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保育士試験
過去問題
令和4年度(前期)

保育の心理学 令和4年度(前期)

問1

次の文は、子どもの社会性の発達に関する記述である。
【Ⅰ群】の記述と、【Ⅱ群】の人物を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
  1. A 子どもの道徳的判断は、行動の規準が自分本位に決定され、 社会的慣習を考慮しない水準から、 他者の期待や社会的慣習に基づいて行動する水準に移行し、 さらにそれらを超えて道徳的価値と自 己の良心によって行動する水準に至るとした。
  2. B 向社会的行動の判断の理由づけは、自分の快楽に結びついた理由づけから、 相手の立場に立った共感的な理由づけを経て、強く内面化された価値観に基づいた理由づけへと発達するとした。
  3. C 子どもの道徳的判断は、「コップがあると知らずにコップを 15 個割った」場合と 「お菓子を盗み食いしようとしてコップを1個割った」場合とでは、被害の大きい前者を悪いと判断する結果論的判断から、 悪い意図のある後者を悪いと判断する動機論的判断へと発達するとした。

 

【Ⅱ群】
  1. ア アイゼンバーグ(Eisenberg, N.)
  2. イ コールバーグ(Kohlberg, L.)
  3. ウ ピアジェ(Piaget, J.)

 

(組み合わせ)
a b c
1
2
3
4
5
正解は3
ア)アイセンバーグは、人の為になる行動をする(向社会性)自発的行動の発達に着目した人物です。

イ)コールバーグは、人間は道徳の判断基準が発達段階で異なる事を示しました。

ウ)ピアジェは、子がルールを理解することや噓についてどう判断するのかの実験から道徳性が他律的~自律的に変化していく結果を示しました。
問2

次のうち、運動発達に関する記述として、適切なものを○、
不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A ギブソン(Gibson, J.J.)は、人間が運動するためには知覚が必要であり、知覚するためには運動が必要であると述べた。
  2. B 運動発達には「頭部から脚部へ」「末梢から中枢へ」「粗大運動から微細運動へ」という方向性がある。
  3. C 物をつかむ運動の発達は、手の内側(親指の側)から外側(小指の側)に向かって進む。
  4. D 最初の移動運動である寝返りが達成されると、探索行動が活発になる。

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × × ×
正解は3
A) 適切です。
ギブソンは環境の価値や意味は人間の知覚によって 生まれるものではなく、環境自体が持っているとしました。

B) 不適切です。
運動発達の方向性は、
 ・頭部から脚部へ‥例として、見る→上肢を届かせる→足も使うとなります。
 ・中枢部か抹消へ‥上腕の運動は指先よりも早く発達します。
 ・粗大運動から微細運動へ‥乳児の粗大な全身運動→目的への正確な運動へと移行します。

C) 不適切です。
物を掴む時、親指人差し指から外側へ向かって動きます。

D) 適切です。
探索行動とは、子が初めて出会うものに対し、興味を抱き、どのようなものかを知ろうとする行動の事です。個人差はありますが、寝返りをする半年頃から活発化します。
問3

次のうち、ピアジェ(Piaget, J.)の理論の前操作期に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 太いコップに入っていた水を細長いコップに入れ替えて水位が前より高くなっても、水の量は変わらないと判断する。
  2. B 水や風のような無生物にも生命があり、精神や意識を持つと考える。
  3. C 積み木を車に見立てて走らせて遊ぶなど、あるものによって別のものを表象する。
  4. D 子どもの前におもちゃを置き、そのおもちゃに布をかけて見えなくすると、おもちゃに対する関心は失われる。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 × ×
3 × ×
4 × × ×
5 × × × ×

 

正解は3
A) 不適切です。
2~7歳はまだ、見かけへのとらわれやすさ(保存性の概念の未発達)により、間違えてしまいます。

B) 適切です。
アニミズムとは、2~7歳ころの特徴であり、一般的には生物、無機物を問わず全ての物の中に霊魂もしくは霊が宿っているという考え方です。

C) 適切です。
物事を自分のイメージを使って区別、認識できるようになるため、このような遊びをします。

D) 不適切です。
感覚運動期の後半頃には布をかぶせられて視界から消えても、子どもはおもちゃがまだそこにあると認識できるようになります。これを対象の永久性といいます。なので、関心が失われるとは言い切れません。
問4

次の文は、子どもの読み書きに関する記述である。
( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

( A )とは読み書き能力、識字力のことであり、萌芽的( A )とは実際に読み書きができるようになる前の子どもが 遊びの中で示す、あたかも読み書きができるように振る舞う様々な活動を さす。 読み書きができるようになるには( B )が必要となる。例えば、「くるま」の真ん中の音を取ると何になるかと聞かれて、 「くま」と答えることができるのは( B )の表れである。 ( B ) の発達は( C )などの遊びを経験することによって促進される。日本語を母語とする子どもの場合、 平仮名のそれぞれの文字が( D )に対応していることに気づくと急激に他の文字も読めるようになる。

 

  • ア 音節
  • イ しりとり
  • ウ リテラシー
  • エ 音韻意識
  • オ 意味
  • カ 音声理解
  • キ ナラティブ
  • ク 統語
  • ケ ままごと

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2
3
4
5
正解は1
A) ウリテラシー‥読み書きの能力をいいます。

B) 音韻意識‥ 簡単に言うと「くるま」は、「く」「る」 「ま」という3つの音でできてい事を理解している事です。

C) しりとり‥周辺的に参加していく中で音韻意識が高まります。

D) 音節‥連続する言語音を区切る文節単位の一種です。
問5

次の文は、原因帰属に関する記述である。
( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

同じように成功や失敗を経験したとしても、成功または失敗の原因をどのように 捉えるかによって その後の動機づけが異なる。( A )はある出来事の原因を何に求めるかという 原因帰属について、統制の位置と( B )という2つの次元から説明しようとした。 一般に、失敗の原因を( C ) に帰属させると動機づけが高まるといわれているが、 行動しても期待した結果が得られない状態が続くと「何をやっても無駄だ」 とやる気をなくしてしまうこともある。これを( D )は学習性無力感と呼んだ。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ワイナー(Weiner, B.) 安定性 セリグマン(Seligman, M.E.P.)
2 ワイナー(Weiner, B.) 安定性 努力 セリグマン(Seligman, M.E.P.)
3 セリグマン(Seligman, M.E.P.) 安定性 能力 ワイナー(Weiner, B.)
4 セリグマン(Seligman, M.E.P.) 可塑性 努力 ワイナー(Weiner, B.)
5 セリグマン(Seligman, M.E.P.) 可塑性 能力 ワイナー(Weiner, B.)
正解は2
A) ワイナー
達成課題における成功と失敗の原因を何に帰属させるのか考えたのはワイナーである。

B) 安定性
原因帰属のスタイルは、「統制(内的統制/外的統制)」と「安定性(安定/不安定)」の組み合わせからなります。

C) 努力
失敗の原因が努力だと思えば頑張ろうと思えるきっかけになるという解釈です。

D) セリグマン
学習性無力感と呼んだのは、セリグマンである。
問6

次のうち、子どもの発達を促す関わりについての記述として、適切なものの組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 「イヌ」という言葉をまだ知らない子どもが「ワンワン」と言った時に、「そうね、イヌがいるね」と言う。
  2. B 数の認識が育っていないので、計算問題に取り組ませる。
  3. C 子どもが自分で衣類の着脱をしようとしている時に、保育士が衣類を着替えさせる。
  4. D 子どもがおもちゃを貸してほしいことを他児に伝えられない時に、  保育士が子どもと一緒に「かして」と他児に言いに行く。

 

(組み合わせ)
1 A C
2 A D
3 B C
4 B D
5 C D
正解は2
A) 適切です。
イヌがいるねと言うことによって、子どもは、ワンワン=イヌという知識も獲得できるので、発達が促されます。

B) 不適切です。
レディネスがないので、学習が成立しません。

C) 不適切です。
手伝ってしまうと、子どもが1人で出来たという達成感や、自信に繋がる機会を奪ってしまうことになります。

D) 適切です。
自分の気持ちや意志を安心して伝えられた経験をした事によって、次は1人で伝える事ができるようになるかもしれません。
問7

次の文は、子どもの認知に関する記述である。
( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

目標を達成するために、自分の遂行している認知過程の状態や方略を評価し、 行動の調節や統制を行う過程は( A )と呼ばれる。この( A )および( A )に伴う 感覚・感情、評価や調節に使用するために認識された知識を総称して( B )と呼ぶ。 ( B )の発達は、( C )頃から始まり、次第に自分の思考を振り返ることが可能となる。 こうした力は学校教育における学習で求められ、例えば、自分で検算して間違いを見いだすことが できるようになると、計算することが面白くなるといった( D )に結びついていく。

 

【語群】
  • ア モニタリング
  • イ メタ・コミュニケーション
  • ウ 内発的動機づけ
  • エ メタ認知
  • オ 外発的動機づけ
  • カ モデリング
  • キ 学童期後半
  • ク 幼児期後半

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2
3
4
5
正解は2
A) モニタリング
B) メタ認知
C) 幼児期後期
は文章の説明の通りです。

D) 内発的動機づけ
計算することが面白くなる=内面にわき起こった、興味、関心であり、内面的動機づけとなります。
問8

次の文は、思春期に関する記述である。
( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

思春期は心身ともに大きな変貌を遂げる時期であり、特に近年では発達加速現象と呼ばれるように 身体的発達が促進されており、第二次性徴の発現が低年齢化する( A )がみられる。 思春期における養育者からの( B )分離の過程では、周囲の大人や社会に対して 反抗的な行動が現れることがあり、この時期を( C )反抗期という。反抗が起こる理由の一つとして、 養育者などの周囲の大人からの自立と( D )という気持ちが共存することがあげられる。 子どもと養育者は、「個」対「個」としての新たな関係を模索し、構築する時期である。

 

【語群】
  • ア 成熟前傾現象
  • イ 心理的
  • ウ 成長加速現象
  • エ 社会的
  • オ 第一次
  • カ 依存
  • キ 拡散
  • ク 第二次

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2
3
4
5
正解は1
A)ア‥成熟前傾現象
B)イ‥心理的
C)ク‥第二次
D)カ‥依存
文章の説明の通りです。
問9

次の文は、高齢期に関する記述である。
下線部(a)~(d)に該当する用語を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

高齢期には、(a)人が生きていくことそのものに関わる問題についての賢さ、聡明さといった人生上の問題に 対して実践的に役立つ知識が増すことがある。そこでは、人間や社会についての豊富な知識に裏打ちされた 柔軟で明確な見識を持ちあわせていることが条件になる。また高齢期では、(b)加齢による衰えが ありつつも、歳をとってもこうでありたいという自分を保持しながら「上手に歳をとる」といった 加齢への向き合い方が重要になる。バルテス(Baltes,P.B.)らは、こうした加齢変化に伴い自分の行動を制御する 方略についての理論を提唱した。具体的には、(c)自分の生活をより安全にするために、 加齢による機能低下を見越して運 転免許証の返納を決断する、そして、(d)車を運転しないことにより 買い物が不自由になるため、 宅配サービスを利用するというように、新たな生活スタイルを 作り上げて最適化を図る。それによりこれまでとは変わらない行動が維持されていくのである。

 

【語群】
  • ア センス・オブ・ワンダー
  • イ ライフサイクル
  • ウ 喪失
  • エ サクセスフル・エイジング
  • オ 補償
  • カ 選択
  • キ 英知(wisdom)
  • ク 転移

 

(組み合わせ)
a b c d
1
2
3
4
5
正解は5
a)キ‥英知(優れた知恵、物事を深く見通す目のことをいいます。)

b)エ‥サクセスフルエイジング(良い人生を送ることをいいます。)

c)カ‥選択(免許証返納を自分で決断する=自分で選択しています。)

d)オ‥補償(その対象に類似した別の対象によって満足する場合をいいます。)
問10

次の文は、ブロンフェンブレンナー(Bronfenbrenner, U.)が提唱した人の発達を取り巻く環境に関する記述である。
( A )~( D )にあてはまる用語を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

ブロンフェンブレンナーは、( A )を提唱した。保育所に通っている子どもが直接経験する環境である ( B )は、主に保育所と家庭である。この保育所と家庭は相互に関係しあい、( C ) として機能する。 例えば、子どもの父親の職場において、残業が当たり前で、定時には帰りづらいと いう雰囲気があると、 父親の帰宅はいつも遅く、子どもが父親と過ごす時間が短くなるなど、父親の職場は間接的に 子どもに影響するので、( D )といえる。

 

【語群】
  • ア 正統的周辺参加論
  • イ 生態学的システム論
  • ウ クロノシステム
  • エ マクロシステム
  • オ マイクロシステム
  • カ メゾシステム
  • キ エクソシステム

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2
3
4
5
正解は3
A) イ‥生態学的システム論
B) オ‥マイクロシステム
C) カ‥メゾシステム
D) キ‥エクソシステム

マイクロシステム:一番身近な自分の周りの環境(自分、兄弟、親などを指します。)
メゾシステム:直接は接してないけれども影響を受ける環境(学校や地域社会などを指します。)
エクソシステム:直接は関わらないけれども影響を受けやすい環境(行政、両親の職業などを指します。)
マクロシステム:枠がもう少し大きくなる(国や文化、法律や価値観などを指します。)
クロノシステム:先ほどまでの4つのシステムとは異なり、ライフイベントの扱い(兄弟の誕生などを指します。)
問11

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

4歳児クラスの担当保育士は動物の描かれたカードを紙袋に入れて持っている。 保育士が「すべて のヒントを聞いてから手を挙げて答える」というルールを確認してから、 「私は誰でしょう」のクイ ズが始まる。「ヒント1、私は動物です」「ヒント2、私は海ではなく 陸に住んでいます」「ヒント3、私のからだの色は白と黒です」「ヒント4、私は笹の葉が大好きで よく食べます」。子どもたちはヒン ト1、ヒント2の段階からありとあらゆる知っている動物の名前を 口に出してしまう。保育士は「ラ イオンかな、キリンかなと思っても、声を出さないで頭の中に しまっておこうね」と言うが、ヒント3の段階でも「しまうま!」「パンダ!」と叫んでいる子どもがいる。 保育士は「しーっ!今の言葉 も頭にしまっておこうね」と言う。 最後のヒントでほとんどの子どもが分かるが、それを言葉に出さないのは難しい。

 

【設問】

次のうち、下線部の子どもの姿を説明する記述として、適切なものを○、 不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 

A 社会的比較を行っている。

B 短期記憶を使用している。

C 自己抑制を行っている。

D 意味記憶に含まれる情報を検索している。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × × ×
正解は4
A)不適切です。
自己主張していますが、他者と比較はしていません。

B)適切です。
保育士のヒントを短期記憶しながら答えに導いています。
短期記憶は一度に覚えられる量が少なく、覚えていられる期間も大人より短い。    
このような特徴があります。

C)不適切です。
自己を調整できずに、ルールを破ってしまっています。

D)適切です。
意味記憶とは、保育士の言う情報を聞いて、過去に経験した事を忘れず覚えていることをいいます。
問12

次のうち、子育てに関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 育児不安とは、親が育児に自信をなくし、育児の相談相手がいない孤立感や、何となくイライラするなど、 育児へのネガティブな感情や育児困難な状態であることをいう。 育児ノイローゼや育児ストレスという表現も用いられる。
  2. B 産後うつ病は、いわゆるマタニティブルーズといわれるものであり、 出産後急激に女性ホルモンが減少することによって情緒不安定になり、訳もなく涙が出る、 不安感や抑うつ感などの精神症状や不眠などを示す一過性の症状である。
  3. C 養護性(ナーチュランス)とは、「小さくて弱いものを見ると慈しみ育もうという気持ち」 になる心の働きをいう。養護性は性別に限らず誰もが持っている特性である。
  4. D 親準備性とは、まだ乳幼児を育てた経験のない思春期・青年期の人に対する、子育てに関する知識や技能、 子どもへの関心、親になる楽しみなど、親になるための心理的な準備状態や態度などをいう。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 × ×
2 ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×
正解は2
A) 適切です。文章の通りです。
B) 不適切です。産後うつ病とマタニティブルーズは異なります。

産後うつ病は、治療が必要な病気ですが、マタニティブルーズは自然に治っていくものです。
マタニティブルーズから産後うつへ移行することもあります。
つまり出現時期はマタニティーブルーズが前、産後うつはその後と覚えておきましょう。
問13

次の文は、ヒトの出生時の特徴に関する記述である。
( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

( A )は、被毛の有無や感覚器官の発達の度合いとともに、成体とほぼ同様の姿勢保持・移動運動様式を 備えて出生する、ヒト以外の霊長類も含めた高等哺乳類の出生を( B )とした。これに対して、 ヒトは高等哺乳類でありながら( C )の種を想起させる未熟な発育・発達のまま出生するため、 ( A )はヒトの出生を( D )と特徴づけた。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ローレンツ(Lorenz, K.) 就巣性 離巣性 二次的離巣性
2 ローレンツ(Lorenz, K.) 離巣性 就巣性 二次的就巣性
3 ポルトマン(Portmann, A.) 就巣性 離巣性 二次的就巣性
4 ポルトマン(Portmann, A.) 就巣性 離巣性 二次的離巣性
5 ポルトマン(Portmann, A.) 離巣性 就巣性 二次的就巣性
正解は5
A) ポルトマン‥スイスの生物学者で生理的早産という仮説を立てた人物です。
B) 離巣性‥文章の説明の通りです。
C) 就巣性‥文章の説明の通りです。
D) 二次的就巣‥文章の説明の通りです。

ローレンツ:オーストラリアの動物行動学者で早成性動物にみられる刷り込み(インプリンティンング)を発見した人物です。
問14

次の文は、子ども同士の関わりについての記述である。下線部(a)~(d)に関連の深い語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

2~3歳頃では、(a)近くで同じような遊びをしていても、互いのやりとりはみられないことが 多い。 活発にやりとりして遊ぶようになると、(b)自分がやりたいことと仲間のやりたいこととのぶつかり合いを 経験することになる。その後、4~5歳になると、(c)相手の立場に立って、自分とは 異なる相手の 気持ちや考えを徐々に理解できるようになっていく。したがって、保育士は子ども相互の気持ちや想いを つなぎ、子どもが(d)自分自身の気持ちをコントロールする力を身につけるように配慮する必要がある。

 

【語群】
  • ア 連合遊び
  • イ 対人拮抗
  • ウ 役割取得
  • エ 対人調整力
  • オ 並行遊び
  • カ 対人葛藤
  • キ 共感
  • ク 自己調整力

 

(組み合わせ)
a b c d
1
2
3
4
5
正解は5
a) オ‥並行遊び
b) カ‥対人葛藤
c) ウ‥役割習得
d) ク‥自己調整力

ア 連合遊び:お互い一緒に遊んではいるが、自分がしたいことを主張します。
イ 対人拮抗:互いに張り合うことをいいます。
エ 対人調整力:相手を調整することをいいます。
キ 共感:他人の考えや主張を、自分もその通りだと感じることをいいます。
問15

次のうち、年度途中で新入所児を迎えた時の保育に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 入所時において、子どもは心の拠りどころとなる保護者からも、慣れ親しんだ家庭からも離れ、  保育士等や他児と慣れない場所で生活することになる。保育士等は、こうした子どもの不安な思い  を理解して、様々な保育士等が関わることで、人間関係を広げるよう努めることが大切である。
  2. B 入所時の子どもが自分の居場所を見いだし、好きな遊具で遊ぶなど、  環境にじっくりと関わることができるよう援助することが大切である。
  3. C 既に入所している子どもは保育所の生活になじんでいるので、  新しい友達との出会いに不安を持つことはなく、環境の変化による動揺はみられない。
  4. D 保育士等は、既に入所している子どもと入所してきた子どもの双方と関わりながら、  子ども同士が安定した関係を築けるように援助していくことが必要である。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×
正解は4
A)‪不適切です。
様々な保育士ではなく、個別的に対応し、子どもが安定感を得られるようにする事が大切です。

B)適切です。
不安が解消されるよう、環境にじっくり関わる事が大切です。

C)不適切です。
既に入所している子どもに不安や動揺を与えないようにすることをいいます。

D)適切です。
文章の通りで、双方と関わりながら安定した関係を築けるようにする事が大切です。

→見知らぬ所で家庭から離れ、不安でいっぱいな気持ちをしっかりと受け止め、こどもが保育園の生活に慣れていくよう援助する事が大切です。
問16

次のうち、「少子化社会対策大綱」(令和2年5月 29 日 閣議決定)に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 結婚は個人の自由な意思決定に基づくものであるので、地方公共団体が、出会いの機会・場の提供、  結婚に関する相談・支援や支援者の養成、ライフプランニング支援などの総合的な結婚支援をすることはない。
  2. B 妊娠・出産への支援では、不妊治療への経済的負担軽減を図るための助成金、また、妊娠期から子育て期に  わたるまでの様々なニーズに対して、切れ目のない支援体制の充実に取り組む。
  3. C 男女ともに仕事と子育てを両立できる環境の整備として、就労希望者の潜在的な保育ニーズに対応し、  就労しながら子育てをしたい家庭を支えるための待機児童解消、男性の家事・育児参画の促進を推進する。
  4. D 地域社会による子育て支援としては、国が全国一律に子育て家庭に共通の困難やニーズを把握し、  子ども・子育て支援の充実を図る。  また、保護者の就労形態や就労の有無に応じた多様な保育・子 育て支援を提供する。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×
正解は4
A)不適切です。
結婚、子育てライフイベントや、学業キャリア形式など、人生設計に資する情報提供や、コンサル支援があります。

B、C)適切です。
文章の通りです。
妊娠・出産、仕事と子育てに対する支援があります。

D)不適切です。
国が全国一律ではなく、様々な家庭のニーズに対する支援をします。
問17

次のうち、子どもの生活や遊びに関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 日常の出来事について時間的・空間的に系列化された知識はワーキングメモリと呼ばれ、それにより筋や流れのある遊びができるようになる。
  2. B ひとり遊びは幼児期前期に多くみられるが、5歳児でもひとり遊びをしているからといって発達が遅れているとは限らない。
  3. C 子どもたちが集団に適応していく過程では、例えば、クラス対抗のリレーで力を合わせ、集団のルールに従うなど、自分は集団の一員であるという帰属意識を持つようになる。
  4. D 他の子どもたちとの様々なやりとりを通して、状況を理解して相手の気持ちを考えることは、心の理論の獲得につながる。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 × ×
3 × × ×
4 ×
5 × × ×
正解は4
A)不適切です。
ワーキングメモリとは、入ってきた情報を脳内メモとし、記憶することをいいます。

B)適切です。
5歳児でもひとり遊びをする事は発達の遅れではありません。

C)適切です。
集団で活動する事は、組織の一員であるという意識をもつようになります。

D)適切です。
心の理論とは、他者の心を類推し、理解する能力の事です。

ワーキングメモリ=脳内メモ
問18

次の【図】は、厚生労働省委託調査「平成 30 年度 仕事と育児等の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書 労働者アンケート調査結果」における「末子妊娠判明当時の仕事を辞めた理由」「仕事と育児の両立の難しさで辞めた理由」について示したものである。以下の【設問】に答えなさい。

【設問】

次のうち、【図】を説明する文として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の 正しい組 み合わせを一つ選びなさい。

 

  1. A 末子の妊娠判明当時に仕事を辞めた女性にその理由を尋ねたところ、正社員、非正社員でも、上位3位まで、その理由は同じ項目である。
  2. B 「仕事を続けたかったが、仕事と育児の両立の難しさで辞めた」と回答した女性にその理由を尋ねたところ 正社員では、「職場に両立を支援する雰囲気がなかった」が最も多い。
  3. C 「仕事を続けたかったが、仕事と育児の両立の難しさで辞めた」と回答した女性にその理由を尋ねたところ 非正社員では、「会社に産前・産後休業や育児休業の制度がなかった」が最も多い。

 

(組み合わせ)
A B C
1
2 ×
3 × ×
4 ×
5 × ×
正解は5
A)不適切です。
正社員女性の1位は、仕事と育児の両立の難しさで辞めた。であり、非正社員女性の第1位は、家事育児により時間を割くために辞めたである。よってこの文章は✕だと分かります。

B)不適切です。
第1位は、育児と両立できる働き方ができなさそうだったであるので、この文章は✕だと分かります。

C)適切です。
最も多いのは会社に「産前産後休業の制度がなかった」であるので、この文章は〇だと分かります。
問19

次のうち、乳幼児期から児童期の心的外傷(トラウマ)体験についての記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 1歳児は、トラウマの反応を示しはするが、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症することはない。
  2. B 夫婦間暴力の目撃は、乳幼児にとって心的外傷になりうる。
  3. C 乳幼児期には、トラウマの内容として、性的虐待は含まれない。
  4. D 乳幼児期において、注意欠如は、トラウマ後の反応としてはみられないため、これがみられれば心的外傷後の反応である可能性は低い。
  5. E 乳幼児期に虐待をうけ、トラウマ反応がある場合、それは心理的、行動上の反応であるが、 脳の機能的、器質的問題がその時点で進行している可能性はない。

 

(組み合わせ)
A B C D E
1 ×
2 ×
3 ×
4 × × × ×
5 × × × × ×
正解は4
A)不適切です。
幼児でもPTSDを発症することがあり、(指しゃぶり、暗闇を怖がる、一人で置かれるのを怖がる、おねしょ等の子供がえり)などの症状があります。

B)適切です。
DV目撃は、子どもにとってトラウマ(心的外傷)となるような苦痛をもたらすことが分かっています。

C)不適切です。
トラウマ内容に、乳幼児期の性的虐待も含まれます。

D)不適切です。
ネグレクトを含む虐待や、親が精神的な疾患等で安定した養育が出来ない場合、養育者と子どもの間の愛着に問題が生じ、感情コントロール能力をはじめとした、社会で生きていくための能力の発達が阻害されてしまうことになります。
症状としては、注意機能の障害、共感能力の欠如、感情制御の問題、多動、コミュニケーションの障害等があります。

E)不適切です。
虐待により、脳が縮む、肥大するなど本来と異なる形や大きさに変形してしまい、実際に脳の傷となってしまう事があります。
問20

次のうち、障害を持つ子どもの家族への支援に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 医師が障害の診断を告知した後の支援方針の策定に際しては、教育、福祉等の医療以外の領域の専門家の関与が必要である。
  2. B 家族の障害受容については、エリザベス・キュブラー・ロス等のステージ理論にあてはまらず、障害の肯定と否定を繰り返すこともある。
  3. C 主たる養育者である母親の障害受容の程度については、子どもの障害の程度の強さが最も関与する。
  4. D 障害の状態や方針にかかわる正確な情報提供は、障害受容には関与しない。
  5. E 障害受容をしない家族に対して、支援者が怒りなどの陰性感情を抱くことがある。

 

(組み合わせ)
A B C D E
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × × ×
5 × ×
正解は2
A)適切です。
心理的なケアやカウンセリングや養育の支援家庭訪問による家族への相談や 保護者同士の交流の促進やきょうだい支援 も必要です。

B)適切です。
障害を持つ子どもの誕生に対してその親の反応を、ショック、否認、悲しみと怒り、適応、再起の5段階に分類しているデータがあります。このように、家族の障害を受け止められる時期、否定してしまう時期、色んな感情を抱きながら過ごしている家庭は多いと思われます。

C)不適切です。
保護者が子どもの障害認知と障害受容に至る過程は個人差があり多様です。

D)不適切です。
障害に関わる正確な情報提供は、障害受容に関わってきます。

E)適切です。
支援者も人間なので、怒りの感情を面に出さなくても、感情を抱くことはあります。
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