自分の欲求を抑えて物事をやり遂げるための、力となる自制心は幼児期のうちに身に付けて欲しい能力です。
とはいっても何でもかんでも我慢させてしまっては反発するだけになってしまいます。
自分の感情をストレートに出さずコントロールすることで、欲求と抑制のバランスを保たなければなりません。
それを【我慢】と言います。我慢には3つの力があると言われています。
①バランスのとれた我慢は自立心を伸ばします。
はじめはおむつを付けていた子どもも、成長に伴っておしっこやうんちを少し我慢できるようになります。そしてトイレで出来るようになると、お母さんから「凄いね」と褒めてもらう事で誰にも頼らず自分でできたという自立を感じます。
おしっこを我慢してトイレでできた=褒められるという経験を重ねる事でまた頑張ろうと思います。
②バランスのとれた我慢は社会性を伸ばします。
周りの目を気にして恥ずかしいという感覚を持つことで社会性を育みます。
「あのお菓子が欲しいけど買ってもらえないから泣いてうったえたい」でも、「みんなが見ているから恥ずかしい。」と自分の気持ちをコントロールすることで、自分から我慢する力が育っていきます。
③バランスのとれた我慢は思いやりの心を伸ばします。
集団生活の中で相手を傷つけることや怒らすようなことをしてしまうこともあります。
そんな失敗を繰り返していろいろなことを覚えていきます。そうして自分の気持ちをコントロールし、相手の気持ちになって物事が考えられるようになっていきます。
ただ我慢しすぎてしまうことは、子どもにとってはよくありません。
自分の気持ちを優先して良いときには、周りの大人が教えてあげると良いですね。