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食後3時間くらいで発症「消化管アレルギー」とは?

2021年02月27日 ニュース

アレルギーで最もよく知られているのは食後1時間以内に症状が出る「即時型アレルギー」です。
2000年頃から、食後3時間くらいしてから発症する「消化管アレルギー」があることが分かってきました。

「即時型アレルギー」と「消化管アレルギー」はどう違うの?

★即時型アレルギーとは

体内に入ってきた異物を攻撃するIgE抗体が過剰に反応してしまうことで引きおこされます。
鶏卵の卵白や牛乳、小麦で発症する子どもが多いです。

【症状】食後1時間以内に、じんましん、くしゃみ、せきなどが現れる。まれにアナフィラキシーショックを起こす子どももいる。
【発症時期】乳児~成人まで
【発症割合】1歳児:7.6%、2歳児:6.7%、3歳児4.9%
【原因になる食物】鶏卵、牛乳、小麦

★消化管アレルギーとは

食物に含まれるたんぱく質に対し、免疫細胞が過剰に反応してしまうことが原因とみられているが、まだ詳しいことは分かっていません。

【症状】食後3時間くらいで嘔吐を繰り返す。翌日から数日後に体重の減少や血便が見られる。
【発症時期】新生児・乳児、まれに成人
【発症割合】1歳半までに1.4%
【原因になる食物】鶏卵、牛乳など

消化管アレルギーと診断された場合、原因となる食物を採らないように指導されます。ほとんどは5歳ごろまでに治りますが、5%程度は後になっても残ると言われています。治ったかどうかは、原因となる食物を定期的に少量食べる試験をして判断します。

アナフィラキシーショックはおきにくいとされていますが、嘔吐による脱水症状などが起こることがあります。また、即時型と併発することもあります。

まだ認知されていない分、隠れた患者がいるとされている

東京都の国立成育医療研究センターでは、2011年~2014年まで、全国の約93,000人の赤ちゃんを調査しました。その結果、一歳半までに消化管アレルギーと診断を受けた赤ちゃんは0.5%でした。
しかし、保護者からの申告があっても診断に至っていない赤ちゃんもおり、それらを合わせると1.4%になりました。
認知されていない分、隠れた患者がいる可能性があります。

即時型アレルギーは食物の種類ごとにIgE抗体の血液検査ができるため診断がしやすいですが、消化管アレルギーは原因がIgE抗体ではないため、確立された検査方法がなく、診断が難しいです。
症状からアレルギーを疑って、他の病気のあるなしを調べ、原因とされる食物を食べないように工夫したり、食べたときにどんな反応が起こるか分析したりして総合的に判断します。

消化管アレルギーは卵黄でも発症することがある

一般的に卵の黄身はアレルギーの発症が少なく赤ちゃんの離乳食に良く使われます。しかし、消化管アレルギーは黄身でも発症することが分かっています。
卵黄よりも卵白をたくさん食べても症状が出にくいことも分かっています。

消化管アレルギーはまだ一般的に知られていないため、医師でも見落とすことがあります。症状が上記と似ていて、もしかしたらと感じたら、詳しい専門医に相談してほしいとのことです。

2021年2月17日(水)朝日新聞朝刊より出典

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