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小さく生まれた子どもを見守るための母子手帳「リトルベビーハンドブック」

2021年10月09日 ニュース

近年、高齢出産や不妊治療での多胎出産、痩せすぎの妊婦の増加もあり、小さく生まれる赤ちゃんが増えているとのこと。そんな赤ちゃんのために、「リトルベビーハンドブック」を発行する自治体が増えているとのことです。

通常の発達をしていても、ついつい母子手帳の内容と比べてしまう

我が子の発達は正常の範囲なのかな・・・親であればついつい母子手帳の内容と比較してしまいます。それによって一喜一憂することは誰でもあるでしょう。
しかし、小さく生まれた赤ちゃんには、一般の発達曲線には当てはまりません。保護者はより切実な悩みを抱えています。

例えば子どもが1458gで生まれたある母親は・・・

妊娠33週で生まれた長男を育てるある母親は、生まれてすぐにNICU(新生児集中治療室)に入ってたくさんの管に繋がれる我が子を見て、幾度となく自分を責めてしまったそうです。
産後42日目に無事に退院しましたが、その後、母子手帳を見ては落ち込む日々が続きました。
元々の予定日を基準にして月齢を換算しても、我が子の身長や体重はかなり下の部分に位置します。

例えば「月齢〇ヶ月のお子さんはこんなことをします」と標準的な発達内容が書かれていますが、何を比べても「いいえ」の我が子。検診で「これはまだできませんか」と医師に確認され「実は小さく生まれたので」と説明を繰り返す日々が続きました。

母子手帳の内容と我が子の発達の違い、現実を見せつけられてしまう

その母親は「本来は母子手帳を手にすることは嬉しいことなはず。けれども、私の場合は普通の出産でも普通の発育でもない。この事実を突きつけられるようで旨が締め付けられた」と語っています。
産前は体調の変化などを細かく記入していましたが、産後は記入する気になれなかったそうです。

小さく生まれた赤ちゃんに配慮した「リトルベビーハンドブック」

その母親はある講習会で「リトルベビーハンドブック」の存在を知りました。既存の母子手帳の発育曲線は、体重は1kg、身長は40cmからになっています。しかしリトルベビーハンドブックにはもっと小さい子に対応できる目盛がついています。
発達に関する記入欄も「はい・いいえ」ではなく、できるようになった日付を書くようになっています。これにより、平均と比べることなく、その子なりの成長を感じられるように工夫されています。

また、心強い「先輩からのメッセージも」掲載されています。
「たくさん泣いたけど今となってはいい思い出」「一人じゃないよ」など、小さく生まれた子どもを持つ母親に想いを寄せるメッセージもあるとのことです。

体重2,500g以下で生まれる赤ちゃんは増えている

厚生労働省の人口動態統計によると、体重2.500g未満で生まれる赤ちゃんは、年々増えており、1980年には5.2%だったのに対し、2017年は9.4%となっています。
低体重の赤ちゃんは生まれてすぐに保育器に入れられることが多く、愛着の形成が難しい面もあるそうです。これが育児不安やうつ症状に繋がってしまうこともあるそうです。
周りの人や専門家が早期から寄り添うことが大切で、リトルベビーハンドブックは母親の不安を軽減してゆっくりでも子どもの成長を気付くことができる助けになるとしています。
まだ導入されていない自治体もあるようなので、全国に広がることを期待したいですね。

2021年10月2日(土)朝日新聞朝刊より出典・引用しています。
https://www.asahi.com/

 

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