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保育士試験
過去問題
平成29年度(後期)

保育の心理学 平成29年度(後期)

問1

次の文は、人の発達の様相についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A  発達は、遺伝要因と環境要因との相互作用によって規定される。
  2. B  発達の速度には個人差があり、また、発達の順序や経路には文化差があり得る。
  3. C  発達における量的変化とは、増大や機能の向上だけでなく、衰退や機能の低下も含まれる。
  4. D  発達には、ある時期を過ぎると学習が難しくなる現象がみられ、そのような時期について、人では臨界期とよばれる。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 ×
3 ×
4 × × ×
5 × × ×
正解は1
A 〇 適切です。

B 〇 適切です。

C 〇 適切です。

D × 不適切です。「臨界期」は、物質がある状態から別の状態に移るギリギリの限界のことをいい、物質に対して用います。
人の場合は、環境がその子どもの才能に大きな影響を及ぼす時期のことを指し、「感受性期」といいます。
問2

次の文は、成人期以降の発達についての記述である。( A )~( D )にあてはまる語句【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

エリクソン(Erikson,EH.)によると、発達段階にはそれぞれ顕在化する( A )課題がある。成人期においても危機的状況に直面するが、否定的要素の( B )よりも肯定的要素の( C )が優位となって課題は達成される。その後、高齢期においても、否定的要素を排除するのではなく、それをも含めて( D )していくことによって課題が達成されるが、そこに至るには大きな困難が伴う、と考えられている。

【語群】
  • ア 拡散
  • イ 心理生理的
  • ウ 孤立性
  • エ 生殖性
  • オ 親密性
  • カ 停滞
  • キ 統合
  • ク 心理社会的
  • ケ 融合

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2
3
4
5

 

正解は4
エリクソン(Erikson, E.H.)によると、発達段階にはそれぞれ顕在化する( A ク:心理社会的 )課題がある。成人期においても危機的状況に直面するが、否定的要素の( B カ:停滞 )よりも肯定的要素の( C エ:生殖性 )が優位となって課題は達成される。その後、高齢期においても、否定的要素を排除するのではなく、それをも含めて( D キ:統合 )していくことによって課題が達成されるが、そこに至るには大きな困難が伴う、と考えられている。

A ク:エリクソンの発達段階とは、人間の一生を8段階に分け、心理的課題やその課題の達成により獲得する要素を分類したものです。それぞれの時期に起こりうる発達課題を「心理社会危機」という形で示しました。

B カ:「停滞」は成人期の心理的危機です。

C エ:「生殖性」は成人期の心理社会的課題です。

D キ:「統合性」は高齢期の発達課題です。
問3

次の文は、心の理解に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 他者の心は直接観察することはできないが、心の動きを想定する推論の枠組をもつと、他者の行動の予測ができるようになる。
  2. B 「心の理論」の獲得を調べるための方法としては、誤信念課題が用いられることが多い。
  3. C 通常5歳児では、自分自身が知っている事実と他者の知っていることとの区別は難しいが、その後、正しく推測できるようになる。
  4. D  乳児期での保育者とのコミュニケーションを通して、共に注意を向けることや、行為の意図を理解することなどが、心の理解の始まりとして大事な基盤といえる。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 ×
3 × ×
4 × ×
5 × × × ×

 

 

正解は2
A 〇 適切です。

B 〇 適切です。

C × 不適切です。
誤信念課題に関する多くの研究の結果、4歳ごろになると心の理論は獲得されることが分かっています。
よって、5歳児は他社が自分とは違う信念を持つことを推測できると言われています。

D 〇 適切です。
問4

発達には、発達の方向を社会化と捉える考え方がある。この考え方と対照的な次の説を提唱した人物として正しいものを一つ選びなさい。

人間の発達では、まず初めに社会的関係があり、それが内面化し、心的機能に転化する。

 

 

1 ハヴィガースト(Havighurst,R.J.)
2 ヴィゴツキー(Vygotsky,LS.)
3 レヴィン(Lewin,K.)
4 ブロンフェンブレンナー(Bronfenbrenner,U.)
5 バルテス(Baltes,P.B.)
正解は2
1 ハヴィガースト:アメリカの教育心理学者です。人が成長していくにはそれぞれ課題があり、その課題は多くの人が共通する課題だったりするという考え方を示しました。人間の発達課題と教育について研究し、人の成長は全部で6つの段階があるということを提唱しました。

2 ヴィゴツキー:人間の発達では、初めに社会的関係があり、それが内面化していくと考えました。

3 レヴィン:アメリカの心理学者で「場の理論」を提唱し、人間の心の葛藤を3つに分類しました。

4 ブロンフェンブレンナー:アメリカの発達心理学者で、人が生活する中での社会的な環境が人の発達の変化に繋がるという生態学的システム理論を提唱しました。

5 バルテス:ドイツの心理学者で、人の生涯発達について常に成長と衰退が結びついて起こる過程であるといい、生涯発達理論を提唱しました。
問5

次の文は、学童期の発達に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A マーシア(Marcia,J.E)は、学童期を心理・性的発達段階の第四段階である潜伏期としており、この時期は心理的問題がみられにくいと述べた。
  2. B 学童期中期の仲間関係はチャムグループとよばれ、相互の意見の違いなどを尊重し合うのが特徴である。
  3. C 一般的に、第二次性徴による急激な身体の変化に伴って心理的に不安定になるが、変化が落ち着くにつれて不安定さは治まっていく。
  4. D LD(学習障害)の子どもは、言葉の指示がわかりにくい、板書を写し取るのが苦手など、学校生活で困難に直面しやすい。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×
正解は4
A × 不適切です。
マーシアは、エリクソンの発達理論を用いて、アイデンティティ・スターテスというものを提唱しました。学童期を心理・性的発達段階理論の第4段階の潜伏期と分類したのは、フロイトです。

B × 不適切です。
チャムグループは中学生頃の女子同士のグループのことです。相互の意見の違いなどを尊重し合う特徴があるのは、高校生の頃にみられるピアグループです。

C 〇 適切です。

D 〇 適切です。
問6

次の 【I群】の記述と【II群】の用語を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【I群】
  1. A  生活のさまざまな場面において、日々具体的な一連の手順を繰り返すことによってい生活習慣の基礎を身に付けていく。
  2. B  生後9か月前後になると、保育者の視線を追い、保育者が見ているものに目を向けることができるようになる。
  3. C  どのように行動したらよいか分からない場面で、保育者の表情や声の調子を手がかりにして行動する。
  4. D  「今ここにないもの・こと」を思い起こすイメージをもつことにより、目の前にモデルがいなくても似た行動をしたりする。
【II群】
  1. 1 共同注意
  2. 2 延滞模傲
  3. 3 スクリプト
  4. 4 社会的参照

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2
3
4
5
正解は5
A ウ スクリプトとは、認知行動の一連の流れのことです。

B ア 共同注意とは、人が一つの空間の中で、他の人と同じように物体や人物に対して注意を向けている状態のことです。  

C エ 社会的参照とは、問題解決場面や行動選択場面において、子どもが周りの人の表情や態度や反応を見ての自らの行動を調整することをいいます。

D イ 延滞模倣とは、観察した他者の行動を、時間をおいてから再現することです。
問7

次の文は、トマス(Thomas,A.)とチェス(Chess,S.)の気質(temperament)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 気質(temperament)の特性を、活動水準、体内リズムの周期性、順応性、気分等の9つに分類した。
  2. B 「扱いにくい子(difficult child)」は、生活リズムが不規則で環境への適応が難しいとされているが、母親はその子育てを負担に感じることはない、としている。
  3. C 気質的特性に基づいて子どもは活動を選択し、自分の生活環境を形成する、と考えている。
  4. D 「出だしの遅い子(slow-to-warm-up child)」は、新しい状況や人に対して回避的に反応し、慣れるのも遅く、機嫌が悪いことが多い、としている。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×
正解は3
A 〇 適切です。

B × 不適切です。扱いにくい子に対して、子育てを負担に感じる人、感じない人、様々です。

C 〇 適切です。

D × 不適切です。出だしの遅い子ではなく、扱いにくい子の説明です。
問8

次の(  )にあてはまる用語として最も適切なものを一つ選びなさい。

集団の中に入りたいという思いは、幼児期の子どもたちにとってごく自然なことである。幼児期にみられる欲求を分類すると、愛情をもって養育されたいという生理的欲求、安全の欲求、そして、それらが満たされた子どもは集団に所属したいという所属の欲求、さらに、認められたいという承認の欲求を抱きつつ、幼児期にふさわしい(  )へと動機づけられる。すなわち(  )は、集団の中で自発的な遊びや学びを通して個性を発揮しようとすることである。

 

1 コンピテンス
2 自己决定
3 エンパワメント
4 自己実現
5 セルフ・モニタリング

 

正解は4
集団の中に入りたいという思いは、幼児期の子どもたちにとってごく自然なことである。幼児期にみられる欲求を分類すると、愛情をもって養育されたいという生理的欲求、安全の欲求、そして、それらが満たされた子どもは集団に所属したいという所属の欲求、さらに、認められたいという承認の欲求を抱きつつ、幼児期にふさわしい( 自己実現 )へと動機づけられる。すなわち( 自己実現 )は、集団の中で自発的な遊びや学びを通して個性を発揮しようとすることである。

この問題は、マズローの欲求5段階説に関係しています。人間の欲求をピラミッドに例えると、下から順番に「生理的欲求」「安全の欲求」「所属(社会的)の欲求」「承認(尊重)の欲求」となっています。マズローはこれら4つの欲求が満たされると、最後に「自己実現の欲求」が生まれるとしました。
問9

次の文のうち、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」の一部として正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 一人一人の子どもの生育歴の違いに留意しつつ、欲求を適切に満たし、特定の保育士が応答的に関わるように努めること。
  2. B 食事、排池、睡眠、衣類の着脱、身の回りを清潔にすることなど、生活に必要な基本的な習慣については、一人一人の状態に応じ、落ち着いた雰囲気の中で行うようにし、子どもが自分でしようとする気持ちを尊重すること。
  3. C 子どもが自ら周囲に働きかけ、自分の力で行う活動を積極的に促す援助をすること。
  4. D 子どもの心身の発達及び活動の実態などの個人差を踏まえるとともに、一人一人の子どもの気持ちを受け止め、援助すること。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 ×
3 ×
4 ×
5 ×
正解は3
正解 3(※平成30年に保育所保育指針が改訂されており、改定前の問題となります。※)

“第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」”は“第2章「保育の内容」の1「乳児保育に関わるねらい及び内容」、2「1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容」、3「3歳以上の保育に関するねらい及び内容」の(3)「保育の実施に関わる配慮事項」及び 4「保育の実施に関して留意すべき事項」”に変更となりました。

A 〇 記述の通りです。

B 〇 ※改定により問題不成立です。
保育所保育指針 第2章 保育の内容 2(2)「ねらい及び内容」(ウ)④ 参照

C × 誤りです。子どもが自ら周囲に働きかけ、試行錯誤しつつ自分の力で行う活動を見守りながら、適切に援助すること。とあります。
保育所保育指針 第2章 保育の内容 4(1)ウ参照。

D 〇 記述の通りです。
問10

次のA~Eは、子どもの運動遊びに関する記述である。A~Eの記述を【語群】の用語と結びつけた場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A ボールを投げる
  2. B 鬼ごっこで走って逃げる
  3. C 平均台の上を歩いて渡る
  4. D マットの上で前転する
  5. E なわとびで二重跳びをする
【語群】
  • ア 平衡系動作
  • イ 移動系動作
  • ウ 操作系動作

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2
3
4
5
正解は4
平衡系動作とは、体のバランスをとる動作のことです。「立つ」「起きる」「乗る」「組む」「回る」などがあります。

移動系動作とは、上下、水平方向の移動や回転移動のことです。「歩く」「走る」「滑る」「泳ぐ」などがあります。

操作系動作とは、物や自分以外の他者を扱う運動のことです。「運ぶ」「こぐ」「積む」「渡す」などがあります。
問11

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

4歳児クラスに進級した頃のT君(男児)は思いどおりにならないと、噛んだり、物を投げたり、ひっくり返って泣き続けたりして、仲間とうまく関わることができなかった。また、活動中に保育室から出てしまうことがしばしばみられた。以下は、T君の6月以降の様子である。

 

  1. 6月:朝の集まりのとき、それぞれが「好きなもの」を発表しあうなかで、U君(男児)が「ボク、T君が好きー」と言った。クラス全員の前で「好き」と言われ、落ち着きなく座っていたT君は慌てて座り直し、姿勢を正して、嬉しそうにしていた。
  2. 7月:クラスで乱暴なことをしてしまった時に、そのことを友達に言われても、以前のような激しい行動や大きな混乱は少なくなってきた。
  3. 9月:おままごとの最中に、T君は誤ってGちゃん(女児)の袖口に水をかけてしまった。“しまった”というT君の表情に対して、Gちゃんは「いいよ、いいよ、すぐに乾くから」と言った。その言葉にT君は、ほっとしたような表情をみせた。そして気持ちが混乱することなく、おままごとが続いていった。
  4. 12月:ゲームで自分の思いどおりにならないと、今までは泣いて保育室から飛び出してしまっていたが、初めて保育室の入口のところで座り込んでみんなの様子を見ていた。ゲームが終わったあと、保育士がT君のところに行き、「ゲーム、楽しかったよ。でもT君がいたほうが、もっともっと楽しかったのにな!」と伝えた。
  5. 2月:発表会で『桃太郎』をすることになったが、鬼役のなり手がいなかった。T君は自分から「やる」と鬼役をかってでて、クラスの皆から「ありがとう」と言われた。この頃から、遊びの輪から飛び出していっても、保育士が誘うと自分で気持ちを切り換えて参加してくるようになった。

 

【設問】

次の文のうち、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 

  1. A 思いもよらない友だちの言葉が、T君自身の自己の理解により好ましい影響を与えたと考えられる。
  2. B 集団の一員としてルールを守って友だちと楽しく遊べるようにと、保育士がT君に言い聞かせたという働きかけが役立ったと考えられる。
  3. C 皆から感謝される喜びを通して、自己概念が肯定的なものとなり、さらに情動を制御できるようになっていったと考えられる。
  4. D T君は他者による評価を自分自身の基準として取り入れ、行動が変化していった。またその結果、仲間からの見方も変わり、さらにT君の自己概念も変化していったと考えられる。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×
正解は2
A 〇 適切です。

B × 不適切です。
事例の記述のような保育士が集団のルールを言い聞かせている箇所は見当たりません。

C 〇 適切です。

D 〇 適切です。
問12

次の文は、自我の発達に関する記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

2歳頃に、「自分でやりたい」「イヤ」というような( A )が始まる。これはまわりの大人からすると、わがままを言っているように受け止められるが、自分でやりたいという自我が発達した証である。
その後、自分の思いを主張するだけでなく、集団の中で相手にあわせて自分の気持ちを抑える( B )が伸びていく。このような力には、相手の気持ちを推測し、理解して、 自分の気持ちを調節する( C )や、ルールに気づき、守ろうとする( D )が関連している。

【語群】
  • ア 規範意識
  • イ 自己抑制
  • ウ 共感
  • エ 情動調整
  • オ 連帯意識
  • カ 自己主張

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2
3
4
5
正解は5
2歳頃に、「自分でやりたい」「イヤ」というような( A 自己主張 )が始まる。これはまわりの大人からすると、わがままを言っているように受け止められるが、自分でやりたいという自我が発達した証である。
その後、自分の思いを主張するだけでなく、集団の中で相手にあわせて自分の気持ちを抑える( B 自己抑制 )が伸びていく。このような力には、相手の気持ちを推測し、理解して、自分の気持ちを調節する( C 情動調整 )や、ルールに気づき、守ろうとする( D 規範意識 )が関連している。

A カ  自分の気持ちを主張するのは、自己主張です。

B イ 自分の気持ちを抑えるのは、自己抑制です。

C エ 自分の気持ちを調節するのは、情動調整です。

D ア ルールに気づき、守ろうとするのは、規範意識です。
問13

次の文は、保育所における発達の援助に関する記述である。保育士の援助として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 子どもが苦手な活動に取り組む場合には、「できないこと」に注目し、それが必ずできるように働きかけることが重要である。
  2. B 「○○したらいいよ」と、やり方を具体的に示したり、見通しが持てるように働きかけることは重要である。
  3. C 新しい活動に取り組む際は、運動や言語、社会性など各領域の発達の様相に配慮することが大切である。
  4. D 「気になる行動」を通して子どもが何を訴えているのかを探り、その行動の意味を理解することが重要である。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 ×
3 ×
4 × ×
5 × × ×
正解は3
A × 不適切です。
苦手意識がある場合に、できないことに注目してしまうと、より一層苦手意識が強くなってしまいます。
まずは前向きな言葉をかけていくことが大切です。できるようになったことに注目し、少しでも進歩したらほめてあげましょう。

B 〇 適切です。

C 〇 適切です。

D 〇 適切です。
問14

次の文は、幼児期の人とのかかわりに関する記述である。この記述の内容を表す用語して正しいものを一つ選びなさい。

幼い子どもは、不安や恐怖を感じたときに、保育者への接近・接触によって安心感を得る。そうした経験を積み重ねると、保育者がその場にいなくても、保育者のイメージを思 い浮かべて、安心するようになる。この経験がその後の人との関係性の基盤になる。

 

1 エントレインメント
2 象徴機能
3 三項関係
4 内的ワーキング・モデル
5 観察学習
正解は4
問題文は、内的ワーキングモデルについての記述です。

1 エントレインメント:話し言葉に対して、手の動きや身ぶり、表情など体の動きのリズムが引き込まれるように同調することをいいます。

2 象徴機能:物事や出来事を何らかの記号に置き換えてそれが目の前に存在しないときにも記号によって認識することをいいます。

3 三項関係:「自己」「他者」「もの」の三者間の関係をいいます。

5 観察学習:他者の行動や態度、感情の表出を観察することで、その行動の型を学ぶ学習方法をいいます。
問15

次の文は、保育所と小学校との連携についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 指導計画の作成に当たっては、乳幼児期を基盤とする生涯発達という観点を持って、保育所での育ちがそれ以降の生活や学びへとつながっていくよう保育の内容の工夫を図るようにする。
  2. B 小学校での生活や学びにつながる保育とは、基礎学力を培う読み、書き、計算する等の活動を中心として充実させることである。
  3. C 子どもが小学校生活に対して見通しや期待感を持てるように、子どもが小学校を訪問したり、小学生と交流する機会を設けるなどの連携をする。
  4. D 保育所児童保育要録は、小学校における基礎学力の資料として保育における養護及び教育に関わる5領域の視点を踏まえ、一人一人の子どもの良さや全体像が伝わるよう工夫して記す。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×
正解は3
A 〇 適切です。

B × 不適切です。
記述のような基礎学力を培う活動を充実させることは求められていません。
幼稚園(保育所、幼保連携型認定こども園)においては、幼稚園教育(保育)が、小学校以降の生活や学習の基盤の育成につながることに配慮し、幼児期にふさわしい生活を通して、創造的な思考や主体的な生活態度などの基礎を培うようにするものとする。とあります。
「幼稚園教育要領」「保育所保育指針」「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」共通

C 〇 適切です。

D × 不適切です。
保育所児童保育要録は、「子どもの育ちを支えるための資料」であり、「基礎学力の資料」ではありません。
「幼稚園教育要領」「保育所保育指針」「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」共通
問16

次の文は、保育実践のプロセスに関する記述である。( A )~( D )にあてはまる語句の最も適切な組み合わせ一つ選びなさい。


保育の計画に基づく実践のプロセスは、( A )から始まる。それに基づいてクラス等の保育方針、重点目標を指導計画として作成する。次に計画に基づく( B )、保育活動の実施状況における( C )、その結果から指導計画に関する( D )に結びつけると、( A )が深まる。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 幼児理解 改善 反省・評価 保育の展開
2 保育の展開 反省・評価 改善 幼児理解
3 幼児理解 保育の展開 改善 反省・評価
4 幼児理解 保育の展開 反省・評価 改善
5 改善 反省・評価 幼児理解 保育の展開
正解は4
保育の計画に基づく実践のプロセスは、( A 幼児理解 )から始まる。それに基づいてクラス等の保育方針、重点目標を指導計画として作成する。次に計画に基づく( B 保育の展開 )、保育活動の実施状況における( C 反省・評価 )、その結果から指導計画に関する( D 改善 )に結びつけると、( A 幼児理解 )が深まる。

保育所保育指針 第1章 総則 3 保育の計画及び評価参照。
問17

次の文は、定型発達の子どもの攻撃性に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 2歳以前には身体的攻撃よりも言葉による攻撃が多く見られる。
  2. B 6~7歳を過ぎると、相手を侮辱するなどの目的をもった対人的、報復的な性質の攻撃性が増加する。
  3. C 攻撃的衝動は小学生頃になると、スポーツ、社会活動、学習などの活動に向けられるようになる。

 

(組み合わせ)
A B C
1
2 ×
3 × ×
4 ×
5 × × ×
正解は4
A × 不適切です。
2歳以前は言葉による表現が未発達なため、うまく伝えられない分、身体的攻撃が多くみられます。

B 〇 適切です。

C 〇 適切です。
問18

次の文は、子どもに用いられる心理検査に関する記述である。検査名とその説明として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 新版K式発達検査は、子どもの発達の水準や偏りを「姿勢・運動」、「認知・適応」、「言語・社会」の3領域から評価する。
  2. B WPPSI知能診断検査は、言語性IQ、動作性IQ、全検査IQの3種類のIQが測定できる。
  3. C P‐Fスタディは、欲求不満状況に対する反応傾向に基づいて、被験者のパーソナリテイを評価する検査である。
  4. D バウムテストは、被験者に樹木を描かせて、被験者の感情、情緒の状態を評価するのに有効である。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 ×
3 ×
4 × × ×
5 × × × ×
正解は1
A 〇 適切です。
B 〇 適切です。
C 〇 適切です。
D 〇 適切です。
問19

次の文は、小児期のトラウマ反応についての記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

 

1 迷子になることが心理的に大きな傷になることもある。
2 トラウマ反応の一つに攻撃性の亢進がある。
3 虐待によって繰り返されるトラウマによる反応は、交通事故等の単回性のトラウマによる反応と同様である。
4 子どもに起きやすいトラウマ反応として、退行がある。
5 成人に起こるトラウマ反応であるフラッシュバックは、小児期にも起こる。
正解は3
1 〇 適切です。

2 〇 適切です。

3 × 不適切です。
単回性トラウマの影響は、1ヵ月以上持続することはない「急性ストレス障害」と、6ヵ月以内に始まり1ヶ月以上持続する「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」に分けられます。よって同様ではありません。

4 〇 適切です。

5 〇 適切です。
問20

次の文は、DSM‐5の「反応性アタッチメント障害/反応性愛着障害」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A この障害の行動上の特徴は、どの大人とも相互的に最小限にしか関われず、特に苦痛時に慰めを求めることができないことである。また、陽性の情緒の表出が極端に少ない。
  2. B 施設養育で育てられた子どもにのみ、この障害がある子どもが見出される。
  3. C この障害の主な病因は、重度の身体的虐待である。
  4. D この障害がある子どものほとんどは、選択的な愛着対象(アタッチメント対象)を持っていない。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 × ×
3 × × ×
4 × × ×
5 × ×
正解は2
A 〇 適切です。

B × 不適切です。
施設で育てられた子ども以外でも起こる可能性はあります。

C × 不適切です。
身体的虐待だけではなく、精神的虐待や養育者の無視や無関心、ネグレクトなどの不適切な養育を行ったことが原因であることが多いです。

D 〇 適切です。
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