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男性保育士の伸びしろがある現実

2023年05月02日 お役立ち

さまざまなシーンで多様性、ジェンダーレスが浸透している昨今。

育児に参加する男性保護者も増え、男性の保育士も増えてきています。

保育士不足の解決策の一つとして挙げられる男性保育士の活躍ですが、その入職後には改善の伸びしろがある現実が待っていることがデータからもわかっています。

 

男性保育士が少ない現状

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、女性保育士は21万6220人。

それに対し男性保育士は1万3400人です。全体の5.8%で、SDGsが訴えられるこの時代にあって以前のデータから大きく増えているということもありません。

保育園は小さな子どもたちを預かる施設ではありますが、男性の手がないと運営する上で困ってしまうこともあるでしょう。

なにより男性が育児に参加することが増えているため、子どもたち自身が男性保育士を怖がって保育園にいきたがらないということも考えにくいです。

ではどうして男性保育士は少なく、またその人数の増加が横ばいなのでしょうか。

 

男性保育士の数が伸び悩む理由

実際に2002年から保育士として働いているベテランの現役男性保育士に伺いました。

保育施設にもよるが女性の職場としての色合いが強い

男性保育士を雇っているにも関わらず、保育施設自体が男性保育士を受け入れる環境が整っていないという現実があります。

例えば、女性保育士用の更衣室はあるのに、男性保育士用の更衣室がなく、トイレで着替えたり、空いている部屋で着替えたりということが続いて、改善されなければ男性も必要とされていない、大事にされていないと感じて離職してしまうとのことです。

保護者に理解されない

また、保護者からも「なぜ女性ではないのか」「担任を代えてほしい」「うちのこのオムツを男性保育士が替えているのはおかしい」といったクレームが入りました。

 

全体的に男性保育士が少なく、珍しいことから保護者も慣れていないため、色物を見るような目で観察され、男性保育士に違和感を覚えたり、不安を感じる保護者が少なくなかったのです。

保育士同士のやり取りでも「男性」の色眼鏡で見られてしまう

それは保育士同士のやりとりでも同じでした。

「男性だから」という理由から高いところに上って電球を替える、身体を使った外遊びをするなどは「男性保育士の仕事」という空気を出されるのです。

女性より力が強いということもあり、頼られていると感じているときにはいいのですが、それを見た園児たちが「男の子だから」「女の子だから」と無意識にジェンダー・ステレオタイプの発想を刷り込まれてしまうのは良くない影響といえるでしょう。

 

今後男性保育士が増えていくためには

実際に保育施設の中に男性保育士がいたら、女性保育士だけでは難しい力仕事に協力をお願いすることができます。

地震や火事などの緊急事態が発生したときにも男性保育士がいてくれることで安心して頼りにすることもできるという意見もあるのです。

クレームを伝えてくる保護者も全体的ではなく、一部。

バラエティに富んだ遊びを教えてくれたり、ダイナミックに身体を動かして遊んでくれたりしてくれるという好意的な意見もあり、男性保育士にマイナスなイメージを持っている保護者や女性保育士ばかりではないのです。

まず必要なことは「男性保育士」は女性の職場で働いている人、ではなくれっきとした職業というイメージを現代の日本に定着させることが大切になります。

 

そして家庭内での意識の変化も大切でしょう。

お父さんが育児に参加することが「すごいこと」「偉いこと」ではなく、父親として「当たり前のこと」「当然のこと」という認識がされ、家庭で父親が育児に割く時間を増やせばるようになれば、男性保育士が保育現場にいるのも違和感がなくなってくるのではないでしょうか。

そのためにもたくさんのモデルケースを国をあげて作っていく必要があるでしょう。

そういったことが保育士の待遇をあげ、離職率を下げ、子どもたちへ還元され、いずれ実のある少子化対策につながっていくのではないでしょうか。

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