本日も引き続き【子どもの食と栄養】問6~問10まで回答と解説を行います。
問6
次のうち、「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」(厚生労働省)に関する記述として 正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 対象は、「健康な個人及び健康な者を中心として構成されている集団」としている。
B 乳児のエネルギー及びたんぱく質については、「0~5か月」、「6~8か月」、「9~11か月」の三つの区分とした。
C 学童期の身体活動レベルの群分けは、「Ⅱ(ふつう)」の一つの区分である。
Ⅾ エネルギー摂取量の過不足は、推定エネルギー必要量を摂取していれば起こらない。
(組み合わせ)
1 A B
2 A C
3 A Ⅾ
4 B C
5 C Ⅾ
回答 1
解説
A その通りです。
B その通りです。
C ×です。学童期ではなく、年齢階級別に低い、ふつう、高い。この、三つのレベルで区分されている。
D ×です。エネルギー摂取の過不足は摂取量が消費量を上回ったり、消費量が摂取量を上回ったりすると変動をします。
問7
次の文は、「食事バランスガイド」(平成 17 年:厚生労働省・農林水産省)に関する 記述である。適切な記述を〇、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ 選びなさい。
A 1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいのかを、コマの形と料理のイラストで表現 たものである。
B コマのイラストの上から順に、「主食」「主菜」「副菜」「牛乳・乳製品」「果物」となっ ている。
C 主菜は、炭水化物の供給源であるごはん、パン、めん、パスタなどを主材料とする料 理である。
D 副菜は、各種ビタミン、ミネラル及び食物繊維の供給源となる野菜、いも、豆類(大 豆を除く)、きのこ、海藻などを主材料とする料理である。
E 菓子・嗜好飲料は、食生活の中で楽しみとしてとらえ、イラスト上ではコマを回すためのヒモとして表現されている。
(組み合わせ)
A B C D E
1 ○ ○ ○ × ×
2 ○ ○ × ○ ×
3 ○ × × ○ ○
4 × ○ ○ × ○
5 × × × ○ ○
回答3
解説
A その通りです。
B ×です。上から主食、副菜、主菜、牛乳、乳製品、果物。
C ×です。主菜は、魚、肉、大豆、卵など主にたんぱく質や脂質の供給源です。
D その通りです。
E その通りです。
問8
次のうち、人工乳及び調乳法に関する記述として正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 保育所や病院などで、数回分まとめて調合した乳を哺乳びんに入れて、最後に加熱殺菌する方法を無菌操作法という。
B 乳児用調製粉乳は、全授乳期を通して同一濃度で調乳する。
C 乳児用液体ミルクの栄養組成は、調乳後の粉ミルクと異なる。
D 乳児用調製乳には、母乳に比べて鉄が多く含まれている。
E フォローアップミルクは、母乳代替品である。
(組み合わせ)
1 A B
2 A C
3 B D
4 C E
5 D E
回答1
解説
A ×です。
B その通りです。
C ×です。同じです。
D その通りです。
問9
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
Fちゃん(0歳、女児)は、朝と昼の1日2回、離乳食をとっている。保育所の給食の おかず(白身魚とにんじん・ほうれん草のトロトロ煮)を保育士がスプーンで口に運ぶと、 Fちゃんは食べ物を口に取り込んだ後、口唇を左右対称にひいて、舌と顎を上下に動かし て、それから飲み込んだ。おかゆ、おかず、スープ、それぞれを半分ほど食べると、口に 運んでも、口から出してしまう。そのあと、育児用ミルクを 120ml 飲み、げっぷをして、 お昼寝に入った。
【設問】
Fちゃんの離乳食の段階として、最も適切なものを一つ選びなさい。
1 離乳食開始は早すぎる
2 離乳初期
3 離乳中期
4 離乳後期
5 離乳完了期
回答3
解説
離乳中期は1日2回の食事を目安としている。よって3が適切である。
問 10
次のうち、母乳育児の利点として、不適切な記述を一つ選びなさい。
1 乳児にとって、母乳の栄養成分組成は最適であり、消化吸収しやすい。
2 オキシトシンが分泌され、母親の子宮の回復を早める。
3 母親の乳がん、卵巣がんの発症率が低下する。
4 乳幼児突然死症候群をおこすリスクが低下する。
5 母乳には、ビタミンKが多く含まれている。
回答 5
解説
1 その通りです。母乳は消化吸収に優れ、人工乳と比較すると消化時間が短いです。
2 その通りです。オキシトシンは子宮筋へ作用し、子宮平滑筋を収縮させることで子宮の回復を促進します。
3 その通りです。母乳育児は乳がん、卵巣がんの発症率が低下します。
4 その通りです。厚生労働省では予防法として「できるだけ母乳で育てること」と提唱しています。
5 母乳にはビタミンKが不足している。よって不適切です。
いかがでしたか。しっかり復習していきましょう。