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保育士試験
過去問題
令和5年度(前期)

保育原理 令和5年度(前期)

問1

次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の一部である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

保育所は、入所する子どもを( A )するとともに、家庭や地域の様々な( B )との連携を図りながら、入所する子どもの保護者に対する( C )及び地域の( D )に対する( C )等を行う役割を担うものである。

【語群】
  • ア 教育
  • イ 保育
  • ウ 社会資源
  • エ ステークホルダー
  • オ 指導
  • カ 支援
  • キ 関係機関等
  • ク 子育て家庭

 

(組み合わせ)
A B C D
1
2
3
4
5
正解は3
Aは保育です。

Bは社会資源です。

Cは支援です。

Dは子育て家庭です。


保育所保育指針より抜粋

第1章 総則
1 保育所保育に関する基本原則
(1) 保育所の役割

ウ 保育所は、入所する子どもを保育するとともに、家庭や地域の様々な社会資源との連携を図りながら、入所する子どもの保護者に対する支援及び地域の子育て家庭に対する支援等を行う役割を担うものである。
問2

次のうち、「保育所保育指針」第1章「総則」(4)「保育の環境」に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 保育の環境には、保育士等や子どもなどの人的環境、施設や遊具などの物的環境、更には自然や社会の事象などがある。
  2. B 保育室は、温かな親しみとくつろぎの場となるとともに、生き生きと活動できる場となるように配慮すること。
  3. C 子どもの活動が豊かに展開されるよう、保育所の設備や環境を整え、保育所の保健的環境や安全の確保などに努めること。
  4. D 保育士自らが積極的に環境に関わり、子どもに遊びを提供するよう配慮すること。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×
正解は1
Aは適切です。

Bは適切です。

Cは適切です。

Dは不適切です。
D→ 「保育所保育指針」第1章「総則」(4)「保育の環境」に関する記述として、「ア 子ども自らが環境に関わり、自発的に活動し、様々な経験を積んでいくことができるよう配慮すること。」という書いてあります。保育者が子どもよりも積極的に環境に関わり遊びを提供するのではなく、子どもたち自身が活動を展開できるような環境をつくることが大切です。


保育所保育指針より抜粋

第1章 総則
1 保育所保育に関する基本原則

(4) 保育の環境
保育の環境には、保育士等や子どもなどの人的環境、施設や遊具などの物的環境、更には自然や社会の事象などがある。保育所は、こうした人、物、場などの環境が相互に関連し合い、子どもの生活が豊かなものとなるよう、次の事項に留意しつつ、計画的に環境を構成し、工夫して保育しなければならない。

ア 子ども自らが環境に関わり、自発的に活動し、様々な経験を積んでいくことができるよう配慮すること。

イ 子どもの活動が豊かに展開されるよう、保育所の設備や環境を整え、保育所の保健的環境や安全の確保などに努めること。

ウ 保育室は、温かな親しみとくつろぎの場となるとともに、生き生きと活動できる場となるように配慮すること。

エ 子どもが人と関わる力を育てていくため、子ども自らが周囲の子どもや大人と関わっていくことができる環境を整えること。
問3

次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」(1)「養護の理念」の一部である。( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

保育における養護とは、子どもの( A )の保持及び( B )の安定を図るために保育士等が行う援助や関わりであり、保育所における保育は、養護及び( C )を一体的に行うことをその特性とするものである。保育所における保育全体を通じて、養護に関する( D )を踏まえた保育が展開されなければならない。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 生命 情緒 教育 ねらい及び内容
2 安全 精神 学習 計画及び評価
3 生命 精神 教育 ねらい及び内容
4 安全 情緒 学習 ねらい及び内容
5 生命 情緒 教育 計画及び評価
正解は1
Aは生命です。

Bは情緒です。

Cは教育です。

Dはねらい及び内容です。


保育所保育指針より抜粋

第1章 総則
2 養護に関する基本的事項

(1) 養護の理念
保育における養護とは、子どもの生命の保持及び情緒の安定を図るために保育士等が行う援助や関わりであり、保育所における保育は、養護及び教育を一体的に行うことをその特性とするものである。保育所における保育全体を通じて、養護に関するねらい及び内容を踏まえた保育が展開されなければならない。
問4

次のうち、1歳以上3歳未満児の保育に関する記述として、「保育所保育指針」に照らし、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 保育のねらい及び内容について、「健康」、「人間関係」、「環境」、「言葉」、「表現」としてまとめ、
    示している。
  2. B 指導計画は一人一人の子どもの生育歴、心身の発達、活動の実態等に即して作成し、個別的な計
    画は必要に応じて作成する。
  3. C 自分でできることが増えてくる時期であることから、保育士等は、子どもの生活の安定を図りな
    がら、自分でしようとする気持ちを尊重し、温かく見守るとともに、愛情豊かに応答的に関わる。
  4. D 基本的な生活習慣の形成にあたっては、家庭での生活経験に配慮し、家庭からの要望を第一に優
    先して進めるようにする。
  5. E 保育士等が仲立ちとなって、自分の気持ちを相手に伝えることや相手の気持ちに気付くことの大
    切さなど、友達の気持ちや友達との関わり方を丁寧に伝えていく。

 

(組み合わせ)
A B C D E
1 × ×
2 × ×
3 × × ×
4 × ×
5 × × × ×
正解は2
Aは適切です。

Bは不適切です。

Cは適切です。

Dは不適切です。

Eは適切です。

B →"個別的な計画は必要に応じて作成する"という部分が違います。保育所保育指針第1章3(2)「指導計画の作成」では、「(ア)3歳未満児については、一人一人の子どもの生育歴、心身の発達、活動の実態等に即して、個別的な計画を作成すること。」と書いてあります。

D → "家庭からの要望を第一に優先して進めるようにする"という部分が違います。「健康」の(ウ)「内容の取扱い」では、「基本的な生活習慣の形成に当たっては、家庭での生活経験に配慮し、家庭との適切な連携の下で行うようにすること。」と書いてあります。


保育所保育指針より抜粋

第1章 総則

2 1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容
(1) 基本的事項
ア この時期においては、歩き始めから、歩く、走る、跳ぶなどへと、基本的な運動機能が次第に発達し、排 泄の自立のための身体的機能も整うようになる。つまむ、めくるなどの指先の機能も発達し、食事、衣類の着脱なども、保育士等の援助の下で自分で行うようになる。発声も明瞭になり、語彙も増加し、自分の意思や欲求を言葉で表出できるようになる。このように自分でできることが増えてくる時期であることから、保育士等は、子どもの生活の安定を図りながら、自分でしようとする気持ちを尊重し、温かく見守るとともに、愛情豊かに、応答的に関わることが必要である。

(2) ねらい及び内容
ア 健康
(ウ) 内容の取扱い
④ 食事、排 泄、睡眠、衣類の着脱、身の回りを清潔にすることなど、生活に必要な基本的な習慣については、一人一人の状態に応じ、落ち着いた雰囲気の中で行うようにし、子どもが自分でしようとする気持ちを尊重すること。また、基本的な生活習慣の形成に当たっては、家庭での生活経験に配慮し、家庭との適切な連携の下で行うようにすること。

イ 人間関係
(ウ) 内容の取扱い
③ この時期は自己と他者との違いの認識がまだ十分ではないことから、子どもの自我の育ちを見守るとともに、保育士等が仲立ちとなって、自分の気持ちを相手に伝えることや相手の気持ちに気付くことの大切さなど、友達の気持ちや友達との関わり方を丁寧に伝えていくこと。


3 保育の計画及び評価
(2) 指導計画の作成
(ア) 3歳未満児については、一人一人の子どもの生育歴、心身の発達、活動の実態等に即して、個別的な計画を作成すること。
問5

次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」(1)「全体的な計画の作成」の一部である。
( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

保育所は、(中略)、各保育所の保育の方針や( A )に基づき、子どもの( B )を踏まえて、保育の内容が( C )的・計画的に構成され、保育所の生活の全体を通して、総合的に( D )されるよう、全体的な計画を作成しなければならない。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 目標 発達過程 組織 展開
2 理念 家庭状況 組織 展開
3 理念 家庭状況 個別 達成
4 目標 発達過程 組織 達成
5 理念 発達過程 個別 達成
正解は1
Aは目標です。

Bは発達過程です。

Cは組織です。

Dは展開です。


保育所保育指針より抜粋

第1章 総則
3 保育の計画及び評価

(1) 全体的な計画の作成
ア 保育所は、1の(2)に示した保育の目標を達成するために、各保育所の保育の方針や目標に基づき、子どもの発達過程を踏まえて、保育の内容が組織的・計画的に構成され、保育所の生活の全体を通して、総合的に展開されるよう、全体的な計画を作成しなければならない。

イ 全体的な計画は、子どもや家庭の状況、地域の実態、保育時間などを考慮し、子どもの育ちに関する長期的見通しをもって適切に作成されなければならない。

ウ 全体的な計画は、保育所保育の全体像を包括的に示すものとし、これに基づく指導計画、保健計画、食育計画等を通じて、各保育所が創意工夫して保育できるよう、作成されなければならない。
問6

次のうち、乳児保育における保育の実施に関わる配慮事項に関する記述として、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」1「乳児保育に関わるねらい及び内容」に照らして、適切なものの組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 保護者との信頼関係を築きながら保育を進めるとともに、保護者からの相談に応じ、保護者への
    支援に努めていくこと。
  2. B 自我が形成され、子どもが自分の感情や気持ちに気付くようになる重要な時期であることに鑑
    み、情緒の安定を図りながら、子どもの自発的な活動を尊重するとともに促していくこと。
  3. C 子どもの発達や成長の援助をねらいとした活動の時間については、意識的に保育の計画等におい
    て位置付けて、実施することが重要であること。
  4. D 一人一人の子どもの生育歴の違いに留意しつつ、欲求を適切に満たし、特定の保育士が応答的に
    関わるように努めること。

 

(組み合わせ)
1 A B
2 A C
3 A D
4 B C
5 B D
正解は3
Aは適切です。

Bは不適切です。

Cは不適切です。

Dは適切です。

B → Bの記述は"1歳以上3歳未満児"における保育の実施に関わる配慮事項に関する記述になります。

C → Cの記述は、"3歳以上児"における保育の実施に関わる配慮事項に関する記述になります。


保育所保育指針より抜粋

第2章 保育の内容
1 乳児保育に関わるねらい及び内容

(3) 保育の実施に関わる配慮事項
ア 乳児は疾病への抵抗力が弱く、心身の機能の未熟さに伴う疾病の発生が多いことから、一人一人の発育及び発達状態や健康状態についての適切な判断に基づく保健的な対応を行うこと。
イ 一人一人の子どもの生育歴の違いに留意しつつ、欲求を適切に満たし、特定の保育士が応答的に関わるように努めること。
ウ 乳児保育に関わる職員間の連携や嘱託医との連携を図り、第3章に示す事項を踏まえ、適切に対応すること。栄養士及び看護師等が配置されている場合は、その専門性を生かした対応を図ること。
エ 保護者との信頼関係を築きながら保育を進めるとともに、保護者からの相談に応じ、保護者への支援に努めていくこと。
オ 担当の保育士が替わる場合には、子どものそれまでの生育歴や発達過程に留意し、職員間で協力して対応すること。


2 1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容
(3) 保育の実施に関わる配慮事項
ア 特に感染症にかかりやすい時期であるので、体の状態、機嫌、食欲などの日常の状態の観察を十分に行うとともに、適切な判断に基づく保健的な対応を心がけること。
イ 探索活動が十分できるように、事故防止に努めながら活動しやすい環境を整え、全身を使う遊びなど様々な遊びを取り入れること。
ウ 自我が形成され、子どもが自分の感情や気持ちに気付くようになる重要な時期であることに鑑み、情緒の安定を図りながら、子どもの自発的な活動を尊重するとともに促していくこと。
エ 担当の保育士が替わる場合には、子どものそれまでの経験や発達過程に留意し、職員間で協力して対応すること。


3 3歳以上児の保育に関するねらい及び内容
(3) 保育の実施に関わる配慮事項
ア 第1章の4の(2)に示す「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」が、ねらい及び内容に基づく活動全体を通して資質・能力が育まれている子どもの小学校就学時の具体的な姿であることを踏まえ、指導を行う際には適宜考慮すること。
イ 子どもの発達や成長の援助をねらいとした活動の時間については、意識的に保育の計画等において位置付けて、実施することが重要であること。なお、そのような活動の時間については、保護者の就労状況等に応じて子どもが保育所で過ごす時間がそれぞれ異なることに留意して設定すること。
ウ 特に必要な場合には、各領域に示すねらいの趣旨に基づいて、具体的な内容を工夫し、それを加えても差し支えないが、その場合には、それが第1章の1に示す保育所保育に関する基本原則を逸脱しないよう慎重に配慮する必要があること。
問7

次の表は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」3「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」の一部である。表中の( A )~( C )にあてはまる記述をア~カから選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 

  1. ア 健康、安全な生活に必要な習慣や態度を身に付け、見通しをもって行動する。
  2. イ 自分の体を十分に動かし、様々な動きをしようとする。
  3. ウ 身近な環境に親しみ、触れ合う中で、様々なものに興味や関心をもつ。
  4. エ 身近な環境に親しみ、自然と触れ合う中で様々な事象に興味や関心をもつ。
  5. オ 保育所の生活の仕方に慣れ、きまりの大切さに気付く。
  6. カ 社会生活における望ましい習慣や態度を身に付ける。

 

(組み合わせ)
A B C
1
2
3
4
5
正解は3
Aはアです。

Bはカです。

Cはエです。

イの記述は、1歳以上3歳未満児の「健康」のねらいになります。

ウの記述は、1歳以上3歳未満児の「環境」のねらいになります。

オの記述は、1歳以上3歳未満児の「人間関係」のねらいになります。


保育所保育指針より抜粋

第2章 保育の内容
3 3歳以上児の保育に関するねらい及び内容
(2) ねらい及び内容

ア 健康
(ア) ねらい
① 明るく伸び伸びと行動し、充実感を味わう。
② 自分の体を十分に動かし、進んで運動しようとする。
③ 健康、安全な生活に必要な習慣や態度を身に付け、見通しをもって行動する。

イ 人間関係
(ア) ねらい
① 保育所の生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう。
② 身近な人と親しみ、関わりを深め、工夫したり、協力したりして一緒に活動する楽しさを味わい、愛情や信頼感をもつ。
③ 社会生活における望ましい習慣や態度を身に付ける。

ウ 環境
(ア) ねらい
① 身近な環境に親しみ、自然と触れ合う中で様々な事象に興味や関心をもつ。
② 身近な環境に自分から関わり、発見を楽しんだり、考えたりし、それを生活に取り入れようとする。
③ 身近な事象を見たり、考えたり、扱ったりする中で、物の性質や数量、文字などに対する感覚を豊かにする。
問8

次のうち、保育所における保育士の子どもへの対応として、「保育所保育指針」第1章「総則」、第2章「保育の内容」に照らして、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 朝の登園時、父親に抱かれてなかなか離れられない2歳児に、「赤ちゃんみたいに抱っこしてもらっているなんて恥ずかしいよ」と言葉をかける。
  2. B 自分から意思表示してトイレに行くことができる2歳児が「おしっこ出ない」と言っているが、「今はトイレの時間でしょ」と言葉をかけて、トイレに連れていく。
  3. C 3歳児の食事の際、こぼす等の理由で、テーブルに給食のメニューをすべて配膳せず、一品食べ終えたら次のおかずを出す。
  4. D 食事の時間にむけて片付けを促す言葉がけをした際、遊び続ける4歳児に「片付けをしないならご飯食べられないからね」と言葉をかける。
  5. E 午睡の時間、他の子どもが横になっている中、「ねむれない」と言って起き上がった5歳児に対して、窓際の明るい場所で静かに遊ぶよう言葉をかける。

 

(組み合わせ)
A B C D E
1 × ×
2 × × ×
3 × × ×
4 × × ×
5 × × × ×
正解は5
Aは不適切です。

Bは不適切です。

Cは不適切です。

Dは不適切です。

Eは適切です。

A →父親から離れない行動には、何らかの理由があるかもと予測することができます。「赤ちゃんみたいに抱っこしてもらっているなんて恥ずかしいよ」という言葉がけは、子どもの気持ちに寄り添えていない対応と考えます。

B →自分から意思表示することができる子どもに対して、トイレの時間だからといって強制するような言葉がけはよくないです。子どもの気持ちを受け止めてあげる言葉がけが必要です。  

C→「和やかな雰囲気の中で保育士等や他の子どもと食べる喜びや楽しさを味わったり、様々な食べ物への興味や関心をもったりするなどし、食の大切さに気づき、進んで食べようとする気持ちが育つようにすること」と「健康」の内容の取扱いに書かれているので、こぼしてしまうことよりも子どもが食材に興味を持ち、食べようとする意欲を育てることが大切です。

D→"まだ遊びたい"という子どもの気持ちを受け止めてあげることが大切です。「片付けをしないならご飯はない」といった子どもを脅すような言葉がけは不適切といえます。
問9

次のうち、「保育所保育指針」第3章「健康及び安全」4「災害への備え」に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 災害の発生時に、保護者等への連絡及び子どもの引渡しを円滑に行うため、日頃から保護者との密接な連携に努め、連絡体制や引渡し方法等について確認をしておくこと。
  2. B 防火設備、避難経路等の安全性が確保されるよう、定期的にこれらの安全点検を行うこと。
  3. C 市町村の支援の下に、地域の関係機関との日常的な連携を図り、必要な協力が得られるよう努めること。
  4. D 避難訓練は、少なくとも半年に1回定期的に実施するなど、必要な対応を図ること。
  5. E 避難訓練については、地域の関係機関や保護者との連携の下に行うなど工夫すること。

 

(組み合わせ)
A B C D E
1 ×
2 ×
3 × × ×
4 × × ×
5 × × × ×
正解は2
Aは適切です。

Bは適切です。

Cは適切です。

Dは不適切です。

Eは適切です。

D→避難訓練は、少なくとも"毎月1回"は行わなければならないと、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」第6条第2項に書かれています。


保育所保育指針より抜粋

第3章 健康及び安全
4 災害への備え

(1) 施設・設備等の安全確保
ア 防火設備、避難経路等の安全性が確保されるよう、定期的にこれらの安全点検を行うこと。

イ 備品、遊具等の配置、保管を適切に行い、日頃から、安全環境の整備に努めること。


(2) 災害発生時の対応体制及び避難への備え
ア 火災や地震などの災害の発生に備え、緊急時の対応の具体的内容及び手順、職員の役割分担、避難訓練計画等に関するマニュアルを作成すること。

イ 定期的に避難訓練を実施するなど、必要な対応を図ること。

ウ 災害の発生時に、保護者等への連絡及び子どもの引渡しを円滑に行うため、日頃から保護者との密接な連携に努め、連絡体制や引渡し方法等について確認をしておくこと。


(3) 地域の関係機関等との連携
ア 市町村の支援の下に、地域の関係機関との日常的な連携を図り、必要な協力が得られるよう努めること。

イ 避難訓練については、地域の関係機関や保護者との連携の下に行うなど工夫すること。
問10

次のうち、「保育所保育指針」に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 保育所の運営に関する事項は「保育所保育指針」に基づき、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63 号)で定めている。
  2. B 「保育所保育指針」はいまだ告示化されておらず、保育所は必ずしもこれに沿って保育を行う義務はない。
  3. C 「保育所保育指針」には、保育所は入所する子どもの最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進することに最もふさわしい生活の場でなければならないことが明記されている。
  4. D 小規模保育や家庭的保育等の地域型保育事業においても、「保育所保育指針」の内容に準じて保育を行うこととされている。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 × ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×
正解は4
A は不適切です。

Bは不適切です。

Cは適切です。

Dは適切です。

A →設問の記述が逆になります。保育所の運営に関する事項は「設備運営基準」に基づき、「保育所保育指針」で定められています。

B →「保育所保育指針」は、2008年に告示化されているので、保育所は必ず保育所保育指針に沿って保育を行う義務があります。
問11

次の【Ⅰ群】と【Ⅱ群】は、「保育所保育指針」第1章「総則」4「幼児教育を行う施設として共有すべき事項」(1)「育みたい資質・能力」に関する記述である。【Ⅰ群】と【Ⅱ群】の記述を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
  1. A 知識及び技能の基礎
  2. B 思考力、判断力、表現力等の基礎
  3. C 学びに向かう力、人間性等
【Ⅱ群】
  1. ア してよいことや悪いことが分かり、自分の行動を振り返ったり、よりよい生活を営もうとする。
  2. イ 気付いたことや、できるようになったことなどを使い、考えたり、試したり、工夫したり、表現したりする。
  3. ウ 豊かな体験を通じて、感じたり、気付いたり、分かったり、できるようになったりする。
  4. エ 心情、意欲、態度が育つ中で、よりよい生活を営もうとする。

 

(組み合わせ)
A B C
1
2
3
4
5
正解は4
Aはウです。

Bはイです。

Cはエです。

ア→アの記述は、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の「道徳性・規範意識の芽生え」の記述の一部になります。


保育所保育指針より抜粋

第1章 総則
4 幼児教育を行う施設として共有すべき事項

(1) 育みたい資質・能力
ア 保育所においては、生涯にわたる生きる力の基礎を培うため、1の(2)に示す保育の目標を踏まえ、次に掲げる資質・能力を一体的に育むよう努めるものとする。

(ア) 豊かな体験を通じて、感じたり、気付いたり、分かったり、できるようになったりする「知識及び技能の基礎」
(イ) 気付いたことや、できるようになったことなどを使い、考えたり、試したり、工夫したり、表現したりする「思考力、判断力、表現力等の基礎」
(ウ) 心情、意欲、態度が育つ中で、よりよい生活を営もうとする「学びに向かう力、人間性等」

イ アに示す資質・能力は、第2章に示すねらい及び内容に基づく保育活動全体によって育むものである。


(2) 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿
次に示す「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」は、第2章に示すねらい及び内容に基づく保育活動全体を通して資質・能力が育まれている子どもの小学校就学時の具体的な姿であり、保育士等が指導を行う際に考慮するものである。

ア 健康な心と体
保育所の生活の中で、充実感をもって自分のやりたいことに向かって心と体を十分に働かせ、見通しをもって行動し、自ら健康で安全な生活をつくり出すようになる。

イ 自立心
身近な環境に主体的に関わり様々な活動を楽しむ中で、しなければならないことを自覚し、自分の力で行うために考えたり、工夫したりしながら、諦めずにやり遂げることで達成感を味わい、自信をもって行動するようになる。

ウ 協同性
友達と関わる中で、互いの思いや考えなどを共有し、共通の目的の実現に向けて、考えたり、工夫したり、協力したりし、充実感をもってやり遂げるようになる。

エ 道徳性・規範意識の芽生え
友達と様々な体験を重ねる中で、してよいことや悪いことが分かり、自分の行動を振り返ったり、友達の気持ちに共感したりし、相手の立場に立って行動するようになる。また、きまりを守る必要性が分かり、自分の気持ちを調整し、友達と折り合いを付けながら、きまりをつくったり、守ったりするようになる。

オ 社会生活との関わり
家族を大切にしようとする気持ちをもつとともに、地域の身近な人と触れ合う中で、人との様々な関わり方に気付き、相手の気持ちを考えて関わり、自分が役に立つ喜びを感じ、地域に親しみをもつようになる。また、保育所内外の様々な環境に関わる中で、遊びや生活に必要な情報を取り入れ、情報に基づき判断したり、情報を伝え合ったり、活用したりするなど、情報を役立てながら活動するようになるとともに、公共の施設を大切に利用するなどして、社会とのつながりなどを意識するようになる。

カ 思考力の芽生え
身近な事象に積極的に関わる中で、物の性質や仕組みなどを感じ取ったり、気付いたりし、考えたり、予想したり、工夫したりするなど、多様な関わりを楽しむようになる。また、友達の様々な考えに触れる中で、自分と異なる考えがあることに気付き、自ら判断したり、考え直したりするなど、新しい考えを生み出す喜びを味わいながら、自分の考えをよりよいものにするようになる。

キ 自然との関わり・生命尊重
自然に触れて感動する体験を通して、自然の変化などを感じ取り、好奇心や探究心をもって考え言葉などで表現しながら、身近な事象への関心が高まるとともに、自然への愛情や畏敬の念をもつようになる。また、身近な動植物に心を動かされる中で、生命の不思議さや尊さに気付き、身近な動植物への接し方を考え、命あるものとしていたわり、大切にする気持ちをもって関わるようになる。

ク 数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚
遊びや生活の中で、数量や図形、標識や文字などに親しむ体験を重ねたり、標識や文字の役割に気付いたりし、自らの必要感に基づきこれらを活用し、興味や関心、感覚をもつようになる。

ケ 言葉による伝え合い
保育士等や友達と心を通わせる中で、絵本や物語などに親しみながら、豊かな言葉や表現を身に付け、経験したことや考えたことなどを言葉で伝えたり、相手の話を注意して聞いたりし、言葉による伝え合いを楽しむようになる。

コ 豊かな感性と表現
心を動かす出来事などに触れ感性を働かせる中で、様々な素材の特徴や表現の仕方などに気付き、感じたことや考えたことを自分で表現したり、友達同士で表現する過程を楽しんだりし、表現する喜びを味わい、意欲をもつようになる。
問12

次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

1歳児クラスでは運動会で、保護者も一緒に参加する内容を行うこととした。保護者にはクラス便りで次の2点を伝えた。一つ目は、特別に何かを発表するために練習するのではなく、普段の遊びの姿を見せていくこと、二つ目は、当日は保護者がゴール地点に立ち、子どもが保護者のもとに走っていくのを抱き止めてもらい、その後に親子でダンスをしてほしいことである。ダンスはこれまでクラスで子どもと親しんだものを選び、運動会までの間は保護者のお迎えの時間にも音楽をかけて、保護者も一緒にダンスを楽しめる機会を持つよう配慮した。運動会の当日は、いつもとは違う雰囲気の中で泣き出してしまう子どももいたが、ほとんどの子どもは普段通りの姿を見せることができた。

【設問】

次のうち、担当保育士の振り返りの記述として、「保育所保育指針」第1章「総則」、第2章「保育の内容」、第4章「子育て支援」に照らし、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 

  1. A せっかく保護者が見に来ているので、子どもが一人ずつセリフを言う機会を設けるなど、より保護者が楽しめる内容を考える必要があった。
  2. B 何か特別なことをするのではなく、普段の遊びの姿を見せる内容にすることで、子どもに負担をかけずに当日を迎えることができた。
  3. C 普段の遊びの姿を見せるという保育方針を保護者とも共有した上で、運動会を迎えることができて良かった。
  4. D 泣き出してしまった子どもの保護者には、保護者の思いを受けとめ、この時期の子どもの発達の姿を共有していこう。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 × ×
3 × ×
4 ×
5 × × ×
正解は4
Aは不適切です。

Bは適切です。

Cは適切です。

Dは適切です。

A →"特別に何かを発表するために練習するのではなく、普段の遊びの姿を見せていくこと"とクラス便りで伝えているため、一人ずつセリフを言う機会を設けるというのは矛盾していると考えられます。行事での主役は保育者ではなく子どもたちということを考えると、"より保護者が楽しめる内容"を1番に考えなければならないことはありません。
問13

次のうち、障害のある子どもの保育に関する記述として、「保育所保育指針」第1章「総則」(2)「指導計画の作成」に照らし、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 障害や発達上の課題のある子どもの理解と援助は、子どもの保護者や家庭との連携が大切であり、連携を通して保護者が保育所を信頼し、子どもについての共通理解の下に協力し合う関係を形成する。
  2. B 障害や発達上の課題のある子どもとその保護者に関するプライバシーの保護が何よりも大切であるため、他の子どもの保護者に対しては、障害等についての個人情報を一切提供してはいけない。
  3. C 障害のある子どもの保育にあたっては、専門的な知識や経験を有する地域の関係機関と連携し、互いの専門性を生かしながら、子どもの発達に資するよう取り組んでいくことが必要である。
  4. D 障害のある子どもの就学にあたっては、就学に向けた支援の資料を作成するなど、保育所や児童発達支援センター等の関係機関で行われてきた支援が就学以降も継続していくよう留意する。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 × ×
3 ×
4 × × ×
5 × × ×
正解は3
Aは適切です。

Bは不適切です。

Cは適切です。

Dは適切です。

B →設問に書かれているプライバシーの保護が、何よりも大切という"何よりも大切"という記述が間違いです。保育士は、障がいがある子どもが、他の子どもたちと一緒に生活する中で共に成長できるような指導計画を作成する必要があります。


保育所保育指針より抜粋

第1章 総則
3 保育の計画及び評価
(2) 指導計画の作成

ア 保育所は、全体的な計画に基づき、具体的な保育が適切に展開されるよう、子どもの生活や発達を見通した長期的な指導計画と、それに関連しながら、より具体的な子どもの日々の生活に即した短期的な指導計画を作成しなければならない。

イ 指導計画の作成に当たっては、第2章及びその他の関連する章に示された事項のほか、子ども一人一人の発達過程や状況を十分に踏まえるとともに、次の事項に留意しなければならない。
(ア) 3歳未満児については、一人一人の子どもの生育歴、心身の発達、活動の実態等に即して、個別的な計画を作成すること。
(イ) 3歳以上児については、個の成長と、子ども相互の関係や協同的な活動が促されるよう配慮すること。
(ウ) 異年齢で構成される組やグループでの保育においては、一人一人の子どもの生活や経験、発達過程などを把握し、適切な援助や環境構成ができるよう配慮すること。

ウ 指導計画においては、保育所の生活における子どもの発達過程を見通し、生活の連続性、季節の変化などを考慮し、子どもの実態に即した具体的なねらい及び内容を設定すること。また、具体的なねらいが達成されるよう、子どもの生活する姿や発想を大切にして適切な環境を構成し、子どもが主体的に活動できるようにすること。

エ 一日の生活のリズムや在園時間が異なる子どもが共に過ごすことを踏まえ、活動と休息、緊張感と解放感等の調和を図るよう配慮すること。

オ 午睡は生活のリズムを構成する重要な要素であり、安心して眠ることのできる安全な睡眠環境を確保するとともに、在園時間が異なることや、睡眠時間は子どもの発達の状況や個人によって差があることから、一律とならないよう配慮すること。

カ 長時間にわたる保育については、子どもの発達過程、生活のリズム及び心身の状態に十分配慮して、保育の内容や方法、職員の協力体制、家庭との連携などを指導計画に位置付けること。

キ 障害のある子どもの保育については、一人一人の子どもの発達過程や障害の状態を把握し、適切な環境の下で、障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう、指導計画の中に位置付けること。また、子どもの状況に応じた保育を実施する観点から、家庭や関係機関と連携した支援のための計画を個別に作成するなど適切な対応を図ること
問14

次のうち、「保育所保育指針」第4章「子育て支援」に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 地域の関係機関等をよく理解して連携及び協働を図り、保育所全体で子育て支援に努めることが求められる。
  2. B 外国籍家庭など、特別な配慮を必要とする家庭の場合には、状況等に応じて個別の支援を行うことが求められる。
  3. C 子どもが虐待を受けている場合などにおいても、保護者や子どものプライバシー保護のため、他の機関に通告しないことが求められる。
  4. D 子どもが自立するためには、保育の活動に対して保護者はなるべく参加しないことが求められる。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 × ×
2 × × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × ×
正解は1
Aは適切です。

Bは適切です。

Cは不適切です。

Dは不適切です。

C → 虐待の疑いがある場合には、すぐに市町村または児童相談所に通告することが求められます。

D →子どもが自立するためには、保育の活動に対して保護者も一緒に参加することで、子どもの成長を感じ取り、よりよい関係を築いていくことが大切です。


保育所保育指針より抜粋

第4章 子育て支援

2 保育所を利用している保護者に対する子育て支援
(2) 保護者の状況に配慮した個別の支援

ア 保護者の就労と子育ての両立等を支援するため、保護者の多様化した保育の需要に応じ、病児保育事業など多様な事業を実施する場合には、保護者の状況に配慮するとともに、子どもの福祉が尊重されるよう努め、子どもの生活の連続性を考慮すること。

イ 子どもに障害や発達上の課題が見られる場合には、市町村や関係機関と連携及び協力を図りつつ、保護者に対する個別の支援を行うよう努めること。

ウ 外国籍家庭など、特別な配慮を必要とする家庭の場合には、状況等に応じて個別の支援を行うよう努めること。


(3) 不適切な養育等が疑われる家庭への支援
イ 保護者に不適切な養育等が疑われる場合には、市町村や関係機関と連携し、要保護児童対策地域協議会で検討するなど適切な対応を図ること。また、虐待が疑われる場合には、速やかに市町村又は児童相談所に通告し、適切な対応を図ること。
問15

次のうち、保育所などでの保育を希望する場合の保育認定にあたって考慮される「保育を必要とする事由」として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 災害復旧
B 就学
C 同居している親族の介護
D 起業準備
E 妊娠

(組み合わせ)
A B C D E
1
2 ×
3 ×
4 × ×
5 × ×
正解は1
Aは適切です。

Bは適切です。

Cは適切です。

Dは適切です。
問16

次のうち、2019(令和元)年 10 月1日から日本において実施された「幼児教育・保育の無償化」に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 「幼児教育・保育の無償化」の対象となる施設は、幼稚園、保育所、認定こども園のみである。
  2. B 「幼児教育・保育の無償化」の対象となる子どもは、3歳から5歳児クラスの子どもであり、原則、満3歳になった後の4月1日から小学校入学前までの3年間である。
  3. C 無償になるのは、保育所等の利用料であり、通園送迎費、食材料費、行事費等は保護者負担になる。ただし、食材料費については、保護者の年収等によって副食(おかず・おやつ等)の費用が免除される。
  4. D 就学前の障害児の発達支援を利用する3歳から5歳までの子ども(満3歳になった後の4月1日から小学校入学前までの3年間)の利用料が無料となる。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 × ×
3 ×
4 ×
5 × × ×
正解は4
Aは不適切です。

Bは適切です。

Cは適切です。

Dは適切です。

A →Aの記述以外にも、幼稚園の預かり保育、許可外保育施設や地域型保育事業、就学前の障害児の発達支援も対象になります。
問17

次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】

実習生のMさんは、初めて2歳児クラスで絵本の読み聞かせに取り組んだ。集中して絵本を見る子どももいるが、声を出したり、立ち上がったり、歩き回ったりする子どももいて、Mさんは対応に困りながらも何とか絵本を読み終えた。

 

【設問】

次のうち、実習生Mさんの振り返りの記述として、「保育所保育指針」第1章「総則」、第2章「保育の内容」に照らし、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 

  1. A 集中して絵本を見ている子どものじゃまをしてしまうので、声を出したり、立ち上がったり、歩き回ったりする子どもをしっかり注意するべきだった。
  2. B 絵本に自然に子どもの関心が向くように、自分の読む位置に配慮したり、ござやマットを用意するなど、環境面で工夫ができないかを考えてみよう。
  3. C 読み聞かせのときに声を出したり、立ち上がるのは、絵本に興味を持っていることの表れかもしれない。子どもなりの反応を肯定的に捉えてみよう。
  4. D 子どもに何も声をかけられなかったが、2歳児クラスの子どもにはまだ何を言っても伝わらないから問題はないだろう。
  5. E 選んだ絵本が、子どもの興味や関心に添うものだったかを検討してみよう。

 

(組み合わせ)
A B C D E
1 × ×
2 × × ×
3 × ×
4 × ×
5 × × × ×
正解は3
Aは不適切です。

Bは適切です。

Cは適切です。

Dは不適切です。

Eは適切です。

A →2歳では、運動機能や発声などが発達する時期なので、他の子どもに危険が及ばない限りは、注意をするのではなく、子どもたちが絵本に関心が向けるような明るい声かけをすることが大切です。

D →この時期の子どもは、相手の話す言葉を聞こうとする態度や意欲が成長する時期なので、"2歳児クラスの子どもにはまだ何を言っても伝わらないから問題はない」というの間違っています。保育士は、愛情を持って応答的に関わることが大切です。
問18

次のうち、保育の発展に寄与した人物とその主な功績についての記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A コダーイ(Kodály, Z.)は、ハンガリーの作曲家である。民俗音楽による音楽教育法はのちに「コダーイ・システム」などにまとめられ、幼児教育にも活用された。
  2. B エレン・ケイ(Key, E.)は、フランスにおいて、放任されていた子どもたちのための教育を始めた。このうちの幼児学校(幼児保護所)では、子どもの保護のみならず、楽しく遊ぶことや教育も実施された。
  3. C フレーベル(Fröbel, F.W.)は、ドイツの教育者で、世界で最初の幼稚園を創設した。彼の哲学的な人間教育に根ざした幼稚園教育は他の多くの国の幼児教育に大きな影響を与えた。
  4. D モンテッソーリ(Montessori, M.)は、スウェーデンの社会運動家であり教職に就く傍ら多くの著作を世に出した。代表作に『児童の世紀』がある。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 × ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×
正解は3
Aは適切です。

Bはオーベルランです。

Cは適切です。

Dはエレン・ケイです。
問19

次のうち、日本における保育の歴史についての記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. A 貧しい家庭の子どもたちのための幼稚園が明治期につくられ始めた。その一つ、二葉幼稚園は赤沢鍾美が慈善により開設したものである。
  2. B 日本において最も早く設立された公立の幼稚園は、東京女子師範学校附属幼稚園であった。そこでは設立当初から、子どもの自由で自主的な活動が保育の中心であった。
  3. C 幼児教育への期待が高まり全国に幼稚園が普及し始めた 1926(大正 15)年、「幼稚園基本法」が制定された。これによって、幼稚園ははじめて制度的な地位を確立した。
  4. D 1948(昭和 23)年に文部省から刊行された「保育要領」は、幼稚園のみならず保育所及び家庭における幼児期の教育や世話の仕方などを詳細に解説したものである。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 × ×
3 × × ×
4 × ×
5 × × ×
正解は5
Aは不適切です。

Bは不適切です。

Cは不適切です。

Dは適切です。

A →二葉幼稚園を開設したのは、野口幽香・森島峰です。

B →日本において最も早く設立された公立の幼稚園は、東京女子師範学校附属幼稚園というのは記述の通りです。子どもの自由で自主的な活動が保育の中心ではなく、フレーベルの恩物を使った保育が中心でした。

C →1926年に制定されたのは"幼稚園令"です。"学校教育法"が1947年に公布されるまで、幼稚園制度の基本法として用いられていました。
問20

次の表は、令和2年及び令和3年の保育所等数と利用児童数を示したものである。この表を説明した記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 

  1. A 令和2年と比較して、令和3年の保育所の数及び保育所の利用児童数はともに減少している。
  2. B 令和2年と比較して、令和3年の保育所の利用児童数は減少している一方で、幼保連携型認定こども園の利用児童数は増加している。
  3. C 令和2年と比較して、令和3年の特定地域型保育事業の数は増加している一方で、特定地域型保育事業の利用児童数は減少している。
  4. D 令和2年と比較して、令和3年の保育所等数の合計は 1,000 か所以上増えている。

 

(組み合わせ)
A B C D
1 ×
2 ×
3 × ×
4 × ×
5 × ×
正解は4
Aは不適切です。

Bは適切です。

Cは不適切です。

Dは適切です。

A →表を見ると、保育所の利用児童数は減少していますが、保育所の数は増加しているのがわかります。

C →表を見ると、特定地域型保育事業の数と利用児童数は、令和3年にどちらも増加しているのがわかります。
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