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飛行機の座席予約「赤ちゃんマーク」の真相に迫る

2019年11月30日 ニュース

日本航空では、3歳未満の子どもを連れた客が座席を予約した時、他の利用者に知らせる「赤ちゃんマーク」が表示されるそうです。これが海外で話題になりました。

赤ちゃんを避けたいの?

ある利用者が「赤ちゃんマークがあるなんて、長時間のフライトの時にとてもありがたい」とツイートした内容が拡散しました。
これに対し「みんな昔は赤ちゃんだったんだから少しくらいのぐずりは我慢してあげよう」という意見や「もし泣いてもヘッドホンや耳栓すれば問題ないのでは?」という意見などさまざまだったそうです。

親が「周りに知らせたい」と要望したことが始まり

日本航空がこのサービスを始めたのは2013年2月のこと。
予約する乗客の中には、赤ちゃんの近くの席を避けたい、とう要望もあったそうですが、一番の理由は親からの要望。
赤ちゃんが泣いても周囲に迷惑がかかりにくくなるよう、事前に赤ちゃんがいることを周りに知らせたい、それを踏まえたうえで席の予約ができるようにしてもらいたい、というものでした。
いざ乗ってみて、自分の席の近くに赤ちゃんがいて、嫌な顔をする・・・こういう人もいたのかもしれません。
あらかじめ赤ちゃんがいる席がわかっていれば、それを理解した上で近くの席を予約するかどうか決められます。
また、同じく赤ちゃん連れの親が近くを予約することもあるそうです。
日本航空は、2017年11月から国際線にもこの機能を付帯しました。
日航グループ5社はこのサービスを取り入れているとのこと。
LCCのピーチ・アビエーションや、スカイマーク社も取り入れているとの事です。
ただ、海外の航空会社ではない、と言われています。

全日空は酸素マスクの関係で導入

全日空は、2004年7月からこのマークを導入しました、理由は酸素マスクの関係。横一列に3席に対し、降りてくる酸素マスクは予備を含めて4つ。
赤ちゃん連れの顧客が並んで座ると足りなくなるため、座席予約ができない仕様にしていました。
ただ、当初はweb予約の画面から判断できず、予約だけができない状況になっていたので、席の予約ができないとのクレームがあったとのこと。
そこで全日空は、赤ちゃんのマークと共に、座席が予約できない理由を画面上に表示させたとのことです。

それが今では、赤ちゃんの存在をあらかじめ知らせる、という重要な役割を果たすようになっているとのことでした。

日本らしいサービスの一つ?

きめ細やかなサービスやおもてなしの心を大切にする日本ならではのサービス、と評判のようです。
ただ、当初海外で「泣く赤ちゃんを避けるサービス」と捉えられたのは、ちょっと残念な気もします。
赤ちゃんは泣いたりぐずったりするのが当り前、という寛容な社会であれば、このようなサービスはニュースにならないのではないでしょうか。

2019年11月7日(水)朝日新聞朝刊より

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