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1. Ａ　ジェンセン（Jensen, A.R.）は、人は経験によって変化しうるとし、行動主義の創始者となった。
2. Ｂ　ワトソン（Watson, J.B.）は、自分で自分の心の働きを振り返る、省察や内観をもとにした心理学研究の分野を確立した。
3. Ｃ　バンデューラ（Bandura, A.）は、条件づけをもとにした学習理論を社会的学習理論へと発展させ、人の行動を観察し、その人に罰や報酬が与えられるのを見たりすることによって、行動が変容することを実験によって明らかにした。
4. Ｄ　ゴールトン（Galton, F.）は、個人差の大部分が遺伝によるものであるとし、遺伝的に優れた人同士が数世代にわたって子孫を残すことで、人類は高い才能をつくり出しうると考えた。

（組み合わせ）

1. Ａ　観察対象がありのままに生活や遊びをしている状況で観察を行う方法を、自然観察法という。
2. Ｂ　条件や状況を操作・統制して観察を行う方法を、実験的観察法という。
3. Ｃ　発達変化を捉えるために、同一の対象者を長期間にわたって調べる方法を、横断的方法という。
4. Ｄ　調査したい事柄や目標はあるものの、具体的な質問は「○○について」というきっかけの質問に始まり、対象者の自由な語りを引き出すような面接を、非構造化面接という。

（組み合わせ）

1. Ａ　ホフマン（Hoffman, M.L.）によれば、１歳頃までは自他の区別が未分化であり、他児が転んで泣くのを見て、自分も泣きそうになるなど、他者に起こったことが自分自身に起こったことのように振る舞う。
2. Ｂ　幼児期後半に社会的比較が可能になることにより、幼児期から学童期にかけて自己評価が否定的になり、自尊感情が低下する。
3. Ｃ　乳児期前半に自分の手を目の前にかざし、その手をじっと見つめるというショーイングと呼ばれる行動がみられる。
4. Ｄ　客体的自己の理解は、鏡に映った自分の姿を理解できるかという課題を用いて調べることができる。

（組み合わせ）

Ａ　足を交互に出して階段をあがる
Ｂ　走る
Ｃ　片足で２～３秒立つ
Ｄ　ボールを前にける
Ｅ　幅とび（両足をそろえて前にとぶ）

1. Ａ　延滞模倣とは、自分の外部にある物理的対象である物に働きかけ、その結果として生じる感覚を楽しみ、それを再現しようとして繰り返すような行動をいう。
2. Ｂ　最初期に出現する指さしは、他者から問われたことに指さしで応じる「応答の指さし」である。
3. Ｃ　ヒトは、生後間もない頃は母語にない音を区別できるが、生後６か月頃から、次第に母語にない音を区別できなくなる。例えば、日本語母語話者の場合、１歳頃には「Ｌ」と「Ｒ」の音の区別ができなくなる。
4. Ｄ　脱中心化によって、複数の視点で物事を捉えることができるようになると、保存課題に正答できるようになる。

（組み合わせ）

1. Ａ　「ワンワン」という言葉を聞いて、目の前に「イヌ」がいなくても、頭の中に「イヌ」をイメージできる。
2. Ｂ　子どもが生得的にもつ能力を引き出すように、環境からの刺激を養育者が調整することによって、子どもは言葉を獲得する、と考えた。
3. Ｃ　しりとりができるためには、示された言葉から正しく語尾音を抽出する能力と、定められた音を語頭音としてもつ単語を心的辞書から検索する能力が必要である。

（組み合わせ）

1. Ａ　病院で、注射の痛みで泣く経験をした子どもが、医者が着ている白衣に似たものを見ただけで泣き出す。
2. Ｂ　新入園児が、その保育所やクラスの行動様式を徐々に学び、身につけ、クラスに溶け込み、クラスの一員となっていく。
3. Ｃ　保育者の手伝いをして褒められた子どもが、次からは、褒めてもらうために手伝いをしたがる。
4. Ｄ　子どもが「昨日は家族で公園に行った」など、過去の自分の経験について話をする。

【語群】

• ア　古典的条件づけ
• イ　外発的動機づけ
• ウ　正統的周辺参加
• エ　手続き的記憶
• オ　内発的動機づけ
• カ　エピソード記憶
• キ　認知的徒弟制
• ク　観察学習

（組み合わせ）

教育と心的機能の発達の相互作用に関する理論の中で（　Ａ　）は、子どもが自力で課題を解決できる限界である（　Ｂ　）水準と、大人の援助や指導を受けることによって解決が可能となる（　Ｃ　）可能水準があるとした。この二つの水準の間の領域を（　Ｄ　）と呼んだ。教育的働きかけは、この範囲に対してなされなければ子どもの発達に貢献できないし、また、教育は（　Ｄ　）をつくり出すように配慮しなければならない。

【語群】

• ア　固有の知識領域
• イ　ヴィゴツキー（Vygotsky, L.S.）
• ウ　ボウルビィ（Bowlby, J.）
• エ　現時点での発達
• オ　潜在的な発達 カ　発達の最近接領域

（組み合わせ）

1. Ａ　エインズワース（Ainsworth, M.D.S.）によると、青年期の発達課題は自律性の獲得である。
2. Ｂ　青年期の始まりは第二次性徴が現れることで特徴づけられ、この時期は、ピアジェ（Piaget, J.）のいう形式的操作期から抽象的操作期への移行の時期である。
3. Ｃ　マーシア（Marcia, J.E.）のアイデンティティ・ステイタスによると、親や年長者などの価値観を吟味することなく無批判に自分のものとして受け入れている状態を早期完了という。
4. Ｄ　青年期後期の特徴として、ある領域に特化した知識やスキルを精力的に習得し、新しいものの見方や考え方、技能を習得していく「熟達化」があげられる。

（組み合わせ）

1. Ａ　コンボイモデルによると、高齢者の社会生活における人間関係は、補充や修正を行うことができず減少していくとされている。
2. Ｂ　バルテス（Baltes, P.B.）によると、高齢期は決して何かを失うばかりではなく、喪失することで失ったものの重要さを実感し、状況へ適応することを模索しながら、新たなものを得ようとまた挑戦していく過程であるとされている。
3. Ｃ　エリクソン（Erikson, E.H.）は、高齢期は人格を完成させることが発達課題であり、これまでの自分の人生に意義と価値を見出すことができることを「自我の統合」とした。
4. Ｄ　キャッテル（Cattell, R.B.）らによると、知能には、結晶性知能と流動性知能があり、経験と強く関係する結晶性知能は生涯にわたって伸び続ける。

（組み合わせ）

1. ・　子どもが所属し、多様な経験をする場として家庭、保育所、地域などがあるとした。
2. ・　きょうだいの誕生や就学など、人生の出来事が影響を及ぼすとした。
3. ・　しつけとして重視する内容は各家庭で異なっても、文化として共通する面もあるとした。
4. ・　人間を取り巻く環境を入れ子構造として捉えた。

1. Ａ　親になることによる変化は、母親だけに生じるわけではなく、父親でも子育てをすることで親としての自覚、人間としての成熟、ストレスを感じることがみられる。
2. Ｂ　エリクソン（Erikson, E.H.）によれば、成人後期の「親密性 対 孤立」は、私的な親子関係を超えて、次の世代やより広い社会へと広がり、成熟していく。
3. Ｃ　養護性（ナーチュランス）とは、対人関係能力の一つとして、人との関わりの中で獲得され、大人になっても、子どもとの関わりの中で親自身の発達としてさらに発展する。
4. Ｄ　養護性（ナーチュランス）とは、「相手の健全な発達を促進するために用いられる共感性と技能」として捉えられる。

（組み合わせ）

1. Ａ　生存に必要な食料や衣服、衛生、住居など、人間としての最低限の生存条件を欠くような貧困を相対的貧困という。
2. Ｂ　子どもの相対的貧困は、学習環境や、塾などの学校外での学習の機会を奪い、それらが複雑に絡みあって、学業達成に影響を及ぼす。
3. Ｃ　「2019 年国民生活基礎調査」によれば、子どものいるひとり親世帯の約半数が相対的貧困の状態にある。そのため子どもが進学を諦めて就職したり、親が多くの仕事をかけもちしたりしなければならない状況が考えられる。

（組み合わせ）

1. Ａ　先端技術や情報化社会の急激な進展、終身雇用制や年功序列制の揺らぎ・崩壊など、職場環境の急激な変化は、職業人に、様々なストレスと職場不適応をもたらしている。
2. Ｂ　子育てが一段落する中年期に至って、これまで親密な関係性を育ててこなかった夫婦は、夫婦共通の目標を失う。長い結婚生活を経た中高年の離婚は「熟年離婚」といわれる。
3. Ｃ　親子関係においては、親は、子どもの自立にともなう親役割の喪失感、すなわち「心理的離乳」とよばれる不安定感が存在する。
4. Ｄ　中年期の危機を契機として、これまでの生き方の見直しや、将来の生き方への模索をすることによって、自分の生活や働き方の修正が行われるプロセスは、「アイデンティティの拡散」と捉えられる。

（組み合わせ）

1. Ａ　出生体重が 1,500 グラム未満の児を低出生体重児と呼び、その中でも、1,000 グラム未満の児を極低出生体重児、700 グラム未満の児を超低出生体重児と呼ぶ。
2. Ｂ　出産後に母親の胸元で乳児と肌を触れ合わせるレスパイトケアは、子どもの発達、母子相互作用、愛着形成の促進などの効果が指摘されている。
3. Ｃ　超低出生体重児は予定日よりも３～４か月も早く生まれ、医療ケアのため長期の入院を余儀なくされる。その間、母子分離の状態におかれるため、母子の愛着形成不全が生じる危険性がある。
4. Ｄ　低出生体重児の母親は、小さく産んだ自責の念や、罪悪感、子どもの状態や治療に不安や緊張などのネガティブな気持ちをもって子育てに向かうことがある。

（組み合わせ）

1. Ａ　選択性緘黙とは、DSM-5 によれば、他の状況で話しているにもかかわらず、話すことが期待されている特定の社会的状況（例：学校）において、話すことが一貫してできない症状をいう。
2. Ｂ　起立性調節障害は、起立に伴う循環動態の変化に対応できず、低血圧や頻脈を起こし、症状が強いと失神することがある。小学校入学前頃に発症し、１年以上持続する。
3. Ｃ　自閉スペクトラム症については、心の理論説、実行機能説、中枢性統合説などによって説明されてきたが、どれか一つの理論のみで説明することは難しいとされている。
4. Ｄ　限局性学習症は、勉強ができない子ども一般をさすものであり、子どもの読み書きや計算における二つ以上の能力の低さを必ず併発するものである。

（組み合わせ）

1. Ａ　虐待が疑わしい段階では通告義務はないが、児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに都道府県、市町村の福祉事務所や児童相談所に通告しなければならない。
2. Ｂ　2019（令和元）年公布、2020（令和２）年施行の「児童虐待の防止等に関する法律（児童虐待防止法）」の改正では、親権者による体罰の禁止、児童虐待の再発防止を目的とした医学的または心理学的知見に基づく保護者の指導などを定めた。
3. Ｃ　「令和２年度福祉行政報告例」によると、児童虐待相談における主な虐待者は「実母」が最も多く、次いで「実父」が多い。
4. Ｄ　不適切な養育を表すマルトリートメントは、過保護や過干渉、年齢不相応な厳しい教育など、子どもの健全な成長を阻害するような養育態度や環境を広く含むものである。

（組み合わせ）

1. Ａ　泣いている他児に近づき、その子の頭をなでながら自分のハンカチを差し出す。
2. Ｂ　10 か月児が、はじめての場所でどのように行動してよいかわからないので保育士の表情を見る。
3. Ｃ　お店屋さんごっこで、それぞれがレジ係と客になり、やりとりをしている。
4. Ｄ　グループ対抗の大縄跳び競争に勝とうと、グループでの練習に欠かさず参加している。

【語群】

• ア　向社会的行動
• イ　道徳判断
• ウ　役割取得
• エ　安全基地
• オ　社会的参照
• カ　模倣
• キ　対人葛藤
• ク　帰属意識

（組み合わせ）

1. Ａ　就学時期の子どもの心理的不安を軽減させる目的で、長時間の着席や文字や数を習得するなど小学校教育の先取りをすることは有効である。
2. Ｂ　卒園を迎える年度の子どもが、小学校の活動に参加するなどの交流活動を行うことは、就学に向けて自信や期待を高め、極端な不安を感じないようにする効果がある。
3. Ｃ　保育所児童保育要録は、小学校における基礎学力の資料として、一人一人の子どもが育ってきた過程を振り返り、指導の経過をまとめたものである。

（組み合わせ）