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アフリカでポリオが根絶。この経験は新型コロナ対策に生かせる?

2020年09月12日 ニュース

1988年、世界保健機構(WHO)は「ポリオ根絶を目指す」と宣言し活動してきました。
この度、アフリカで野生株ウイルス由来の患者が4年間出ていないことから、根絶が宣言されました。

ポリオー小児麻痺とは?

子どもの手足にマヒが出る感染症です。日本では生後3か月頃から公費で予防接種が受けられます。
かつて日本では1960年頃に大流行しましたが、2000年、西太平洋地域及び日本で根絶が宣言されました。
ポリオは、人の便の中にあるウイルスが他の人の口に入ることで感染します。汚染された水を飲んだりすることで感染します。
WHOでは、野生株由来のウイルスに感染した患者が3年間出ていないことが根絶の条件としています。
世界で人類が根絶で来たウイルスはただ一つ、天然痘のみです。

残るはパキスタンとアフガニスタンだが・・・

現在根絶に至ってないのは、パキスタンとアフガニスタン。この二か国は現在武装勢力が支配しており、接種が難しい現状があります。
ポリオの予防にはワクチンの接種が大変有効とされ、世界中で接種が進められてきました。ワクチンが行き届いていない途上国に対し、日本のJICA(国際協力機構)やユニセフ、ビル&メリンダ・ゲイツ財団などが支援と協力をしてきました。

生ワクチンから不活化ワクチンへ切り替えが進んでいる

予防接種に使われるワクチンは、ウイルスの毒性を弱めた生ワクチンと、ウイルスを殺して毒性をなくし免疫のために必要な成分だけを取り出す不活化ワクチンの二種類があります。
日本は長く生ワクチンの接種をしてきましたが、2012年9月より完全に不活化ワクチンに切り替わりました。
生ワクチンのデメリットは、まれにこれが原因でマヒが出てしまうことがあること。現在このウイルスは16ヵ国で流行しています。
生ワクチンは口からの飲み込んで接種します。注射を打つ必要がないため、設備や衛生管理が難しい地域や看護師が足りない地域でも全ての子どもに摂取しやすいメリットがあります。
しかし副作用の問題から、世界中で生ワクチンから不活化ワクチンへの切り替えが進められています。

ポリオ根絶の経験は新型コロナウイルス対策にも通じる!?

ポリオは数百人が感染しても発症するのは1人程度の感染症です。そのため、隠れた感染者を探すことが、感染対策としてとても重要になります。
新型コロナウイルスも、無症状の患者が多く、無自覚のまま他人に感染させてしまう恐れのある感染症です。
今現在、感染者から濃厚接触者を特定したり、発熱や味覚異常など特徴的な症状のある人を重点的にPCR検査したりと、感染者の特定が重要になります。
なるべく早く隠れた感染者を特定して隔離することが大切であり、この点はポリオで培った対策が生かせるのでは、とも言われています。

2020年9月5日(土)朝日新聞朝刊より出典