赤ちゃんの預け先として祖父母を選ぶ場合、注意点があります。
祖父母も年齢を重ねており、体力や時間、負担に限界があります。
最近では「孫疲れ」という言葉も。祖父母に預けて痛ましい事故も発生しています。
祖父母にストレスをかけず、安心して子どもを預けるポイントは何でしょうか。
預かってもらえて当たり前と思わない
祖父母に子どもを預ける際には、当たり前ではないという意識を持ちましょう。
祖父母には体力的・時間的な負担がかかりますし、食事やおやつの提供も金銭的な負担となります。子どもの機嫌によってはパワーを使うこともあります。
忘れずにお礼やねぎらいの言葉を伝えましょう。
「ありがとうございます」「助かりました」「活発になってきたから大変だったでしょう」と感謝の気持ちを示しましょう。
祖父母の家は子どもにとっては慣れない環境です。
祖父母が気を使っていることもありますので、清潔さや安全面にも配慮しましょう。
祖父母が働いている場合は、仕事を休んで預かってくれることもあります。
頻繁に頼む場合は謝礼の用意を考えましょう。
お金を受け取らない場合でも、お裾分けや手土産を贈るなどの心遣いをしましょう。
お互いに理解し合い、気持ちの良い関係を築くことが大切です。
NG事項は簡潔にしっかりと伝えて
今と一昔前では子育ての考え方が違うことがあります。
あまりたくさんのNG事項を伝えると預かることを嫌がられてしまう可能性もありますが、赤ちゃんの生命や将来に関わることはしっかりと伝えておきましょう。
たくさん抱っこしてあげて
一昔前は「抱き癖」がつくから抱っこはあまりしてはいけないといわれていました。
今は抱っこが精神面や体の発育に良い効果があることがわかっていますいるので、積極的に抱っこしてあげてほしいと抱っこを肯定的に伝えましょう。
あおむけに寝かせて
かつては「うつぶせに寝かせる」ことが流行しました。
その理由は頭の形状や安眠などでしたが、最近の研究では、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが高まることがわかっています。
厚生労働省もうつ伏せ寝を避けるように指導していることを伝えて、お昼寝中などにうつ伏せになっていたらあおむけにするようお願いしましょう。
はちみつは与えないで
はちみつはボツリヌス菌が含まれ、乳児ボツリヌス症を引き起こす可能性があります。1歳未満の乳児に与えると死亡するケースも。
1歳以上でも過剰摂取は避けましょう。厚生労働省や消費者庁も警戒しています。
ボツリヌス菌は100℃の加熱でも殺菌できず、コーンシロップや野菜ジュースにも含まれることがあるので注意が必要です。離乳食レシピでもハチミツは避けましょう。
キスや口移しはしないで
赤ちゃんの口には虫歯菌は存在せず、感染源は両親や祖父母、兄弟姉妹、友人です。
研究によれば、3歳までに大人からの感染が避けられれば、将来の虫歯リスクが大幅に減ります。3歳以降は共有物の使用が減り、善玉菌が虫歯菌の侵入を防ぐためです。
キスやつばの飛散、哺乳瓶の乳首のなめてミルクの温度を測る行為、食べ物の口移しや共有器具の使用は避けるよう伝えましょう。