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大人気絵本「はらぺこあおむし」の仕掛けは日本で誕生したのをご存知ですか?

2021年06月05日 ニュース

子ども達に大人気の絵本「はらぺこあおむし」。世界中で世代を超えて親しまれてきた絵本の一つです。5月23日、作者のエリック・カールさんが91歳で亡くなりました。

1976年に発売された日本語版は430万部を超えるロングセラー

エリック・カールさんは1929年ニューヨーク州生まれ。6歳で両親の故郷であるドイツに移り住み、現地で絵を学びました。
1952年にニューヨークに戻り、グラフィックデザイナーになりました。絵本デビューは1967年の「くまさん くまさん なにみてるの」でした。
色を塗った薄い紙を切り貼りする手法で、色彩色豊かな絵本をたくさん生み出しました。

「はらぺこあおむし」が発売されたのは1969年。あおむしが果物や葉っぱを食べて、最後には色鮮やかな蝶になる物語です。

日本語版の発売は1976年、偕成社から出版されました。430万部を超える超ロングセラーです。
日本では他にも「パパ お月さまとって」などが有名です。

エリック・カールさんは、2019年に米国で開かれた「はらぺこあおむし」の誕生50周年を祝うイベントに登場しました。
エリックさんは「この本は希望の本。子どもたちには希望が必要。小さなあおむしは美しい蝶となり、世界に羽ばたいていく」と語っていました。

名作の誕生には日本の出版社が大きく関係していた!

「はらぺこあおむし」は世界70以上の言語に翻訳されています。全世界の発行部数は、5500万部を超えるとのこと。
この仕掛け絵本の誕生には、日本の出版社が一役買っていたとのことです。

「はらぺこあおむし」は、絵本い穴が開いている仕掛けや、ページごとに大きさが違う仕掛けがされています。
1969年にアメリカで発売された時、このような仕掛けを印刷・製本してくれる会社が見つかりませんでした。

1968年に日本を訪れた担当者が何人かの出版関係者に会い、絵本の試作品を見せて回りました。その中の1人、偕成社の社長だった故・今村廣さんが絵本にほれ込んで、印刷・製本を引き受けてくれる会社を見つけてきたとのことです。
こうして「はらぺこあおむし」の独特な仕掛け絵本は誕生しました。

日本語版は国内の翻訳絵本では最も売れているそうです。

常に色彩と形への興味を持ち続けたエリック・カールさん

絵本評論家の広松由紀子さんは、エリックさんにしか作れない色彩を表現して、子どもたちに豊かな色の世界を伝えてくれた、と話しています。

薄い紙に色を塗ってそれを切り抜いて貼り合わせていくのがエリックさんの独特の手法。温かな色彩の紙が、パキっとした線で切り取られており、とても強くて鮮やか。子どもたちに伝わる強みがあります。
形・仕掛け・物語の展開と、どれをとっても優れていて完成度の高い絵本。
温かくて愛情深く、人を喜ばせたいという健やかな気持ちを持ち続けたエリック・カールさん。
彼が亡くなっても、絵本は永遠に読み継がれることでしょう。

2021年5月28日(金)朝日新聞朝刊より出典・引用しています。
https://www.asahi.com/

 

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