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新型コロナ、なぜ子どもは無症状・軽症が多いの?

2020年06月06日 ニュース

学校が再開され、子どもたちの声が街中で聞こえるだけで、こちらまで明るい気持ちになれますね。
しかし、北九州市では小学校でクラスターが発生しました。ですが、ほとんどの児童は無症状か軽症という報道があります。
子どもは感染してもなぜ重症化しないのでしょうか?

人種や地域が違っても子どもの重症化例は少ない

米国・中国・イタリアの調査では、18歳未満で感染した人は全体の2%にも満たないとのこと。さらにその9割以上が無症状・軽症・中等症とのことです。
感染が拡大し始めた時点で、世界中の学校や保育園が休校や登園自粛になり、データを分析するには少なすぎるとは言われていますが、何らかの子どもにしかないファクターがあるのでは?という声もあります。

鼻の中でウイルスがとどまっている可能性がある!

米国バンダービルド大学のティナ・ハータート教授は、子どもの鼻の中でウイルスがとどまっている可能性があるとしています。
最近米国の医師会雑誌に、この説を裏付けるような論文が発表され、掲載されました。
新型コロナウイルスは、人の人体に侵入すると、「ある特定の受容体」とくっつくことが分かっています。
教授は、過去に採取して保存しておいた鼻の粘膜を使って調査したところ、この「ある特定の受容体」の細胞の数が、10歳未満は最も少なく、年齢が上がるにつれて多くなった、とのことです。
10歳未満の子どもは、ウイルスとくっつく受容体の数が少ないのでは?と考えられます。
ただ、結論を出すのにはまだまだデーター数が不十分とのこと。単にウイルスに対する抵抗力が強いだけなのかもしれませんし、症状が出ないだけなのかもしれません。
大人と同程度に周りに感染する力があるのかもわかりません。
まだまだ分からないことだらけのようですが、子どもの重症化例が少ないことだけは確かです。

5/20発表、日本小児科学会 「子どもの感染に関する医学的知見」

子どもが感染する事例や感染した場合の措置など、日本小児科学会がまとめました。
〇大人と比べて感染数も少なく重症化例も少ない。死亡例もほぼない。
〇子どもはほとんどが家庭内感染
〇学校・保育施設のクラスターはほとんどなく、極めてまれ
〇経過観察や対処療法で回復。ただし、呼吸器不全は要注意
〇乳幼児は発熱だけのこともある
〇海外では凍傷の様な皮膚疾患を伴った事例あり
〇ウイルスは鼻の奥よりも便の中に長期間大量に放出される
〇海外では、学校や保育施設の休校措置は効果が少ないとされている

休校や登園自粛による、子どもの心身への悪影響の方が重大

今回、学校の休校や登園自粛によって感染拡大が防止された効果は少ないとみられています。
一方で、新潟大学の斎藤昭彦教授は、子どもの世話で仕事を休まざるを得なかった医療従事者が多数いたことで、これが結果的に死亡率の増加をまねいたのでは、とも言っています。
さらに、最も危惧するべきは、子どもの心身への悪影響。
休校や登園自粛で社会的な交流が絶たれ、うつの傾向などが出ることの方がリスクとしています。
このコロナ禍で、家庭内暴力や離婚、育児放棄、虐待が増えたという報告もあります。
感染リスクはもちろん抑えなければなりませんが、子どもの心理面に悪影響が及ばないように、社会全体で守っていかなければならないと強く感じました。

2020年6月2日(火)朝日新聞朝刊より出典

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