こんにちは。
サンライズ保育士資格取得スクールです。
令和7年前期保育士試験を受験された皆様、
大変お疲れ様でした。
当校では4/22(火)夜に 全科目、全問題の解答と解説を掲載しますが、
結果が気になる方も多いと思いますので、当校講師が問題を解き、昨日実施されました、
保育の心理学、保育原理、子ども家庭福祉、社会福祉の4科目の解答と解説を急ぎ作成しました。
誤っている箇所が一部あるかもしれませんが、参考にしてください。
当校の解答速報は下記になります。
4/22(火)夜公開 全科目解答速報はこちらから
https://www.sunrise-school.jp/answer/answer_registration/info.html
以下、各科目の問題と解答、解説を掲載していきます。
◆保育の心理学◆
【保育の心理学解答】
★保育の心理学 解答と解説★
問1:2(アウエキ)
(A)の選択肢:非参与/参与
→ 答え:非参与(観察者が対象と関わらない=非参与観察)
(B)の選択肢:独立変数/剰余変数
→ 答え:剰余変数(「余計な刺激」=余分な要因=剰余変数)
(C)の選択肢:縦断研究/横断研究
→ 答え:縦断研究(同じ対象を繰り返し測定する=縦断)
(D)の選択肢:コホート研究
→ 答え:コホート研究(同時代に生まれ育った集団に注目)
正解の組み合わせ
A:ア:非参与
B:ウ:剰余変数
C:エ:縦断研究
D:キ:コホート研究
【正解】2(非参与、剰余変数、縦断研究、コホート研究)
問2:3
ゲゼル:成熟優位説
ジェンセン:環境閾値説
この理論に合致する人物は、**ジェンセン(Jensen, A.R.)**であり、彼は知能の構成において「遺伝と環境の両方」を重視ア ジェンセン
イ 閾値
ウ 身長→環境的な要因に影響を受けにくい=特製Aみたいなもの
エ 絶対音感→訓練で身につくもの
選択肢を見ると:
•特性A・B → 知能の基本的な構成成分(遺伝的)
•特性D・E → 教育的訓練の影響を受けやすい(環境的)
問3:1
【乳幼児期のコミュニケーションに関する問題】
・A ア社会的参照→状況を判断するため
・B ウ共同注意 →指差しという行為から共有している
・C キ人見知り
・D ク共鳴動作 →大人の動作からそれと同じ動作をする
問4:1.2.5
【乳幼児の身体・運動の発達】
・1:適切
幼児図式とは、乳幼児の顔の特徴、特に大きな目、額、小さな口といった形態のこと
・2:適切
リーチングとは「手を伸ばす」という行為を指す場合で、特に赤ちゃんの運動発達において、興味のあるものに向けて手を伸ばす動作を指します。
・3:不適切
一般的に中心から末端に向かって進みます。これは、体の中心である体幹が発達してから、手足の末端(手先、足先)の細かい動きができるようになることを意味します。
・4:不適切
発達の指標として「遠城寺式・乳幼児分析的発達検査表」では、「はさみを使って紙を切ること」が3歳前後、「紙を直線にそって切ること」が4歳前後となっています。
・5:適切
幼児後期には、視覚情報を参考にしながら、運動を調整する能力が向上します。
よって最も妥当なものは:1・2・5
問5:3
【ピアジェの認知発達理論】
・A:〇 → 感覚運動期では、対象の永続性(オブジェクトパーマネンス)を獲得する
・B:〇 → 自己中心性(エゴセントリズム)は前操作期の特徴
・C:〇 → 他者の視点の理解は具体的操作期以降
・D:× → これは形式的操作期の内容で、具体的操作期ではまだ抽象的思考は困難 「アニミズム」の内容。
問6:2
【言語の発達に関する記述】
・A:〇 → 過剰拡張(over-extension)は子どもの語の意味範囲が広すぎる例
・B:〇 → 単語の意味を把握し始めるときには、大人の表情や視線が手がかり
・C:× → 「語彙スパート」は1歳半ごろ(後期乳児)に見られる現象
・D:〇 → 大人の返答は、発話を伸ばす「足場かけ」になる
問7:4
【観察学習(モデリング学習)に関する記述の正誤】
A:×(不適切)
→「条件反射のメカニズム」は古典的条件づけ(パブロフ)に関するもので、バンデューラが提唱したのは観察学習(社会的学習理論)。混同しているので不適切。
B:〇(適切)
→ 観察学習では、暴力や攻撃行動の模倣だけでなく、prosocial(社会的に望ましい)行動も学習可能とされている。
C:×(不適切)
→ バンデューラは行動の変化において、内的な認知過程(注意・保持・再生・動機づけ)が重要であるとした。単なる模倣ではない
D:〇(適切)
→ 他者が報酬や罰を受ける様子を観察することによって、自分の行動が強化・抑制されることを**「代理強化」「代理罰」と呼ぶ。
正しい組み合わせは:
選択肢4(× 〇 × 〇)
問8:2
1適切
内発的動機づけとは、個人が内面的な欲求や興味、関心、やりがいなどによって、行動する意欲を促される状態のこと
2不適切
エンハンシング効果とは、外発的な動機付け(例:褒め言葉、報酬)によって、内発的な動機付け(例:仕事への興味、自己肯定感)を高め、モチベーションが向上する現象を指します。
3適切
コンピテンス(Competence)とは、特定の分野や職務において、必要な知識、スキル、態度、価値観などを統合し、より効果的に行動し、目標を達成する能力のこと。
4適切
セリグマンの心理学における「学習性無力感」は、回避不可能なストレス状況に置かれると、抵抗や回避を試みなくなる状態を指します。
5適切
自律性を損なうと、内発的な動機付けが弱まり、結果としてやる気が低下することが心理学的には知られています。
問9:1.4.5
1:〇:人の生涯発達には、連続的な変化もあれば非連続的・質的な変化もある。
→ 発達には、少しずつ進む**連続的変化(量的変化)と、ある段階でガラリと変わる非連続的変化(質的変化)**の両方が含まれる。発達心理学の基本的な理解に合致。
2:×:人の生発達とは、上昇的変化の過程を意味する。
→ 「上昇的(向上するだけ)」というのは誤り。発達には退行・停滞も含まれ、決して一方向的ではない。近年の発達理論では「生涯にわたる変化」とされる。
3:×:人の生発達における文化の影響は、乳児期において最も大きい。
→ 文化の影響はどの時期にも及ぶが、「乳児期が最も大きい」という断定は不適切。むしろ社会的行動が発達する幼児期以降の影響も大きい。
4:〇:人の生涯発達は、可塑性を有し、生涯のどの時期でも変化の可能性がある。
→ 発達心理学の近年の考え方では、**生涯発達(Lifespan Development)が強調され、年齢に関係なく学習・変化の可能性(可塑性)**があるとされている。
5:〇:人の生発達は、個人的に重要な意味をもつ出来事の影響を受ける。
→ 「ライフイベント(例:結婚、転職、喪失)」など、個人にとって意味ある出来事が発達に影響を与えることは確か。発達は環境や経験に大きく左右される。
問10:3
【ストレンジ・シチュエーション法と養育者の関わり方の正しい対応関係】
1群(愛着タイプ)と2群(日常の関わり方)の対応:
A:回避型(タイプA) → イ
→ 養育者が子どものネガティブ感情を拒絶するような関わりをしていると、子どもは感情表現を抑えてしまい、回避型になる。
B:安定型(タイプB) → ア
→ 養育者が一貫して応答的・受容的な関わりをすることで、子どもは安定した愛着を形成する。
C:アンビバレント型(タイプC) → ウ
→ 養育者が一貫性に欠ける対応(受容したり拒否したり)をしていると、子どもは不安を感じ、アンビバレント型になる。
よって、正しい組み合わせは:
選択肢3(イ・ア・ウ)
問11:5
【青年期の対人関係】
・A:イ:心理的離乳 ホリングワースといえば
・B:エ:チャム・グループ→内面的な共通点や類似性を重視する、思春期に多くみられる同性同輩の仲間関係です。言葉を通して互いに共通点を確認し、一体感を共有すること特徴です
・C:カ:ピアグループ
・D:ク:異質性
問12:4
【成人期の発達課題(エリクソンの理論)】
・”A:×➡エリクソン(Erikson)の発達段階理論における**成人初期(およそ20歳前後〜30代前半)**の心理社会的危機は:
「親密性 vs 孤立(Intimacy vs Isolation)」”
・B:〇 → 自己の確立を目指すプロセス
・C:× → 内容が中年期の課題(世代継承)に近く、青年期には当てはまらない
・D:〇 → 自己の確立において、他者の視点の理解も重要
問13:2
。
A:〇(適切)
親になる準備(親準備性)は、生育歴(どのように育てられたか)や子どもとの接点の多寡などが影響を与える。親になってからだけでなく、それ以前の経験が大切。
B: 〇(適切)
胎動を通して母親は胎児とのつながりを実感しやすく、父親も社会的な関わりや情報を通じて親性(ペアレンティング)を意識するようになるというのは、発達心理学・家族心理学の知見に沿っている
。
C:✕(不適切)
実際の調査結果(第16回 出生動向基本調査)では、「子どもがいると生活が楽しく心が豊かになるから」という理由の方が多い。
→ この選択肢は調査結果を逆に言っているので不適切。
D:〇(適切)
「空の巣症候群(empty nest syndrome)」は、子どもが巣立った後、親が感じる喪失感や虚無感を指す。特に、家庭内で子育てを中心にしていた人に起こりやすい。
問14:3
【子育て支援】
A:✕ 不適切
子育て支援は保護者だけでなく、子ども自身や家庭全体、地域社会を含めた包括的支援を意味する。保護者“のみ”に限定するのは誤り。
B: ◎ 適切
アセスメント(事前評価・現状把握)は、支援対象の特性やニーズを理解し、適切な支援を計画・実行するために必須のプロセス
C:◎ 適切
非常に現実的で正しい記述。子育ての困難感は、様々な個人・家庭・社会的要因が複合的に絡むもの。
D:◎ 適切
保育カウンセリングは、子どもの発達・養育に関する広範な支援を含みます。この記述は正しい。
問15:4
【ブロンフェンブレンナーの生態学的システム理論】
•マイクロシステム:
子どもが直接関わる場(家庭、保育園、友達など)
•メゾシステム:
マイクロシステム同士の相互関係(例:保育園と家庭の関係)
•エクソシステム:
子ども自身は関与しないが影響を受ける環境(親の職場など)
•マクロシステム:
文化、法律、価値観など社会全体のシステム
問16:3
【反応性アタッチメント障害(Reactive Attachment Disorder:RAD)】
A:◎(適切)
虐待や養育者の頻繁な変更など、不適切な養育経験によって生じる。
B:✕(不適切)
DSM-5において**反応性アタッチメント障害は「外傷およびストレス因関連障害群」**に分類されており、神経発達症群ではありません。
C:✕(不適切)
これは**反応性アタッチメント障害ではなく、「脱抑制型対人交流障害(Disinhibited Social Engagement Disorder:DSED)」**の特徴です。
反応性アタッチメント障害の特徴は、他者への反応の乏しさ、感情表出の制限、親密な関係の回避などです。
D:◎(適切)
5歳時点で診断可能である。
問17:3
【パーテン(Mildred B. Parten)の遊び】
(A)=「傍観者的行動」
→ 他の子の遊びを見ているだけ。一人で行動していないし関わりもしない。
(B)=「一人遊び」
→ 他者には関心があるが自分で遊ぶ。傍観よりは発達が進んでいる。
(C)=「協同遊び」
→ ルール・目的・役割を共有して遊ぶ、最も社会的に成熟した遊び。
(D)=「組織化されていない(未組織)」 → 「連合遊び」はやりとりはあるが、役割やルールは決まっていない=組織化されていない。
正しい語句の組み合わせは:アクキエ
問18:2.5.
1. ✕(不適切)
クラスや担任の変更も環境移行に含まれます。子どもにとっては人的・物的環境の変化となるため、適応が必要です。
2. ◎(適切)
保育の環境を構成する際には、子どもたちの発達や経験についての視点を持つことが大切であり、子どもが主体的に関わることができる環境を構成する必要がある。
→ 正しい。保育環境は「子ども主体」の視点で構成することが基本であり、発達段階や興味関心を考慮します。
3. ✕(不適切)
基本的生活習慣(食事・睡眠・排泄など)は、環境適応の基盤であり、重要な要素です。
4. ✕(不適切)
バルテスの理論は**生涯発達理論(選択的最適化)**であり、この表現は不正確。環境の「意味や価値」ではなく、個人の発達と環境との相互作用が重視されます。
5. ◎(適切)
保育士は、保育の環境を成すとともに、子どもにとっての人的環境の一つでもある。
→ 正しい。保育士自身が人的環境の重要な構成要素です。子どもの安心感や関係性の中で発達が促されます。
問19:2.3
【発達のアセスメント】
1. ✕(不適切)
遠城寺式は、「運動(粗大・微細)」「社会性」「言語」「生活習慣」など、6領域に分けて評価します。
2. ◎(適切)
•ビネー式:**知能指数(IQ)**の元になった方式。
•ウェクスラー式:言語理解、処理速度、作動記憶など、複数の下位検査で構成。
3. ◎(適切)
•間接法:質問紙、インタビューなど。
•直接法:子どもに課題を実施する方法。
4.✕(不適切)
これらは心理検査の分類であり、知能検査は通常、作業検査法が主流(例:ウェクスラー式)。質問紙法や投影法は主に性格や感情の評価に使われます。
5.✕(不適切)
子どもの状態は日々変化するため、複数回、長期的な視点で見ることが必要。
問20:4
【選択性緘黙(せんたくせいかんもく)】
1:分離不安症:
→ 家族と離れる場面で過度な不安や不適応行動(泣き叫ぶなど)を示すが、このケースでは言語の使用のみに限定されているため該当しない。
2:パニック症:
→ 突然の強い恐怖・身体症状(動悸、息切れなど)を伴う発作が特徴。今回のような状況依存的な話さない状態とは異なる。
3:小児期発症流暢症(吃音):
→ 話すこと自体はしているが、言葉が繰り返されたり詰まったりする状態。F君は話すこと自体をしないため該当しない。
4:選択性緘黙:
→ 特定の状況(例:学校、保育所)で話せないが、家庭などでは普通に話せる。本事例にぴったり当てはまる。
5:自閉スペクトラム症(ASD):
→ 幼少期から社会的コミュニケーションの障害が見られ、家庭でも同様の傾向があることが多い。本ケースでは家庭では問題ないため可能性は低い。
4/22(火)夜公開 全科目解答速報はこちらから
https://www.sunrise-school.jp/answer/answer_registration/info.html