真夏の公園遊びや登園・通園時の外出、保育園でのプール活動やお散歩…。暑さが厳しくなる季節、子どもたちは大人よりも熱中症のリスクが高いことをご存じですか?
子どもは体温調整機能が未発達で、汗をかく力や体内の水分バランスが崩れやすいため、ほんの短時間の外遊びでも体調を崩してしまうことがあります。
そこで注目したいのが、「暑さ指数(WBGT)」です。
暑さ指数とは何か、どう活用すればいいかをわかりやすくご紹介します。
暑さ指数(WBGT)ってなに?
暑さ指数(WBGT=Wet Bulb Globe Temperature)は、熱中症の危険度を数値で示す指標です。
通常の気温とは異なり、以下の3つの要素から算出されます:
・気温(乾球温度)
・湿度(湿球温度)
・日射・輻射熱(黒球温度)
つまり、暑さ指数は「気温の高さ」だけでなく、湿度や日差しの強さなど「体感的な暑さ」を総合的に判断しているのが特徴です。
暑さ指数の目安と注意レベル
環境省などが公表している暑さ指数の基準は以下の通りです(単位:℃ WBGT)。
31℃以上…危険:外遊び・運動は中止。屋内で静かに過ごす
28~31℃…厳重警戒:激しい遊びは避け、こまめな水分補給を徹底
25~28℃…警戒:十分な休憩と水分補給を取り入れながら活動
25℃未満…注意:通常の活動OK。ただし水分補給は忘れずに
※乳幼児は特に暑さに弱いため、大人以上に慎重な対応が必要です。
保育や家庭での活用方法
◎ 外遊びやお散歩の判断基準に
暑さ指数が高い日は、無理に外に出るのではなく、屋内での遊びや室内運動に切り替える判断が重要です。
◎ プール・水遊び前の確認に
プールに入れる気温や水温の目安だけでなく、暑さ指数が高すぎる日は水遊び自体を中止する判断も必要になります。
◎ アプリやサイトで簡単チェック
「環境省熱中症予防情報サイト」や、WBGTを確認できる無料アプリもあるので、毎朝の確認習慣をつけておくと安心です。
子どもを守る!基本の熱中症対策
・30分に1回は水分補給タイムを設ける
・帽子の着用・日陰の確保を忘れずに
・顔色・汗の量・機嫌に変化がないかこまめにチェック
・帰宅後や活動後に体調チェックをし、必要なら安静に
まとめ
「今日は暑いな」と感じるだけでは、熱中症リスクは見抜けません。暑さ指数(WBGT)を活用することで、より科学的な判断ができ、子どもの安全を守る確かな目安になります。
子どもたちが笑顔で夏を楽しめるように、暑さ指数を「夏の見守りアイテム」としてぜひ活用してみてください。