頭髪、手指、爪を清潔に保つこと、また、衛生管理の知識の向上に努めることが重要である。
C 下痢や嘔吐の症状がある職員は、手洗いを徹底して食事の介助につく。
D 便の処理を行うときは、使い捨ての手袋を着用する。
E 日ごろの体調管理を心がけ、子どもの見本となるよう咳エチケットを徹底する。
(組み合わせ)
A B C D E
1 〇 〇 〇 〇 〇
2 〇 〇 〇 × 〇
3 〇 〇 × 〇 〇
4 × 〇 × 〇 〇
5 × × × × ×
回答は3
解説
A その通りです。
B その通りです。
C ×です。発熱や下痢、おう吐などがある場合には医療機関に受診する。また、周りへの感染対策を実施します。
D その通りです。
E その通りです。
問9
次の文は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63号)についての記述である。適切な記述を〇、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 保育所の3歳未満児クラスの保育士の数は、乳児おおむね3人につき1人以上、満1歳以上満3歳に満たない幼児おおむね5人につき1人以上とする。
B 健康診断は、入所時と少なくとも1年に1回の定期健康診断、及び臨時の健康診断を「学校保健安全法」に規定する健康診断に準じて行わなければならない。
C 避難及び消火に対する訓練は、少なくとも2か月に1回は実施しなければならない。
D 保育所における保育時間は、1日につき8時間を原則とする。
E 給食の献立は、できる限り、変化に富み、健全な発育に必要な栄養量を含有するものでなければならない。
(組み合わせ)
A B C D E
1 ○ ○ ○ × ○
2 ○ ○ × ○ ×
3 × ○ ○ × ×
4 × × × ○ ○
5 × × × × ○
回答は4
解説
A ×です。乳児は、おおむね3人につき1人以上です。満1歳以上満3歳に満たない幼児は、おおむね6人につき1人以上です。
B ×です。少なくとも1年に2回の定期健康診断及び臨時の健康診断をしなければいけないです。
C ×です。避難・消火訓練は、少なくとも毎月1回は行わなければならないです。
D その通りです。
E その通りです。
問10
次の文は、一次救命処置に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
1 呼吸の確認は 10 秒以内に行うが、10 秒近く観察しても呼吸の状態がわからず判断できない場合は、ただちに胸骨圧迫を開始する。
2 人工呼吸をする技術又は意思のない救助者は、胸骨圧迫のみを行う。
3 人工呼吸の換気量の目安は、傷病者の胸部の上がりを確認できる程度とし、1回の
空気吹き込みは約1秒かけて行う。
4 人工呼吸を2回行うための胸骨圧迫の中断は10 秒以内とする。
5 小児の胸骨圧迫の深さは、胸部が5cm 沈むように圧迫するが6cm を超えない。
回答は5
解説
1 その通りです。
2 その通りです。
3 その通りです。
4 その通りです。
5 ×です。この基準は成人のものです。
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