2019年3月16日 朝日新聞朝刊より
花粉症にアトピー性皮膚炎、食物アレルギー・・・。アレルギーは先進国にとって国民病とまで言われます。
国は離乳食に関わる指針を12年ぶりに改定。なんと生後5~6ヵ月から離乳食に卵をあげることを推奨する内容なのです。
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以前は生後7~8か月からだった卵
国立成育医療研究センターでアレルギーセンター長を務める大矢幸弘さんの研究発表によると、生後半年でゆで卵をごく少量与え始めた子どもが、与えなかった子どもより、1歳の時点で8割も卵アレルギーの発症率が少なかったとのことです。8割という大きな結果が出たことに驚きですね。
アレルギーが怖いから卵を与えるのを遅らせていたママパパ
今までは、アレルギーの発症が怖くて少しでも胃腸が発達した段階で与えるのがよいのではないか、と考える両親も多くいました。
しかし、以前ピーナッツを調査したところ、遅くに与え始めた方がアレルギーの発症率が高かったことがあり、このような改定に繋がったようです。
アトピー性皮膚炎のお子さんは専門医と相談しよう
具体的な与え方は、ゆでた状態で。時期はおかゆに慣れてからにします。ただし、アトピー性皮膚炎やその他のアレルギー疾患があるお子さんは、専門医と相談しましょう。
新たな知見が次々生まれている「アレルギー疾患」
卵は子どものアレルギーの原因では一番多く、その他のアレルギーも含めて年々アレルギーの子どもは増え続けています。東京都の3歳児の調査によると、1999年度は7.1%だったのに対し、2014年度は16.7%にまで増えています。
我が子が少しでもアレルギー疾患にかからないのなら
両親としては子どものアレルギー問題は深刻。このような指針が大々的に出されれば、心配することなく卵を与えることができます。それによってつらい目に遭う子どもは減ることを祈るばかりです。
2019年3月16日 朝日新聞朝刊より